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FTXの盛衰物語にハリウッドも注目、制作ラッシュ相次ぐ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

事実は小説より奇なり

破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの創設者、サム・バンクマン=フリード(SBF)氏の栄枯盛衰を題材とした、映画やドラマ・シリーズの制作が進んでいるようだ。

創設から2年という短期間に暗号資産(仮想通貨)業界を席巻したFTXを率いて、時の寵児としてもてはやされたSBF氏だが、昨年11月、同社は経営破綻。同氏は米捜査当局から電信詐欺やマネロンなどの罪で起訴され、現在、保釈中で厳しい監視下に置かれている。

FTXの急激な隆盛と転落、犯罪的要素、そしてSBF氏の独特のキャラクターは製作者にとって、垂涎の条件を満たしているのかもしれない。

関連:FTX前CEOサム氏、330億円で保釈

現在進行中の制作プロジェクトで、まず目を引くのは、2015年のヒット映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』の原作者、マイケル・ルイス氏が出版予定のSBF氏に関する最新作の映画化だろう。ルイス氏の所属事務所によると、同氏は6ヶ月間、SBF氏と共に過ごしインタビューしたとのことだ。SBF氏の逮捕後も、ルイス氏は取材を継続しているとニューヨーク・ポスト紙は伝えている。

米業界紙ハリウッド・レポーター紙によると、アップル社(Apple TV Plus)が、ルイス氏の新作の映画化及びテレビ放映権を交渉中で、契約料は数百万ドルになると見られている。

2014年の歴史ドラマ映画「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」の脚本を手がけたグレアム・ムーア氏も、FTXの失墜をテーマにしたニューヨーク・マガジン誌の特集記事を脚本・監督することが決定したという。映画か、テレビシリーズとなるかは未定だが、ムーア氏は「複雑で非凡」という言葉では、SBF氏を語りきれないと評している。

ニューヨーク・マガジン誌は、この脚本化と並行して、Vox MediaとFTXの崩壊に関するドキュメンタリーを共同製作中だ。

FTXとは

SBF氏が率いていた仮想通貨取引所。2019年の創設後、急速に頭角を表し、業界最大手バイナンスに次ぐ大手取引所へと成長していた。その後に経営破綻し、11月に米国で破産申請を行なっている

▶️仮想通貨用語集

アマゾン・プライム

アマゾン・プライムでも、独自の制作が進む。マーベルの「アベンジャーズ」を監督したジョー&アンソニー・ルッソ兄弟が、FTXのミニシリーズを担当するという。ルッソ兄弟は声明で、SBF氏を「歴史上、最も大胆な詐欺の一つ」を敢行した「複雑で危険な動機を持つ極めて謎めいた人物」と表現した。

また、「SBFとシリコンバレーの終焉」と題したドキュメンタリーが、今年第2四半期に公開予定だ。制作はVice Mediaと技術メディアThe Information。このドキュメンタリーではFTXのリーダーシップの未熟さやベンチャーキャピタルの役割、SBF氏が提唱していた「効果的利他主義」にメスを入れるという。

「この物語は、シリコンバレーのひとつの時代の終わりを告げるものだ。新たな暗黒時代がやってくる。」と、The Informationの創設者ジェシカ・レシン氏は声明で述べている。

その他にも仮想通貨メディアDecryptの制作部門や、ノンフィクションに特化したスタジオXTRなどが、独自の取材や独占映像を使ったドキュメンタリーの制作を進めており、今年夏に公開される予定だ。

無罪を主張

話題の渦中にあるSBF氏は3日、ニューヨーク連邦裁判所に出廷。罪状認否が行われたが、同氏は詐欺、マネロン、違法な選挙資金提供等の八つの容疑を全て否認。無罪を主張した。

初公判は10月2日に開始され、詐欺を巡る意図の有無などが焦点となると見られる。全ての起訴容疑で有罪となった場合、最大115年の懲役となる可能性もある。

関連:FTXサム前CEO、罪状認否で無罪を主張

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