はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

スリーアローズ破綻に進展、Zhu氏をシンガポールで逮捕

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

3ACのZhu氏、シンガポールで懲役へ

破綻した暗号資産(仮想通貨)ヘッジファンド「スリーアローズキャピタル(3AC)」共同創設者の一人Su Zhu氏は29日、シンガポールのチャンギ空港で逮捕された。3ACの清算人を務めるTeneo社が発表した。

Zhu氏は、シンガポールから逃亡しようとしたところを逮捕された形だ。破産手続きに協力しなかったために、実刑判決として刑務所で4か月間拘留される予定である。Teneo社は、次のように説明した。

裁判所は、Zhu氏に対して、共同清算人Teneo社の調査に協力し、3ACの共同創設者、投資マネージャーであった自身の活動について説明することを義務付ける命令を発していた。しかし、Zhu氏がこの命令に従わなかったため、Teneo社は同氏に対する拘束令状を申請しこれが受理された。

Teneo社は、Zhu氏が刑務所に収監される4か月間、3ACの資産や3ACの資金を使って取得された資産の回収のために、Zhu氏と連絡を取るとも続けた。Teneo社は、次のように述べている。

当社は、情報や書類の提供を求める裁判所命令をZhu氏が完全に遵守するよう、あらゆる機会を追求していく。また、必要な時にはさらに裁判所命令の発行を求めていく。

3ACの別の共同創設者Kyle Davies氏に対しても同様の命令および懲役4か月の判決が下されていたが、Davies氏は行方不明となっており、まだ逮捕されていない。2022年11月時点では、同氏はインドネシアのバリに身を隠しているとされていた。

Teneo社によると、シンガポール金融管理局は、Zhu氏とDavies氏が規制された投資活動を行うことを9年間禁止しているという。

逃亡中に新たな仮想通貨取引所を立ち上げ

Zhu氏とDavies氏は3AC破綻直後に、殺害の脅迫を理由にして姿を隠した。その一方で、新たな仮想通貨取引所OPNXをコインフレックスの共同創設者らと立ち上げた。

OPNXは、スポット取引と先物取引を提供し、特に投資家がFTXなど倒産したプラットフォームの破産債権を取引できるサービスも取り扱うことを目的としている。

なお、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの仮想通貨規制局(VARA)は4月、このOPNXに対して必要なライセンスを取得せずに取引を提供・宣伝しているとして警告した。

この際、Zhu氏は、実際的な事業運営を行っているのは、現在OPNXのCEOを務めているLeslie Lamb氏であり、日常的な業務の方法についてZhu氏とDavies氏は関与していないとコメントしている。

関連ドバイ規制当局、3AC創業者運営の仮想通貨取引所「OPNX」に警告

3AC破産手続き

シンガポールに本拠を置いていた3ACは、最盛期には約1.5兆円(100億ドル)を超える資産を管理していた。 しかし、リスクの高い取引戦略や、旧テラエコシステムの崩壊などの影響を受け、22年7月に破産申請した。

関連初心者でもわかる仮想通貨ヘッジファンド「Three Arrows Capital」とは|企業の特徴や運用実態を解説

Teneo社は、清算プロセスの一環で、3ACの所有していた約20億円相当のNFT(非代替性トークン)を売却している。Teneo社は22年7月時点で3ACの資産を約1,500億円(約10億ドル)と見積もっていたが、これは3ACの抱える負債約4,500億円(30億ドル)を大きく下回っていた格好だ。

関連スリーアローズ清算企業、推定20億円相当のNFTを売却へ

NFTとは

「Non-Fungible Token」の略称で、代替不可能で固有の価値を持つデジタルトークンのこと。ブロックチェーンゲームの「デジタルアイテム」交換などに用いられるのみならず、高額アート作品の所有権証明や、中古販売では実現の難しかった「二次流通市場」における権利者(クリエイター)への画期的な還元手段としても注目を集める。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。
13:00
米ストラテジー社に集団訴訟 ビットコイン保有リスクを軽視と主張
米国でストラテジー社に対する集団訴訟が提起された。ビットコイン投資戦略を過大評価しリスクを軽視したと主張している。新会計規則適用後の損失計上が争点の一つになっている。
12:55
メタプラネット支援コンソーシアム、タイ上場企業買収でビットコイン戦略を東南アジアに拡大
メタプラネット支援者らが筆記るコンソーシアムがタイ上場企業DV8の買収計画を発表した。日本で成功したメタプラネットのビットコイントレジャリー戦略をタイで再現し、さらに東南アジアに展開する第一歩として注目される。
12:36
オルタナ信託、BOOSTRY・ALTERNAと連携しデジタル証券の管理体制を強化
デジタル証券特化の「オルタナ信託」設立。BOOSTRYとALTERNAが協業を深化し、STの取得から販売まで一貫した新たな枠組みを構築する。
11:35
米雇用統計好調でビットコイン一時11万ドル超、アーサー・ヘイズが下落リスクを警告する理由は?
米国6月雇用統計が予想を上回る14万7000人となり、ビットコインは一時11万500ドルまで上昇した。しかしBitMEX創業者アーサー・ヘイズ氏は、米財務省がステーブルコインを国債購入の受け皿として活用することで市場から流動性が奪われ、8月開催のジャクソンホール会議前に9万ドル水準へ下落すると予測した。
11:00
アルトコイン取引の増加傾向続く 仮想通貨OTCレポートが公開
Finery Marketsは、仮想通貨のOTC取引に関する2025年上半期のレポートを公開。ビットコインやイーサリアム、ステーブルコインの他にアルトコインの取引が増加傾向を継続していると指摘した。
10:35
「1兆ドル予測は楽観的すぎた」、 JPモルガン ステーブルコイン時価総額の2028年予測を下方修正=報道
JPモルガンはステーブルコイン市場の2028年予測を5000億ドルとし、他社の1-4兆ドル予測を否定。決済利用は6%に留まり、主用途は仮想通貨取引と指摘。
10:00
ビットコイン、クジラによる売却と機関投資家の需要が拮抗=報道
仮想通貨ビットコインの大口保有者が過去1年で50万BTCを売却する一方、機関投資家の需要増加により価格が膠着している。今後のビットコイン価格については様々な見解がみられる。
09:30
ロビンフッドCEO OpenAI株式トークン化を「革命の種」と表現も、提携否定で波紋広がる
ロビンフッドがOpenAI株式トークン化サービスを欧州で開始したが、OpenAIは提携を否定。テネフCEOは「トークン化革命」と強調するも、未上場株式の権利問題が浮き彫りに。
09:16
仮想通貨SEI、国内取引所OKJに新規上場へ
国内暗号資産取引所OKJが2025年7月8日からセイ(SEI)の取扱いを開始。ゴールドマンサックス・Robinhood出身者が開発した高速ブロックチェーンで、米国でETF申請も話題。入出庫は7月8日、売買は7月11日17時開始予定。
09:00
ビットコイン今年4度目11万ドル超え、株価相関強まり最高値更新も視野に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは3日に今年4度目となる一時11万ドル突破を記録した。7月3日から4日にかけて、トランプ政権の大きく美しい法案が可決されたことに加え、米雇用統計が底堅い推移を示したこと、さらにシンシア上院議員が暗号資産の減税法案を提出したことが追い風となった。
08:05
ETF購入減速でビットコイン価格上昇に陰りか、ETHは蓄積量が過去最高に=Cryptoquant分析
仮想通貨ビットコインETFとMSTR(ストラテジー)の購入は大幅減速、全体需要の縮小で価格上昇が鈍化。一方、イーサリアムは6月に蓄積アドレスが史上最高を記録、機関投資家による大量保有が続く。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧