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米コインベース、事業者向け仮想通貨決済サービスを大幅向上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Coinbase Commerceアップデート

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは16日、店舗向け仮想通貨決済サービスCoinbase Commerce(コインベースコマース)を大幅アップデートしたと発表した。

新たなオープンソースのオンチェーン決済プロトコルを導入し、より速く、より安く、より広い資産をサポートする便利な決済標準を確立したと述べている。

コインベースコマースは商業店舗が顧客から支払いを仮想通貨で受け取れるようにするサービスで2018年に立ち上げられた。現在、イーサリアム(ETH)、ポリゴン(MATIC)、およびBaseのブロックチェーンを取り扱っている。

なお、Baseはコインベースが支援するイーサリアムL2スケーリングソリューションだ。

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取り扱い銘柄拡大・ボラティリティ回避

コインベースの決済サービス製品責任者を務めるローレン・ダウリング氏は、次のように説明した

今回のアップデートは、ユーザーがイーサリアム、ベース、ポリゴンのネットワークに渡って、そのネイティブ通貨やイーサリアムERC-20規格トークンの両方、すなわち何百もの仮想通貨銘柄で支払うことができるようにするものだ。

将来的に、コインベースのリテール顧客は、コインベースの取引所が取り扱うあらゆる資産で支払うことが可能になるだろう。

また、顧客だけではなく店舗にも便利になると続けた。具体的には、通常、店舗に対するクレジットカード手数料は3%以上かかるが、これと比べてコインベースコマースの手数料は大幅に安いとしている。

さらに、コインベースコマースは顧客の仮想通貨をすぐに米ドル建てステーブルコインUSDCに自動変換するため、このシステムがボラティリティの回避にも役立つ格好だ。

コインベースによると、コインベースコマースは世界中の何千もの販売事業者が使用しており、数十億ドルのオンチェーン決済がなされてきたという。

一方でこれまでは、決済を受け取る販売者が仮想通貨のボラティリティに悩まされることも多く、支払い手続きを難しく思う消費者も多かった。今回のアップデートはそうした問題を解決するものだとしている。

消費者は、Base、イーサリアム、ポリゴンのチェーン上で好みのウォレットにより支払いが可能となった。今後も、さらに多くのブロックチェーンネットワークがサポートされる見込みだ。

コインベースは2日に2023年第3四半期(7月から9月)の業績報告を行ったところだ。対SEC訴訟や4Qの見通しについても説明した。

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仮想通貨決済の広がり

大手企業の中でも、仮想通貨決済を受け付ける企業は少しずつ増えている。直近の事例では、10月には、イタリアの高級車メーカー「フェラーリ」が、仮想通貨決済企業BitPayと提携して、自動車の購入代金をビットコイン(BTC)やステーブルコインUSDCで受け付ける計画だと報じられた。

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ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、アルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

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