今週9/23(土)〜9/29(金)の仮想通貨相場
国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が今週のビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。
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bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)
9/23(土)〜9/29(金)の週次レポート:
今週のビットコイン(BTC)対円は確り。
週明け、シカゴマーカンタイル取引所(CME)のBTC先物が取引を再開すると、BTCは394万円周辺から390万円を割る急落を演じたが、ドル建てで2.6万ドル水準となる387万円で下げ止まると、米株の上昇と米債利回りの上昇を受けて390万円周辺で綱引き状態となった。
26日には、コンファレンスボード(CB)の9月消費者信頼感指数が下振れた一方、米政府予算案の協議難航に伴う政府機関閉鎖懸念から金利の上昇が止まらず、BTCは390万円周辺で方向感に欠ける展開が続いたが、米超党派議員が米証券取引委員会(SEC)宛に現物ビットコイン上場投資信託(ETF)の即時承認を要請する書簡を提出したことを好感し、相場はジリ高に転じた。
すると、翌27日にBTCはアルトコイン主導で上昇し400万円にタッチ。この日は8月の米耐久財受注の上振れを受けた米債利回りの上昇により、上げ幅をすかさず掻き消したが、28日にもイーサリアム(ETH)などのアルトが堅調に推移し、戻りを試す展開となった。
この日の米時間には、2Qの米個人消費確報値が大幅に下方修正された他、8月の米中古住宅販売制約指数も市場予想比で大幅に下振れ、米債利回りが反落。これによりBTC相場は上昇に拍車が掛かり、405万円まで上昇した。
一方、相場は先週高値近辺がレジスタンスとなり、29日正午時点では400万円台前半で揉み合っている。
今週の相場上昇により、BTCは前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の下げ幅をほぼ解消した。
ドル建てでは28日、節目2.7万ドルの終値での回復に成功した他、19日にトライ失敗となった7月高値と8月高値を基点とする下降トレンドラインを再び試す展開となっており、本稿執筆時点ではなし崩し的に同トレンドラインの上で相場が推移している(第2図)。
市場では本日(29日)発表される8月の米個人消費支出(PCE)価格指数に関心が移っており、上振れサプライズがなければBTCは下降トレンドラインを終値で上回る余地もあるだろう。
また、米政府予算案の協議が難航し、今週は米市場のリスクオフムードが強まる場面もあったが、依然として土壇場での合意の可能性もあり、リスクオフの巻き戻しが起きれば、BTCは200日線が走る2.8万ドルを試す展開も視野に入る。
以上はあくまで想定とはなるが、相場が反落した場合でも2.5万ドル〜2.6万ドルエリアは相応に強いサポートになると見ており、トレンドラインの上抜けに失敗した場合でも、同エリアを維持しているうちは過度に悲観する必要もないだろう。
関連:bitbank_markets公式サイト
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