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イーサリアムの重要アップグレード「上海」迫る、BTCは3万ドル水準で推移

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

11日の米NY株式市場では、ダウは前日比98ドル(0.29%)高、ナスダックは0.43%安で取引を終えた。

日本時間21時半にCPI(米消費者物価指数)発表を控え、小幅な値動きに留まった。総合指数はこれまでも鈍化傾向にあり、前月比-0.8%の予想が織り込まれているが、食品・エネルギーを除くコア指数は高止まり傾向にある。

結果次第で5月米連邦公開市場委員会(FOMC)におけるFRB(米連邦準備制度)の利上げ判断に影響を及ぼすことになる。13日午前3時にはFOMC議事録要旨も公開される予定。

ビットコイン(BTC)の高騰に伴い、米暗号資産取引所コインベースやマイニング(BTC採掘)大手のライオット・プラットフォームズ、マラソンデジタルのほか、マイクロストラテジーやギャラクシー・デジタルなど、暗号資産・ブロックチェーンセクターの関連株が軒並み上昇した。

関連:NYダウ小幅続伸 仮想通貨関連株上昇、今夜はCPI発表|12日金融短観

関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比0.05%安の30,000ドル。

BTC/USD日足

前仮想通貨バブル2021の底値圏である3万ドル前半水準は厚めのレジスタンスライン(上値抵抗線)があり、まとまった売りも観測されている。

デリバティブ分析サイトcoinglassのデータによると、ビットコイン先物市場では過去2日間で1億700万ドル相当のショートポジションがロスカット(強制清算)されたが、過去の急騰局面と比較するとその規模は限定的。

The Blockのデータによると、オプション市場では、強気のコールオプションに対して投資家がプレミアムを支払っていることを示唆している。

Theblock

イーサリアム

イーサリアム(ETH)は、前日比2.8%安と利益確定売りが先行した。

イーサリアムのバリデーターがロックアップした資産を引き出し可能になる上海アップグレード(Shapella)ハードフォークまでおよそ20時間まで迫った。日本時間明日7時半(22:27 UTC)頃にメインネットにデプロイされる見込み。

オンチェーン分析会社Glassnodeのデータによると、ビーコンチェーンのコントラクトの未実現損益は47億ドル相当の含み損を抱えている。昨年5月に発生したテラ(LUNA)ショックの暴落時には-160億ドルに達していた。

ビーコンチェーンのローンチ当初(20年11月)のイーサリアム価格は約500ドルだったが、その後の強気相場を経てATHを更新。21年11月には約5,000ドルまで高騰した。現在は1ETH=1,860ドル。

運用資産100億ドル(1.3兆円)を超える機関投資家の参加者に向けたKilnの調査によれば、Shapellaアップグレード後のアンステーク予定は9%に留まり、68%が新たなステーキングの開始、および複利運用を検討しているとされる。

関連:ETH「上海」アップグレードとは? ステーキング解除とETH売り圧に関する各社見解まとめ

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