はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン取引手数料で4億円超の過払い アントプールが返却へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

4億円超の過払い手数料

マイニングプール大手のアントプールは30日、あるユーザーが過大に支払った83ビットコイン(BTC)の手数料を返却すると発表した。本人確認方法などを伝えている。原因としてはハッキングの可能性なども浮上しているところだ。

これは、あるユーザーが23日に、55.77 BTC(時価3.1億円相当)の送金に対して 83.65 BTC(時価4.7億円相当)のガス代(取引手数料)を支払っていたことが背景だ。ユーザーは通常の12万倍以上多く支払っていたことになる。

この取引を処理したアントプールのリスク管理システムは、異常なトランザクションを検知して、この手数料を一時的に凍結した。12月10日までに連絡するよう、送金主に呼びかけている。

本人確認手順としては、署名ツール(ElectrumまたはBitcoin Core)によりAntPoolに詳細を送信し、AntPoolから提供されたアドレスの秘密鍵を使用して、コード「AntPool」でメッセージに署名するよう案内する形だ。

同様の事例では9月、Web3決済サービスプロバイダーPaxos(パクソス)が取引手数料として7,500万円相当のBTCを誤って支払ったことがある。この際には、当該取引を処理していたマイニングプールF2Poolを通して、パクソスに返金が行われた。

関連PayPalパートナーPaxos、ビットコイン手数料に7,500万円の過払い

マイニングプールとは

各マイナーのハッシュパワーを集め、協力してマイニングを行うために作られた組織的なサーバーのこと。規模が重要なマイニングビジネスで優位に立つために、複数のマイナーが協力してマイニングを行う仕組み。マイニングの貢献度に応じて報酬が支払われる。

▶️仮想通貨用語集

ハッキングの可能性も浮上

今回の過大な支払いについては、送信者が誤って高額な手数料を選択した可能性や取引置換(RBF)注文に関する認識不測の可能性を指摘する声が挙がっていた。

RBFとは、手数料を通常より多く支払うことにより、メモリプール内の未確認取引を、別の取引と置き換えて他より早く承認してもらうための手続きだ。今回の送信者は、RBF注文が取り消せないことを知らなかったのではないかと推測する意見が聞かれた。

しかし、その後24日には、あるX(旧称ツイッター)ユーザーが、取引を行ったのは自分だと名乗り出た。ハッキングがあった可能性に言及している。

このユーザー「83_5BTC」によると、新しいコールドウォレットを作成し、そこに宛てて139 BTCを送金したところ、なぜかすぐにその資金が別のウォレットに転送されてしまったという。

「83_5BTC」は、誰かがそのウォレットで不正なスクリプトを実行していて、そのスクリプトが不正確な手数料計算を行っていたのではないかと推測している。

「83_5BTC」は、該当する取引を実行した秘密鍵の所有権を証明するメッセージに署名しており、このことが問題になっている資金が自分のものだと証明するとも述べた。

このことについては、メモリプール開発者のMononaut氏が確認を行い、確かに「83_5BTC」氏が多額の手数料を支払った際の秘密鍵を管理しているとコメントしている。

ただし、ウォレットがハッキングされていた場合には、ハッカーによって署名された可能性もあり、AntPoolは被害者の身元確認に関して現在提案しているのと別の方法で行う必要があるとも続けた。

Mononaut氏は、低エントロピーのウォレットを使用していた場合、そのことがハッキングを可能にしたかもしれないと意見している。低エントロピーのウォレットとは、シードフレーズを生成する際のランダム性が不十分なウォレットで、攻撃に対して脆弱であるとされる。

関連仮想通貨取引所Poloniexハッキング、1億ドル以上流出

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/18 火曜日
18:06
トランプ一族、世界初のトークン化ホテル開発プロジェクト参画を発表
トランプ・オーガニゼーションとDAR Globalが世界初のトークン化ホテル開発をモルディブで発表。ブロックチェーン技術を活用した新たな不動産投資モデルとして注目される。
18:03
Aave、米国で高利回り貯蓄アプリ「Aave App」開始へ 銀行入金・残高保護に対応
DeFi大手Aaveが一般ユーザー向け貯蓄アプリ「Aave App」を米国で提供開始予定。最大100万ドルの残高保護、自動積立機能など、従来の銀行預金(平均0.4%)を上回る利便性を提供する。
17:00
金商法移行で暗号資産市場はどう変わる? JVCEA小田会長が業界の懸念に回答|独自取材
暗号資産の金商法移行が最終局面を迎える中、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)の小田玄紀代表理事がCoinPostの独自取材に応じた。開示規制は分散性の高い銘柄を対象外とし、取扱銘柄の大幅減少は想定されていないと明言。規制の枠組みを理解した上での革新を呼びかけた。分離課税実現には金商法移行が必要条件の一つであり、多くの政党が前向きに検討していると認識を示した。
16:23
マウントゴックス、ビットコイン1万BTCを動かす 弁済に進展か
破綻した暗号資産取引所マウントゴックスが11月18日、約1万608BTC(約1,470億円相当)を移動した。過去の大規模移動が債権者返済に先立って実施されてきた経緯から、今回も返済準備の可能性が指摘されている。同社は2024年7月から返済を開始しており、現在も約3万4,689BTCが未配布となっている。
14:54
暗号学者アダム・バック、ビットコインの現実的な量子リスクは最短でも20年後 「備えは十分可能」
暗号学者アダム・バック氏が量子コンピュータによる脅威について「20-40年は安全」との見解を示した。一方、専門家の間では5-10年以内のリスクを指摘する声もある。
13:40
エルサルバドル、下落局面で約155億円相当のビットコイン押し目買い 保有高は7474BTC
エルサルバドル政府が市場下落局面で約155億円相当のビットコインを追加購入し、保有高は7474BTCに達した。2025年1月に法定通貨地位を撤廃したものの、ブケレ政権は戦略的準備資産としての蓄積を継続している。
13:25
ヴィタリック、イーサリアムのプライバシー保護ツール「Kohaku」を紹介
仮想通貨イーサリアムのブテリン共同創設者がプライバシー保護ツール「Kohaku」を新たに紹介した。Railgun連携やゼロ知識証明で匿名性を強化する開発ロードマップを解説する。
13:10
CZ氏、6650億円の罰金返還なら米国に再投資と言及
バイナンス創業者CZ氏が米司法省への約6650億円の罰金返還時に米国再投資を表明。トランプ大統領からの恩赦後、民主党議員からの腐敗疑惑批判に対し、感謝と慎重さのバランスを強調した発言として注目される。
11:25
伝説投資家ドラッケンミラー、ブロックチェーン融資企業フィギュアの株式を120億円相当取得
フィギュア株価上昇 米ウォール街の伝説的なヘッジファンドマネージャーであるスタンリー・ドラッケンミラー氏が運営するデュケイン・キャピタルは11月15日、第3四半期の13F報告書…
10:55
ソラナ保有企業フォワード、367億円相当SOLをコインベースへ入金 警戒高まる
仮想通貨ソラナを財務資産として保有するナスダック上場のフォワード・インダストリーズが約367億円相当のSOLをコインベース・プライムに移動させた。売却か社内再編成かは不明だ。
09:50
「ビットコイン下落の背景は米ドル流動性低下」アーサー・ヘイズが年末までの市場予想
アーサー・ヘイズ氏が仮想通貨ビットコイン下落の原因を米ドル流動性縮小と分析した。ETF資金流出の背景や今後の下落および急騰シナリオを解説している。
09:30
自称「IQ276」のキム・ヨンフン、BTCは今後45日間で22万ドルまで上昇すると予想
自称IQ276のキム・ヨンフン氏は、仮想通貨ビットコインの価格は今後45日間で22万ドルに到達すると予想。明確な根拠は示していないが、世界最高のIQ記録保持者として価格を予想すると主張した。
09:20
Cboeが無期限型ビットコイン・イーサリアム先物を12月15日に開始、米国規制下で提供
Cboeが仮想通貨ビットコインとイーサリアムの無期限先物取引を12月15日に開始する。米国規制下でポジションのロールオーバーを不要にする。
08:15
米政権、海外仮想通貨口座の税務報告規則を審査中
米ホワイトハウスが海外仮想通貨口座に関する税務報告規則案の審査を開始した。国際的な仮想通貨資産報告枠組みCARFへの参加を実現し、租税回避を取り締まる狙いだ。
07:45
グレースケールのドージコインETF、11月24日取引開始見通し 新たなソラナETFも上場
グレースケールのドージコインETFが11月24日にも取引開始となる見通しだ。ヴァンエックは17日にソラナETFの提供を開始した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧