はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米バイデン政権、仮想通貨のリスク軽減に関するロードマップを発表 規制当局の権限拡大を議会に要請

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨リスク軽減のロードマップ

米ホワイトハウスは27日、暗号資産(仮想通貨)のリスクを軽減するためのロードマップを発表した。行政府による取り組みをアピールすると同時に、米議会に対し規制整備のための努力を強化するよう要請。

一方、仮想通貨と既存の金融システムの融合については「重大な誤り」と警告した。

我々は投資家を保護し、悪質業者に責任を負わせることで、仮想通貨のリスクを軽減し続ける。規制のギャップに対処するために議会と協力する用意があるが、方針を転換して仮想通貨と金融システムの結びつきを深めるのは重大な誤りだろう。

ホワイトハウス顧問4人の共同執筆による声明では、Three Arrows Capital(3AC)やCelsius Network、FTXの破綻を念頭に関連企業の破綻が相次ぎ、一般投資家が大きな損失を被った昨年の状況に言及。金融の安定を維持するため、政権として投資家保護と悪質な事業者の責任追求を重視する姿勢を表明した。

その具体的な成果として、昨年9月に発表されたデジタル資産開発のための包括的な枠組みをとりあげた。この取り組みは、同年3月に発令された「デジタル資産の責任ある発展の実現」と題する大統領令に基づいて、各省庁が調査・研究をおこなったものだ。

関連:米バイデン政権、仮想通貨やNFTについての包括的な開発枠組み示す

声明によると、関係政府機関は現在、消費者に仮想通貨購入のリスクを周知させる啓蒙プログラムを開発しているという。また政府は、今後数ヶ月の間に、「仮想通貨を支える技術が、デフォルトで消費者を保護することに役立つよう」、デジタル資産の研究開発に関する優先事項を発表する予定。

議会への要望

大統領顧問らは議会に対し「取り組みを強化する必要がある」と指摘。以下のような点を具体的例として挙げている。

  • 規制当局の権限を拡大する:顧客資産の不正使用防止、利益相反の軽減
  • 仮想通貨関連企業の透明性や開示要件の強化:投資家のリスク判断を助ける
  • 金融不正・犯罪に対する罰則強化
  • 仮想通貨仲介業者に犯罪者への情報提供を禁止
  • 法執行機関への資金提供
  • ステーブルコインを含む金融システムへのリスク制限

議会が上記のような取り組みを推進することは「歓迎すべきだ」とする一方で、声明では「議会は我々の仕事を困難にし、投資家や金融システムのリスクを悪化させる可能性がある」と指摘。「年金基金のような主流金融機関が、軽率に仮想通貨市場に飛び込むことを認可してはならない。」と釘を刺した。

この1年間の仮想通貨市場の混乱が、より広範な金融システムに波及するのを防止できた理由は、「伝統的な金融機関が仮想通貨に触れる機会が限られていたためだ」と顧問らは主張。以下のように警告した。

針路を反転し、仮想通貨と広範な金融システムとの結びつきを深めるような法律を制定することは、重大な誤りだ。

この指摘は、米議会下院の金融サービス委員会によって設置が発表された「デジタル資産、フィンテック、包括に関する小委員会」の役割を示唆していると思われる。

同委員会は、新しい資産クラスに対する監視および政策決定に対応すべく、法案作成にも重要な役割を果たす見込みで、ブロックチェーン技術によるイノベーションを推進するフレンチ・ヒル議員が委員長を、仮想通貨推進派のウォーレン・デビッドソン議員が副委員長を務める。

ホワイトハウス当局者は、「金融サービスをより安く、早く、安全にアクセスしやすくする責任ある技術革新」は心から支持するが、その実現のためには「相応のセーフガードが必要となる」と結んだ。

関連:仮想通貨関連政策などに対応 米下院が「デジタル資産小委員会」を新設

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
08/19 火曜日
11:45
2025年末のビットコイン価格予想18万ドル維持、ヴァンエック最新市場レポート
ヴァンエックが最新市場分析で2025年末ビットコイン価格予想18万ドルを維持している。先物需要の回復や、ビットコイントレジャリー企業の動向についても言及した。
11:25
仏上場キャピタルB、アダム・バックから約3.8億円調達でビットコイン戦略加速
欧州初のビットコイントレジャリー企業キャピタルBが、暗号学者アダム・バック氏から220万ユーロの資金調達を実施。追加17BTC取得でビットコイン保有量拡大へ。
10:25
イーサジラ、イーサリアム財務戦略を正式開始
米ナスダック上場企業イーサジラは、企業の新ブランドを正式にローンチし、仮想通貨イーサリアムの財務戦略を遂行すると発表。発表時点で620億円相当のイーサリアムを保有している。
09:45
ストラテジー社、株式発行の基準を緩和 ビットコイン買い増しは76億円相当
米ストラテジー社が仮想通貨ビットコインを430枚追加購入し、保有量は62.9万BTCに達した。株式発行の自主基準も緩和しており、資金調達の柔軟性を向上させている。
08:30
中国大手銀招商銀行傘下のCMB、香港で仮想通貨取引サービス開始
招商銀行傘下の招銀国際証券が18日、香港で仮想通貨取引サービスを正式開始。ビットコイン、イーサリアム、テザーの24時間取引を提供。中国系銀行系証券会社として初の仮想通貨取引ライセンス取得企業となった。
07:10
国民民主党の玉木代表、ステーブルコインの支援を表明
国民民主党の玉木代表は、日本円ステーブルコインJPYCが発行のための登録を取得したことなどを受け、ステーブルコインの取り組みが促進されるように政策面でサポートしていくと表明した。
06:50
米財務省、ジーニアス法に基づく不正活動対策でパブリックコメント募集開始
米財務省が18日、ステーブルコイン規制のジーニアス法に基づき仮想通貨の不正活動検出手法についてパブリックコメントを募集。AI、ブロックチェーン技術、デジタル身元確認などの革新的手法に関する意見を10月17日まで受付。
06:10
米SEC、複数の仮想通貨ETFの承認判断を延期
米証券取引委員会が、トランプメディア運営のトゥルースソーシャルが申請したビットコイン・イーサリアムETFの承認判断を再延期。コインシェアーズのライトコインETFやXRP ETFも同時に延期決定。
05:50
ビットマイン、ストラテジーに次ぐ最大の仮想通貨保有企業に
ナスダック上場のビットマインが66億ドル相当のイーサリアム保有を発表し、マイケル・セイラー氏のストラテジーに次ぐ世界第2位のデジタル資産保有(DAT)企業となった。
05:30
米上場BTCS、世界初のイーサリアム配当を発表
ナスダック上場のブロックチェーン企業BTCSが18日、世界初のイーサリアム配当「ビビデンド(Bividend,)」を発表。1株当たり0.05ドルのETH配当と0.35ドルのロイヤルティ支払いで計0.4ドル相当を株主に提供。
08/18 月曜日
17:00
Tezos ecosystem at WebX 2025:RWA最新動向から日本限定グッズ、体験型コンテンツまで一挙公開
テゾス(Tezos)は、ハードフォークなしでアップグレードできる独自の仕組みを持つブロックチェーンプラットフォームです。2014年にArthur Breitman氏とKathl…
15:50
NewLo、リワードプログラム上のポイントを暗号資産に交換できる新機能をリリース
Web3マーケティング企業のNewLoは8月18日、「NewLo Quest」でポイントを暗号資産ETHに交換できる機能を開始。企業向けサービスも展開し、既存ポイントプログラムのブロックチェーン拡張を支援。
14:27
スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 
スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」が全国100店舗で仮想通貨決済を開始した。Binance PayとDFX.swissとの提携により、100種類以上の仮想通貨とステーブルコインでの支払いが可能になる。
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧