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分散型取引所がFTXの後釜に、GMXやDYDXの関連トークンが高騰

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CEXとDEX

暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの経営破綻により顧客資産の流用が明らかになり、全体的な中央集権型取引所(CEX)に対する警戒感が高まる中、DeFi(分散型金融)の利用が加速しているようだ。

きっかけは11月8日(日本時間9日)。大手仮想通貨取引所バイナンスが、流動性危機に直面するFTX買収に向けて、拘束力のない基本合意書に署名したことを発表すると、分散型取引所(DEX)の取引量が急増し始めた。

関連:バイナンス、FTX買収を検討へ 流動性危機を支援

データサイトDeFillamaによると、DEXカテゴリーの総取引量は22年5月のテラ(LUNA)ショック以来最大となる、1.54兆円(110億ドル)規模まで拡大した。

また別の分析サイト「Dune Analytics」の集計によると、DEXの総取引量は過去7日間で320億ドル(約3兆円)。このうち最大手DEXのUniswap(ユニスワップ)は209億ドル(約300億円)でトップシェアを占めた。主にステーブルコインの交換に使用されるCurveの増加も顕著で、同期間の取引量は約1,000億円(72.5億ドル)とされている。

出典:Dune Analytics

Uniswapの11月8日の取引量は42.3億ドル、前日の12億ドルに対して3.5倍に膨らんだ。Curveに至っては7日までおよそ1億ドル前後だった1日の取引量が、8日(7.4億ドル)、9日(13億ドル)、10日(29億ドル)に増加した。

この動きからはより中・小規模なDEXも恩恵を受けている。DEXアグリゲーターの1inchでは、複数のブロックチェーン上の1日の取引量合計額が19.4億ドルを超え、過去3日間でデイリーユーザーが約20%増加した。

CEXからの流出

FTXは11日、米連邦破産法11条(チャプターイレブン)にもとづいた破産申請を行ったことを発表。FTXグループ(アラメダリサーチ/FTXなど)の破産申請書類によると、負債は約1.3兆円(100億ドル)から約6.9兆円(500億ドル)に上る。

関連:FTX、破産法適用を申請 対象はFTX Japan含む130社超

その後の調査で、FTXが顧客資産の一部を融資に流用していたことが明らかになったほか、破産申請後に600億円の仮想通貨の不正流出が発覚。こうした事態はCEX全体への信頼失墜となり、各取引所から投資家が資金を引き上げる「バンクラン(取り付け騒ぎ)」が加速している。

13日頃には、仮想通貨取引所Crypto.comが過去に540億円相当の仮想通貨イーサリアム(32万ETH)を別の取引所へ誤送金していたことが明らかになった。

関連:Crypto.com、540億円相当のイーサリアムを誤送金 全資産返還済

CEXの安全性に対する疑念を払拭するべく、バイナンスが取引所の準備金アドレスを公開する「Proof of Reserve(準備金の証明)」運動を呼びかけるも、不参加となっているCEXからの資金流出にさらに拍車をかける事態に陥っているようだ。

DEXの利点は、プログラムコードで動作する「中央管理者不在」の仕組みとブロックチェーン上で保有資産が公開された「透明性」にある。FTX運営の不正行為が次々と明らかになる中、第三者への信頼不要(トラストレス)なDeFiの特性が際立っているのかもしれない。しかし、DeFiにはスマートコントラクトの脆弱性などいわゆるラグプルのリスクがあるため注意したい。

過去1週間で仮想通貨全体の市場規模(時価総額)が15%縮小する中、いくつかのDeFiプロトコルが相対的に浮上しているようだ。なかでも主要なDEX「GMX」や「DYDX」はそれぞれ+15.0%と+38.7%のパフォーマンスを出している。

またポリゴン(MATIC)上のデリバティブ取引所「Gains Network」も前月比+67.4%上昇。これら3つはDEXの中でもトレーディング用に設計されており、FTXの代替ツールとみなされている可能性がある。

GMXはイーサリアム(ETH)レイヤー2「Arbitrum」上のデリバティブDEXと知られ、22年2月にアバランチブロックチェーン上でもローンチしてシェアを伸ばしている。アバランチ(AVAX)財団は8日、分散型取引所GMXに約6億円(400万ドル)のAVAXインセンティブを付与すると発表した。

関連:アバランチ、GMXに約6億円のAVAXインセンティブ提供へ

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