CoinPostで今最も読まれています

世界経済フォーラム、グローバルな仮想通貨規制を提案

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨規制めぐる推奨事項発表

世界経済フォーラム(WEF)は25日、暗号資産(仮想通貨)についてのグローバルな規制アプローチをテーマとするホワイトペーパーを発表。世界の規制機関などに向けて、一連の政策方針を提案した。

WEFは、仮想通貨セクターと、より幅広い従来の金融システムとの接続可能性が浮上するにつれ、国際的に協力しながらアプローチする必要性が高まりつつあると述べている。

現在の状況の問題点としては、まず世界の国や地域ごとに仮想通貨の定義や分類が異なるため、仮想通貨が持つリスクの理解が曖昧になっていると指摘。

さらに、どこかの地域の規制が他よりも厳密ではない場合など、地域ごとに規制の枠組みが異なっていると、仮想通貨エコシステムを効果的に監視できなくなることなども挙げた。

こうしたことを踏まえて、WEFは今回のホワイトペーパーで、「国際機関」、「各国や地域の規制当局」、「仮想通貨業界企業」の3者に向けて、規制をめぐる推奨事項を発表した格好だ。

WEFは政策立案者、規制当局、業界関係者の意見も参照しながら、推奨内容を設定した。

世界経済フォーラム(WEF)とは

世界と地域の経済問題に取り組むことを目的とし、政治、経済、学術分野のリーダーの交流促進を図る非営利の国際団体。1971年、スイスの経済学者クラウス・シュワブが設立。

▶️仮想通貨用語集

提案内容

WEFは国際機関への提言としては、主に以下の内容を挙げている。

  • 仮想通貨や、仮想通貨関連活動の分類
  • ベストプラクティスや規制基準の設定
  • 仮想通貨企業のパスポート制度導入

なお、パスポート制度とは、登録/認可された事業に国際的に通用するパスポートのようなものを付与することだ。これにより、グローバルに規制基準を協調させ、国境を越えたリスクにも対応できると提案した。

各国・地域の規制当局への提言は、主に以下の通りだ。

  • 金融当局や法執行当局など様々な分野の機関の連携
  • 確実な規制ガイドラインや枠組みの開発
  • テクノロジーを使用して、リアルタイム監視や分析などを行う

また、仮想通貨企業など業界に対しては、次のことを提案した。

  • 相互運用可能な技術の開発に努める
  • 運用リスク、サイバーセキュリティリスクなど、様々なリスクに対処するベストプラクティスの構築
  • 社会経済へのリスクも踏まえた、責任ある技術革新を行う

イーサリアムの優位性リスクにも言及

その他に、WEFは、イーサリアム(ETH)の優位性も、仮想通貨セクターにおける潜在的なリスクの一つとして言及している。

分散型アプリケーション(dApps)の基盤となっているのはイーサリアムが圧倒的に多く、集中リスクがあると指摘する形だ。WEFは、次のように続けた。

アバランチ(AVAX)のように、コンセンサスアルゴリズムについてイーサリアムに依存しないEVM互換チェーンが増えてきている。今後は、イーサリアム基盤のものと開発者に同様の機能を提供しながら、それと競争するネットワークがさらに生まれてくる可能性もある。

EVMとは

イーサリアム仮想マシンの略。スマートコントラクトを実行するための「翻訳機」として機能する。

▶️仮想通貨用語集

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06/03 土曜日
17:00
サンドウィッチ攻撃とMEVとは?
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム基盤の分散型取引所ユニスワップなどで猛威を振るい手数料高騰の要因となっているMEV。サンドウィッチ攻撃など、分散型取引市場の脅威について詳しく解説する
14:00
Uniswapの手数料分配案、合意に至らず
分散型取引所(DEX)Uniswapで、一定以上の取引量を処理する流動性プールに対し、手数料収益の分配先を変更し、コミュニティ全体に還元するという提案についての投票が終了した。
13:00
米Marathon、採掘ビットコイン量が前月比77%増加
ナスダック上場の米仮想通貨マイニング企業マラソン・デジタル・ホールディングスは最新の事業報告を発表。5月のビットコイン生産量はOrdinalsの台頭も背景に増加した。
12:00
米下院議員ら、仮想通貨規制を明確化する法案を発表
米下院の共和党幹部らは、ビットコインなど仮想通貨の規制に関する法律草案を発表した。証券とコモディティの区別など、仮想通貨規制の明確化を図る法案となる。
10:50
米コインベースデリバティブ、機関投資家向けにビットコイン等の先物取引を提供
米国のコインベースデリバティブエクスチェンジは、仮想通貨ビットコインとイーサリアムの先物取引を機関投資家向けに提供する計画を発表した。CMEによれば、22年は仮想通貨の先物・オプション取引の約33%が米国外で行われていたが、2023年には35%に上昇する傾向にある。
10:05
イーサリアム仮想マシン「Kakarot」、資金調達を完了
仮想通貨イーサリアムの仮想マシンKakarotを開発するプロジェクトは、プレシードラウンドの資金調達を完了。ヴィタリック・ブテリン氏や、L2プロジェクトStarkWareらが出資した。
08:40
米債務上限停止法案が大統領署名へ 米国株続伸
本日のNYダウは+701ドルと大幅に続伸。ナスダックも+139.7高で取引を終えた。米債務上限問題は法案が上院で可決されたことや強い雇用統計が好感された模様だ。
06/02 金曜日
15:59
札幌開催のWeb3カンファレンス「B Dash Crypto」、ピッチコンテストの結果は
Web3特化型カンファレンス「B Dash Crypto」が札幌で開催された。ピッチイベント「Crypto Arena」で優勝に輝いたのは、高速ブロックチェーンAptosとSuiで分散型取引所(DEX)アグリケーターとして機能する「Umi Protocol」だ。
13:13
オリーブオイル生産業者、DeFiプラットフォームでステーブルコイン建債券を発行
オリーブオイル生産業者ラマ・オリーブオイルは、分散型金融プラットフォーム「Obligate」を利用して、オンチェーン債券を発行した。この社債は、ユーロ連動のステーブルコイン「 EUROe」建で発行された。
13:02
米Circle社、USDCのアービトラムサポートを発表
ステーブルコイン「USD Coin(USDC)」を発行する米Circle社は、アービトラムのサポートを開始することを発表した。アービトラム上でUSDCが直接発行されることにより、裏付け資産の確保が約束され、いつでも1対1で米ドルと交換可能になる。
12:25
メイカーダオ、米国債への追加投資を検討
分散型金融プロジェクトの「MakerDAO」は、米国債への投資として新たに1,780億円の配分を目指す提案書の投票を開始したと発表した。0~6ヶ月間の各種満期を持つ米国短期国債の購入に充てられる目論みである。
11:45
Sui、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」と提携
Sui Networkは、F1チーム「オラクル・レッドブル・レーシング」の公式ブロックチェーンパートナーとして複数年契約を締結した。ファンとチームを結び付ける体験を支援していく。
10:25
米FRB、シルバーゲート銀行の清算に同意
米FRBは、米シルバーゲート・キャピタルとシルバーゲート銀行に対して、自主清算に同意する命令書を発表した。シルバーゲート銀行と仮想通貨業界のつながりについても指摘した。
09:35
ナイキ、米ゲーム大手EAと協業へ
Nikeとデジタルエンターテインメント企業EAは、新しいパートナーシップを締結。Web3プラットフォーム.SWOOSHのユーザーらの体験をカスタマイズできるようにしたり、向上させたりしていくという。
08:45
香港企業、米ドルステーブルコインをローンチへ
香港拠点のカストディ企業First Digitalは、仮想通貨の米ドルステーブルコインFDUSDをローンチすることを発表。FDUSDは、BNBスマートチェーンを基盤にするという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧