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「資産証明」ソリューション提供のProvenなど2社、それぞれ20億円の資金調達を発表

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Provenが約21億円を調達

元大手暗号資産(仮想通貨)取引所FTXをはじめ、22年に複数の中央集権型サービス(CEX)が破綻した影響で、多くのユーザーの資金が拘束されたことは記憶に新しい。

ユーザーからの信頼回復のため、バイナンス、OKX、Crypto.com等の主要な取引所は、顧客資産の保有証明を開示する「資産証明(Proof of Reserves)」を開始した。また、資産を自己管理型ウォレットで保持したままスワップが可能な分散型取引所(DEX)のニーズが高まった。

これら資産証明とDEXに関連する2つの開発企業が、それぞれ初期ステージの投資ラウンドを完了したことが9日に分かった。

ゼロ知識証明技術(ZK)に基づいた「支払い能力の証明(Proof of Solvency)」ソリューションを提供する「Proven」は、シードラウンドで約21億円(1580万ドル)を調達した。

Provenは既に顧客として仮想通貨取引所のCoinlistとBitso、ステーブルコイン発行体TrueUSD、分散型金融(DeFi)の機関向け信用引受業者M11 CreditにProof of Solvencyサービスを提供している。

Solvency(ソルベンシー)とは財務上の支払い能力のことで、一般的には総準備金残高が、その企業が有する負債の合計をカバーするのに十分であることで示されるもの。

Provenのソリューションはバランスシート等の機密データを直接公開することなく、暗号技術を用いて顧客や規制当局に資産と負債を示すことができる。

約21億円のシードラウンドのリードインベスターを務めたのは、仮想通貨ベンチャーキャピタルFramework Ventures。投資家として、元コインベースCTOで元a16zゼネラルパートナーのBalaji Srinivasan氏も参加した。

Provenは、大手マーケットメーカーJane Street出身者によって設立された。チームメンバーには PIMCO、Two Sigma、Elm Partners出身の、定量トレーダー、リサーチャー、ポートフォリオ・マネジャーが加わっている。

Provenはシードラウンドで調達した資金で開発チームを拡大し、取引所、ステーブルコイン発行体、アセットマネージャー、カストディアンといった顧客範囲の拡大を目指す。

ゼロ知識証明

ゼロ知識証明とは、証明者が「実際の情報」を検証者に開示することなく、情報に関する知識を持っていることを暗号で証明する方法。イーサリアムのようなパブリックチェーンの透過的な環境で、プライバシーを保護しながらデータを活用する手段として注目を集めている。

▶️仮想通貨用語集

関連:個人情報管理のカギとなる「ゼロ知識証明」とは|XSL Labs寄稿

Violetは約20億円を調達

一方、DeFi(分散型金融)とWeb3向けの規制に準拠したインフラストラクチャーを提供するVioletは9日にコンプライアンスに準拠した分散型取引所(DEX)「Mauve」をローンチした。

この発表を通じて、Violetが約20億円(1500万ドル)を調達した投資ラウンドに、Coinbase Venturesや、2002年設立の大手マクロ戦略ヘッジファンドBrevan Howardといった世界的な投資家が参加したことが明らかになった。その他の名前として、Ethereal Ventures、BlueYard Capital、Balderton等がある。

Mauveはマネーロンダリング対策や制裁法​​など、従来の金融コンプライアンス要件を満たすことで機関投資家の利用促進を目指すプロジェクト。Mauveのユーザーは、厳格なコンプライアンスチェックを通過する必要がある。

Violetは、今回調達した資金をMauveの採用拡大に向けて使用する意向を示している。Violetの共同創設者 Philipp Banhardt氏は、以下のように述べた。

MauveのビジョンはTradFi(伝統金融)とDeFiの統合に基づいている。今後のより堅牢で持続可能な成長に向けて、DeFiへの信頼を進化させるという使命を前進させる中で、他のビルダーと提携できることを楽しみにしている。

DEXとは

ブロックチェーン上に構築される非中央集権型取引所。 「分散型取引所」の英訳である「Decentralized EXchange」から「DEX」とも呼ばれる。DEXの利点は、プログラムコードで動作する「中央管理者不在」の仕組みとブロックチェーン上で保有資産が公開された「透明性」にある。当事者間で直接取引を行うため、秘密鍵をユーザーが管理する。

▶️仮想通貨用語集

22年11月、FTXの経営破綻後に同社による顧客資産流用疑惑が浮上、全体的な中央集権型取引所(CEX)に対する警戒感が高まる中、第三者への信頼不要(トラストレス)なDeFiの特性に注目が集まった経緯がある。

データサイトDeFillamaによると、DEXカテゴリーの総取引量は22年5月のテラ(LUNA)ショック以来最大となる、1.54兆円(110億ドル)規模まで拡大した(22年11月15日時点)。

関連:分散型取引所がFTXの後釜に、GMXやDYDXの関連トークンが高騰

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