10/5(木)朝の相場動向(前日比)
仮想通貨関連銘反発
- コインベース|73.4ドル(+1.3%)
- マイクロストラテジー|320.4ドル(+2.9%)
- マラソン・デジタル|7.5ドル(+3.2%)
- ストロングホールド|4.2ドル(+4.3%)
コインベースやマイクロストラテジーといった仮想通貨関連株銘柄は昨夜発表の9月米ADP雇用統計が予想を大きく下回ったことによって反落する米国債利回りを受けて反発した。
関連:仮想通貨支持派議員が米下院臨時議長に就任、国債利回り続伸で米国株続落|4日金融短観
国内仮想通貨・ブロックチェーン関連銘柄
- マネックスグループ|559円(+2.5%)
- SBIホールディングス|2,983円(-3.2%)
- ドリコム|525円(-6.2%)
マネックス証券は4日、NTTドコモ及び親会社であるマネックスグループとの間での資本業務提携締結を発表。これに伴い、2024年1月4日(予定)以降、マネックス証券の連結会計上の親会社はNTTドコモに変わることになる。一方、マネックスグループもマネックス証券株式の約51%を間接的に保有し続ける。提携内容には、デジタル証券市場の次世代資金調達手段である「STO(Security Token Offering)」などが含まれるという。
関連:マネックス証券、NTTドコモとマネックスグループの3社による資本業務提携を発表
伝統金融 利回り上昇一服
暗号資産
本日のNYダウ・ナスダック
本日の米NYダウ・ナスダック・S&P500は反発。予想より弱かった米9月ADP雇用統計を受けて米国債利回りが低下し、IT・ハイテク株や仮想通貨関連株などが買い戻しを誘った。一方、前日の急落でダウ平均は年初来の下げ(-0.02%)に転じた。
なお、ニューヨーク原油先物相場(原油先物WTI)は2022年9月以来の大幅安を記録した。
9月ADP雇用統計
昨夜発表の9月ADP雇用統計は、労働市場の鈍化の可能性を示唆。民間部門雇用者数は8.9万人の増加で、予想された15.2万を大きく下回り約2年半ぶりの小幅な伸びとなった。
賃金上昇のペースも緩やかになっており、複数の業種で労働需要が鈍化しつつある兆候が示された。ロイターによると、ADPのチーフエコノミスト、ネラ・リチャードソン氏は「今月は雇用の大幅な減少が見られる」と指摘し「さらに過去12カ月間で賃金増が着実に鈍化している」としたという。想定外の弱い経済指標を受けて米国時間での取引で米2年債利回りが-1.95%低下し10年債利回りが-1.31%低下するなど、前日の歴史的金利水準から一服した。
また、ブルームバーグによると、モルガン・スタンレー・グローバル・インベストメント・オフィスのマイク・ローウェンガート氏は「ADP統計は必ずしも雇用統計を正確に予測する判断材料ではないものの、もし6日発表の9月雇用統計も労働市場の冷え込みを示すようであれば、株式投資家による金利上昇への懸念は多少和らぐだろう」と述べたという。今週最も注目される指標は、6日(金)よる発表予定の米9月失業率・新規雇用者数というデータだ。
9月ISM非製造業景況指数
9月ISM非製造業景況指数の結果も米経済活動の拡大ペースの鈍化を示した。53.6との結果となり、市場予想の53.6と一致し前回の54.5から低下した。
新規受注の低下が主な原因にあったようだ。一方、商売が活発になったとの回答比率は約34%で2022年4月以来最も拡大した月となった。
今週以降の重要経済指標
- 10/6(金)21:30 米9月失業率・新規雇用者数
- 10/12(木)3:00 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
- 10/12(木)21:30 米9月消費者物価指数(CPI)
- 10/13(金)10:30 中国9月消費者物価指数(CPI)
関連:仮想通貨市場も注目のCPI(消費者物価指数)とは|わかりやすく解説
原油先物大幅安
ニューヨーク原油先物相場(原油先物WTI)は5.3%安、2022年9月以来の1日の下げ率をつけた。9月にはサウジ・ロシア減産の動きを受けて一時1バレル100ドルに向けて高騰していたが、利回り上昇など不透明な状況が今後の原油需要の見通しに影響し相場は反転した。また、エネルギー株も利益確定売りが先行していた。
ブルームバーグによると、TDセキュリティーズのシニア商品ストラテジスト、ダニエル・ガリ氏は原油相場 は「金融引き締まりの影響を受けやすい」と発言したという。
関連:ドル指数年18年ぶりの連騰記録、サウジ減産などで国内ガソリン代高騰|9日金融短観
米国株 テスラ大幅高
IT・ハイテクなど全面高。個別銘柄の前日比:エヌビディア+1.2%、AMD+4%、テスラ+5.9%、マイクロソフト+1.7%、アルファベット+2.1%、アマゾン+1.8%、アップル+0.7%、メタ+1.5%。
テスラについては、ロイターによると前日に同社の自動運転支援システム「オートパイロット」について誤解を与えていたとして訴えられていた訴訟で、米カリフォルニア州の裁判所が車両所有者グループは裁判ではなく個別の仲裁を求める必要があるとの判断を示し、テスラが集団訴訟に直面することがなくなり勝訴判決を得たという好材料があった。
また、2日に発表した2023年7〜9月の世界販売台数は前年同期比27%増にとどまったが、米国で初めてとなるピックアップトラック型のEV「サイバートラック」を年内に発売する可能性が高いとのことなどは材料視されたようだ。
関連:仮想通貨投資家にもオススメの株式投資、日米の代表的な仮想通貨銘柄「10選」
「債券王」の銘柄ピックアップ
MarketWatchの報道によると、「債権王」と知られる米著名投資家ビル・グロース氏は、株式は「明らかに過大評価」されており、現在の評価価値を正当化するには米国債利回りが「著しく」低下する必要があるだろうと語った。その上で、「将来のトータル・リターンという点では、通常の株式も債券もパスしたい」とし、その代わりに合併裁定取引のような、もう少し洗練された戦略を取り入れるよう推奨した。
具体的には、アクティビジョン・ブリザードやカプリ・ホールディングス・リミテッドを取り上げた。アクティビジョン・ブリザードについては、マイクロソフトが買収に合意しており、買収は数週間以内に完了する見込みだ。また、カプリはタペストリー社に買収される予定だ。タペストリーはコーチを含むファッションブランドを所有している。
関連:株式投資初心者でもわかるPER(株価収益率)とは|株価の割安・割高指標を解説