CoinPostで今最も読まれています

ロシア、仮想通貨による国際決済を許可する法律承認 エルサルバドルとも連携か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今年中に仮想通貨決済を開始予定

ロシアの国家院(下院)は、実験法制度(EPR)の枠組み内で、暗号資産(仮想通貨)による国際決済を許可する法律を承認した。地元メディアなどが報じた。

この法律は9月から施行される予定であり、ロシア中央銀行総裁のエルビラ・ナビウリナ氏は、仮想通貨による最初の取引は年末までに行われるだろうと話している。

すでに省庁や企業と実験の条件について議論しているとする形だ。

現在、ロシアの規制では、商品やサービスの決済に仮想通貨を使用することは禁止されている。新しい法律は、実験的な枠組み内で、外国との貿易活動における支払い手段として仮想通貨の使用を許可するものだ。

実験法制度では、通貨管理当局や代理店、および決済当事者の権利や義務も定められることになる。

仮想通貨の組織的取引を許可するための手順や要件なども定義される見込みだ。また、ロシア銀行(中央銀行)には、枠組み内で、仮想通貨取引のための電子プラットフォームを構築し、その運営規則と要件を決定する役割があてられる。

さらに、ロシア銀行が、民間のデジタル通貨を使って海外に資金を移動することもできるようになる見込みだ。一方で、国内での決済に使用することは引き続き禁止される。

関連して、ビットコインを法定通貨としている国家であるエルサルバドルが、ロシアに対して、貿易に仮想通貨を使用することを提案しているとも報じられているところだ。

なお、プーチン大統領は、2022時点からブロックチェーンの技術を使用した国際決済システムが必要だと発言していた。

関連プーチン大統領「仮想通貨の技術」利用した国際決済の必要性を語る

経済制裁回避の目的も背景か

仮想通貨市場調査会社クォンタム・エコノミクスのマティ・グリーンスパンCEOは、「米国からの経済制裁により、これまでは一部の各国や海外企業との決済手段が閉ざされていたが、これが可能になる」とコメントした。

背景として現在、ロシアは中国、インド、アラブ首長国連邦などの主要な貿易相手国との取引における決済で、大幅な遅延に直面している。こうした国の銀行が、西側諸国の規制当局からの圧力を受けて、より慎重になっているためだ。

ロシアは、貿易相手国の通貨に切り替え、BRICSグループ内で代替となる新たな決済システムを開発する努力をしている。ただ、多くの決済はまだ国際SWIFTシステムを経由してドルとユーロで行われている現状だ。

このため、ロシアと取引する国の銀行は二次制裁のリスクにさらされ、コンプライアンス手続きを厳格化せざるを得なくなっている。

ナビウリナ露中銀総裁は、決済の遅れがサプライチェーンの遅延やコスト上昇につながっていると話した。

今回の動きは、ロシアがウクライナ侵攻後、各国から発動されている制裁を回避することにも役立つとみられる。

関連ロシア下院副議長「露中印が新たな共通通貨システムを開発すべき」

関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/09 月曜日
12:04
NFTの平均寿命は1年1ヶ月、およそ96%が消滅=レポート 
NFT(非代替性トークン)の96%がすでに消滅し、平均寿命は約1年という報告がなされた。一部の成功例もあるが、市場の困難と慎重な投資の必要性が指摘されている。
12:00
SBI VCトレードとメタプラネットの提携を独自取材
仮想通貨取引所を運営するSBI VCトレードと、ビットコインを戦略的に蓄積するメタプラネットとの提携を独自インタビュー。提携のメリットや今後の展望などについて聞いた。
10:10
東京電力グループのアジャイルエナジーX、再エネ活用ビットコインマイニングの可能性を模索
東京電力の子会社アジャイルエナジーXが、再生可能エネルギーを活用したビットコインマイニングに着手。余剰電力の有効利用と再エネ促進を目指す。
09/08 日曜日
12:00
今週の仮想通貨市場 主要銘柄の注目材料まとめ|XRPL機能強化やSuiゲーム機先行販売
今週は雇用統計データを受けビットコインが続落した。他にも仮想通貨イーサリアムに関する分析や、ソラナ・SUI・XRPの銘柄情報があった。
11:36
今週のビットコインは下落 景気後退懸念でリスクオフムードが波及|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストがビットコイン相場を分析。リセッション(景気後退)懸念が強まり、今週の暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコイン(BTC)が大幅下落した。FOMCの注目度が高まっている。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|日本の仮想通貨税制に高い関心
今週は、金融庁による税制改正要望での仮想通貨取引への言及、国民民主党の玉木代表による自民総裁選への要望、ドナルド・トランプ前大統領による演説に関するニュースが最も関心を集めた。
09/07 土曜日
16:26
仮想通貨取引所のレンディングサービス徹底比較
ビットコインなど長期保有する暗号資産(仮想通貨)を貸し出し、利息を受け取る投資法であるレンディングサービス。仮想通貨取引所ごとにどのようなサービスがあるのか、主な特徴とメリットについて解説。
15:00
2026年までに米国企業が最大1.5兆円のビットコインを購入か=レポート
仮想通貨ビットコインを財務資産として購入する米企業が増加中。リバー社は、企業によるビットコイン保有量は2026年までに最大94万枚になると推算。
12:30
リップル共同創業者ら88名の実業家、米大統領選でハリス氏支持を表明
米リップル社のラーセン氏、著名投資家キューバン氏など88名の実業家が米大統領選でハリス氏支持を表明した。
11:15
予測市場KalshiがCFTCに勝訴、11月米国選挙で市場立ち上げへ
米予測市場KalshiがCFTCとの裁判に勝利。11月の米国選挙に向けて新たな予測市場の開設が可能になった。
07:50
ビットコイン、米雇用統計発表後に乱高下
仮想通貨ビットコインの価格は、米雇用統計発表後に乱高下し、現在は下落基調に。米国の景気後退への懸念が根強く、株式市場も下落している。
07:10
イーサリアム財団が主要ウォレットに約900億円相当の仮想通貨を保有、財務報告書発表へ
イーサリアム財団は、財団による仮想通貨ETHの運用透明性が欠けていると指摘される中、投資家やコミュニティメンバーの懸念を解消するために近いうちに財務報告書を発表する予定としている。
06:40
バイナンスとOKX、NEIROなどのミームコインの永久先物取引提供
大手仮想通貨取引所バイナンスおよびOKXは6日、ミームコインの永久先物取引を新たに提供開始した。一部のトークンは高騰していた。
09/06 金曜日
17:22
サイバー攻撃から暗号資産を守る「NordVPN」とは|市場トップシェアVPNの活用方法を解説
NordVPNは、市場トップシェアを誇るVPNサービスです。高速の通信速度と多くのユーザーから高い評価を得ているNordVPNの特徴と活用法を詳しく解説します。
16:26
ビットバンク、ポリゴンエコシステムトークン(POL)の取扱い開始
ビットバンクは、ポリゴン(MATIC)から新トークン「ポリゴンエコシステムトークン(POL)」への移行を完了し、POLの現物取引を開始。トークンの特徴と取引方法について解説。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア