CoinPostで今最も読まれています

規制圧力強まる仮想通貨市場、ビットコインは直近高値圏に滞在

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

27日の米NY株式市場では、ダウは前日比72.17ドル(0.22%)高、ナスダックは72.03ドル(0.63%)高で取引を終えた。

関連:NYダウなどプラス圏に、5月以降の米FRB利上げ観測は|28日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

インフレ高止まりに対する市場の懸念は一段と強まっている。24日に発表された先月の個人消費支出(PCE)価格指数は4.7%を記録し、市場予想の4.3%を大幅に上回った。

2月以降は、米雇用統計やCPI(米消費者物価指数)の数値が軒並み市場予想を超えており、次回米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5bpsの利上げも織り込まれつつある。

出典:CME

昨今では米政策金利が6.5%まで引き上げられるとの見方もあり、早期の米利上げ休止観測が後退したため、株やビットコインは下落圧力に直面している。

資産運用会社CoinSharesの週次レポートによれば、暗号資産(仮想通貨)投資信託などのデジタル資産に対する機関投資家の資金フローは、3週連続で計1200万ドルの流出となった。

主な流入先もインバース型(ショート)商品であり、直近の強いマクロ経済データの発表を受け、投資家のセンチメントが毀損していることを示している。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.46%安の23,498ドルに。

BTC/USD日足

レジスタンスライン(上値抵抗線)の23,800ドルは売り圧力が強まりやすい。

イーサリアム(ETH)は0.7%安の1632ドルとなった。ブロックチェーン分析プラットフォームのSantimentのデータによれば、イーサリアム損切り行動が顕在化しつつある。

MVRVレシオはプラスのままであり、ロング・ショート比率も縮小傾向にあることから、損切りしているのは主に短期保有者とみられる。MVRV比率は、ビットコインの時価総額を実現資本(Realized Cap)で割って計算されるもので、強気相場の天井圏と弱気相場の底値圏を示す指標の1つ。

昨今では、昨年11月に発生した大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTX破綻の影響を受け、米国を中心に規制当局の風当たりが強まっている。

インドを議長国としたG20では、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ理事が金融安定リスクを念頭に「仮想通貨の取引を禁止する選択肢を排除すべきではない」と言及。ジャネット・イエレン米財務長官も「仮想通貨には強力な規制の枠組みが必要」と主張した。一方で、「全面的な禁止を提案するものではない」と含みは残した。

関連:G20、議長国インド主導で国際的な仮想通貨政策のあり方を議論

米SEC(証券取引委員会)のゲンスラー委員長は、New York Magazineのインタビューで、ビットコイン以外全ての暗号資産は有価証券に該当する可能性があり、SECの管轄下にあると主張したが、暗号資産に詳しい弁護士からは「法的根拠に欠ける側面もある。最終的な法の解釈は裁判官に委ねられる」との指摘もある。

米コインベースは28日、内部監視およびレビュープロセスに基づき、米ドルに価値を連動するステーブルコイン「Binance USD(BUSD)」の取り扱い停止を発表した。

関連:コインベース、BUSD取引中止へ

BUSDを巡っては米ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が13日、発行企業の米Paxosに対して新規発行停止を命じており、米SECも投資家保護法に違反した疑いがあるとして警告書(ウェルズ通知)を発行した。

これを受けバイナンスのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOも「(新規発行停止により)BUSDの時価総額は逓減する」との見方を示し、基軸通貨ペアからの除外に言及した背景がある。Paxosについては「BUSDの発行および償還は保証されている。複数の監査法人に監査され、銀行の準備金に保護されている資産は安全だ」として、利用者の不安払拭にも努めた。

関連:米NY州金融サービス局、ステーブルコイン「BUSD」の発行停止を命じた理由を説明

今月9日には、老舗の暗号資産取引所クラーケンが米SECから証券法違反で提訴され、米顧客向けのステーキングサービスを停止している。

関連:米SECのクラーケン起訴をどう見るか、イーサリアムステーキングへの影響を考察

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧