オプションの可否判断を延期
米証券取引委員会(SEC)は6日、ブラックロックのビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)のオプション取引を承認するか否かの期限を延長した。
取引承認に必要となる規則変更の可否を判断する、あるいは可否を判断するための手続きを開始する期限を2024年3月10日から、4月24日まで延ばした格好だ。
SECは、規則変更案を検討する十分な時間を確保することを理由に挙げている。
これにより、ナスダック、シカゴ・オプション取引所(Cboe)、Miaxパールらによるビットコイン現物ETFオプションの上場可否が分かるのは先になった。
背景には、ナスダックが1月、ブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)に関して、オプションを上場・取引できるようにするためのルール変更を求めていたことがある。
Cboeらもオプション取引はビットコインETFの進化における「必然的ステップ」としてオプションを上場・取引することに対してSECに許可を求めていた。
なお、オプションはその保有者に将来のある時点に決められた価格で資産を売買する権利を与えるものだ。資産の価格変動に対するヘッジとして使われる場合がある。
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ビットコインETFとは
ビットコインを投資対象に含んだ上場投資信託(Exchange Traded Fund)のこと。投資信託とは、投資家から集めたお金を1つの資金としてまとめ、株式や債券などに投資して運用される金融商品。運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みになっている。投資信託の中でもETFは証券取引所に上場しているため、株式と同様に売買ができる。
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グレースケール「投資家のヘッジにオプションが必要」
米仮想通貨投資企業グレースケールも2月、同社のビットコイン現物ETFのオプション取引許可をSECに要請していた。
グレースケールは、オプションによりブローカーディーラーなど新たな規制された市場参加者が取引できるようにすることで、ビットコインをさらに規制された空間内に持ち込むことができると述べている。
また、ビットコイン先物ETFのオプションが承認されているのに、現物ETFのオプションを承認しないことは不当な差別であるとも主張した。オプション取引は投資家が市況を乗り切り、ヘッジし、収益を生み出すのに役立つだろうとしている。
一部の専門家は、オプションがなければ、最大1,000億ドル(約15兆円)をビットコインETFに投資する可能性もある大口投資家の多くがリスク管理の問題から参加を控えるかもしれないと意見しているところだ。
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