はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン週足終値71000ドル台の堅調推移、押し目買い意欲は旺盛か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

前週末3月28日の米NY株式市場は、ダウ平均株価は前日比47.2ドル(0.12%)高、ナスダック指数は20ポイント(0.12%)安で取引を終えた。

東京株式市場では、前場の日経平均株価は前週末比604円(1.5%)安の3万9765円に下落した。

利益確定売りのほか、年度末や年度始めに行われる年金基金のリバランス、為替介入への警戒感など複数要因が指摘される。年度末は多くの年金基金にとって重要な会計期間であり、財務報告のためのポートフォリオ調整が行われることがある。

米国株の暗号資産(仮想通貨)関連銘柄では、ビットコインを大量保有し、年初来150%高となったマイクロストラテジー株に市場の関心が集まっている。

米投資管理会社Kerrisdale Capitalによる報告書では、マイクロストラテジーが保有するビットコインの市場価値150億ドルに対し、同社の時価総額は290億ドル近くに達していると指摘した。同社は、マイクロストラテジーの株価は過大評価であるとして、ビットコイン現物をロングし、マイクロストラテジー株をショート(空売り)するポジションおよびペアトレード戦略を取る。

mstr-trackerのデータによれば、MSTR/BTC比率は、21年6月に記録した過去最高値の0.027を上回る水準に達した。

mstr-tracker

また、ビットコインの保有額に基づく純資産価値(NAV)に対して、どの程度のプレミアムで取引されているかを示するチャートでは割高を示す1.92倍に達した。

mstr-tracker

20年11月から21年2月にかけて、ビットコイン価格が15,000ドルから45,000まで急騰した際、マイクロストラテジーの株価も200ドル未満から1,200ドルを超えるまで高騰した。

Kerrisdale Capitalによれば、その際のBTC NAVプレミアムは3.9倍に達したという。しかしその後、ビットコイン価格が2ヶ月間でさらに45%上昇したのに対し、マイクロストラテジーの株価は下落。不当に高かったプレミアム(プラス乖離)は3年平均の1.3倍まで縮小した。

Kerrisdale Capital

Kerrisdale Capitalは、転換社債など巨額な借入によってビットコインを買い増し続ける姿勢について、約2000億円の価値があるとする本業のソフトウェアビジネスからのレバレッジフリーキャッシュフローは、借入の利子が付く企業債務を支えるには十分ではなく、債務の返済にビットコインの売却を伴う可能性があるなどと指摘した。

Kerrisdale Capitalの分析によれば、ソフトウェアビジネスの価値を企業全体価値から差し引くと、マイクロストラテジーの株主は同社の保有するビットコインを177,000ドルと評価していることになり、2.6倍のプレミアムを意味する。

Kerrisdale Capital

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比1.1%高の1BTC=70,909ドルに。

BTC/USD週足

ビットコイン(BTC)は73,800ドルまで上昇後に天井シグナルを示唆して急反落したものの、押し目買い意欲は旺盛で、直近2週間で最高値からの下落分をほぼ帳消しにした。

CoinPostに寄稿するbitbankアナリストの長谷川氏は先週金曜日、「米PCE(個人消費支出)が市場予想の下振れとなれば、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事のタカ派発言が覆される可能性も出てくる」と指摘。

そうなれば、7.4万ドル(約1120万円)を試す展開が想定されるとの見立てを示していた。

関連:ビットコイン過去最高値も圏内、PCE結果次第で大きく変わるか|bitbankアナリスト寄稿

ここ最近のインフレ指標の伸びがFRB(米連邦準備制度)の利下げ判断を遅らせるとの懸念が市場で強まる中、パウエル議長は3月29日に「PCE結果は期待に沿った内容だった」と評し、年内利下げに向けた方針に相違がないことを確認した。今回の統計発表では強弱が混在したものの、インフレ鈍化も示されていた。

一方で、「実質ベースでの個人消費が昨年12月以来の強い数字だった」との声も聞かれた。

時価総額上位の主要アルトでは、イーサリアム(ETH)が2.2%高の3,615ドル、ソラナ(SOL)が3.6%高で200ドル台を回復、ドージコイン(DOGE)が6.1%高と続伸している。

関連:おすすめの仮想通貨取引所のメリットを比較 イラスト解説付き

関連:ステーキングや積み立てサービスに優位性、仮想通貨取引所「SBI VCトレード」のメリットを解説

GBTCの売り圧は鈍化

BitMEXのデータによると、3月末のビットコイン現物上場投資信託(ETF)への資金フローは、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)の流出が3月12日以来の水準まで減少しており、潜在的な売り圧力の鈍化を示している。

コインベース・リサーチのDavid Duong氏は現在の暗号資産(仮想通貨)相場について、米国の投資家が税金を支払うために、保有している株式やその他の金融資産を売却する納税タイミングや四半期末のリバランスによる流動性の低下にも関わらず、堅調に推移していると評価した。

金融機関は90日間のデューデリジェンスを挟んでからビットコインETF(上場投資信託)などの金融商品を提供するケースが多い。

大手ブローカーディーラーによるウェルスアドバイザーへの顧客資産割り当てを許可するための審査期間は、早ければ4月10日に終了する可能性があるという。ウェルスアドバイザーは、個人や家族の資産管理と財務計画に関して専門的なアドバイスを提供する金融の専門家を指す。

金融大手のモルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、UBSグループAG、ゴールドマン・サックスだけでなく、米国で運営されているLPL Financialなどの大手資産運用会社も追従する可能性があり、ビットコイン半減期も踏まえて2024年第2四半期は強気であるとの見方を示した。

関連:ビットコイン半減期とは?過去相場の価格変動から探る2024年の展望

関連:ビットコインの買い方|投資メリットやリスク、おすすめ取引所は?

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/11 金曜日
18:44
リミックスポイント、第4回無担保社債の20億円でビットコイン買い増し
リミックスポイントが7月11日、第4回無担保社債の調達資金20億円でビットコイン116.72BTCを取得。総保有量は1,168BTCに増加し、今後も約295億円の追加投資を計画。
18:31
金融庁、「暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官」を新設 資産運用改革室長など歴任の今泉氏が就任
金融庁が総合政策局に「暗号資産・ブロックチェーン・イノベーション参事官」を新設。今泉宣親氏が就任。従来の規制中心から技術革新促進への政策転換を示唆。暗号資産ETF承認や税制改正への期待が高まる。
18:03
「金持ち父さん」著者がビットコインを選ぶ理由とは?“いまさら聞けない”投資哲学も解説
『金持ち父さん貧乏父さん』著者のロバート・キヨサキ氏が、仮想通貨投資家から大きな注目を集めています。本記事では、キヨサキ氏の主張から仮想通貨投資のポイントや経済的自由を獲得する手段を探ります。
17:06
Byreal(バイリアル):Bybitのソラナ基盤DEXで始める次世代取引
Bybitが手がけるソラナ基盤の次世代DEX「Byreal」の特徴や注目機能、Reset Launch参加方法、開発背景をわかりやすく解説。
14:15
マックハウスが1000BTCの保有目標掲げる ビットコイントレジャリー戦略を発表
マックハウスがビットコイントレジャリー戦略を発表。1,000BTC以上の保有を目指し、マイニング事業参入や決済導入など5つの施策を展開。GFグループと提携し売上高500億円を目標に設定した。
13:35
アルトシーズン期待強まる、ビットコインATH更新で上昇の兆し=Swissblock分析
仮想通貨ビットコインが史上最高値を更新し、アルトコイン上昇局面「アルトシーズン」の前兆は遂に現れたか。イーサリアム主導のサイクルが始まり、BONKやWIFなど主要アルトコインが上昇トレンドに突入。
13:05
「ビットコインは年末までに最大18万ドルと予想」スカイブリッジのスカラムーチCEO
アンソニー・スカラムーチ氏は、仮想通貨ビットコインの価格が2025年末までに最大18万ドルに達すると予想した。ETF需要拡大と規制整備で機関投資家参入が加速すると分析している。
11:42
過去最高値更新のビットコイン買い優勢、米国の法案やETF流入が支援材料に
ビットコイン(BTC)が過去最高値を更新し、さらに続伸した。来週のステーブルコイン規制法案採決など、米政権の仮想通貨政策前進も市場を後押ししたほか、トランプ大統領の3.4兆ドル財政支出法案署名を受けインフレヘッジ需要も拡大した。
11:20
イーサリアム財団が5億円相当ETHを売却、新資金管理方針で=報告
イーサリアム財団が7月11日に1210ETHを約349万USDCで売却。過去1カ月で2万1000ETHを移転し、新財務管理方針に基づく定期的な資金調達を実施。
10:55
米国の新通貨監督庁長官、規制緩和の推進役に
米上院が元ビットフューリー最高法務責任者のジョナサン・ゴールド氏を通貨監督庁長官に承認。仮想通貨業界出身者の金融規制官庁トップ就任で、デジタル資産政策に注目集まる。
10:48
サークル社、SeiチェーンにネイティブUSDCとCCTP V2を導入 効率的なステーブルコイン利用を促進
CircleがブロックチェーンSeiにネイティブUSDCとCCTP V2を導入を発表した。13のブロックチェーン間でUSDCの直接移動が可能に。SeiのTVLは年初来188%増の6億ドルに成長。
10:25
シグナム、ドル準備通貨維持にステーブルコインが鍵と予測
仮想通貨銀行シグナムは、米国政府はドル建てステーブルコインの拡大で通貨覇権維持を狙うと指摘した。また、脱ドル化の長期トレンドと中期的なドル強気予測を解説している。
09:55
「24年末時点の保有資産の約15%はビットコイン」カルダノ財団
カルダノ財団は2024年の財務報告書を公開。同年末時点で保有する資産は約6.6億ドルで、資産構成は仮想通貨エイダが76.7%、ビットコインが14.9%、現金・現金同等物等が8.3%だとしている。
09:40
ゲーツ、Oasysで110億円規模の不動産トークン化
RWAにフォーカス 日本の不動産投資企業ゲーツが7月10日、オアシス(Oasys)との戦略的パートナーシップを発表した。110億円に相当する東京都心部の優良不動産資産をオアシス…
08:35
ビットコインが2日連続で史上最高値更新、米株高と規制緩和が後押し|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは7月11日、前日に続いて続伸し2日連続で史上最高値を更新した。背景には、FRB高官による早期利下げ示唆と、米新規失業保険申請件数が7か月ぶりに低水準となったことを受けた株高がある。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧