はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米SEC、仮想通貨DeFiプラットフォームRari Capitalと和解

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

利回りサービスなどで問題を指摘

米証券取引委員会(SEC)は、DeFi(分散型金融)プラットフォームRari Capitalと和解した。Rari CapitalはSECの調査結果を認めも否定もせず、事業の停止命令に同意している。

Rari Capitalは、ブロックチェーンベースの投資プラットフォームで、ピーク時には合計10億ドル(1,430億円)以上の暗号資産(仮想通貨)を保管していた。

SECによると、Rari Capitalの共同創業者らは、投資家がトークンを貸し出して利回りを得るサービス「Earnプール」について、仮想通貨を「自動的・自律的に再調整して最高の利回りを提供する」と宣伝していた。

しかし実際には、調整は手動で行われ、同社はこの作業を怠ることもあったとされる。

また、「高い年間利回り」を宣伝したが、さまざまな手数料を考慮に入れておらず、最終的に「Earnプール」に出資した多くの投資家が損失を被ったと指摘されている。

さらにSECは、Rari Capitalが貸付プラットフォームの運営により、未登録でブローカー活動に従事していたと申し立てた。

SECサンフランシスコ地域事務所のモニーク C.ウィンクラー責任者は、次のようにコメントしている。

私たちは、誰かが製品を「分散型」や「自律型」と呼んでいてもひるむことはない。

今回のように、そうした名称の背後にある経済的現実に注目する。そして、仮想通貨の製品やプラットフォームを運営している者が、投資家に損害を与え連邦証券法に違反した場合には、責任を負わせる。

2022年5月には、Rari Capitalが運営する貸借プラットフォーム「Fuse」がハッキングされ、8,000万ドル(約114億円)が盗まれる事件があった。同社はその後、新規での顧客資金預け入れを停止し、「Fuse」を終了させる方向で動き始めた。

SECは、Rari Capitalによるこうした是正努力や、被害を受けたユーザーにパフォーマンスベースの手数料を自主的に返還したことを考慮して、和解に至っている。

DeFi(分散型金融)とは

ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。

▶️仮想通貨用語集

eToroは米国で3銘柄のみ提供へ

最近SECと和解した企業には、仮想通貨や株式などの取引サービスを提供するeToroの事例がある。

eToroはSECの命令に従い、米国の顧客が同社のプラットフォームで取引できる仮想通貨をビットコイン、ビットコインキャッシュ、イーサリアムだけに限定することを決めた。SECはこれらのトークンについては証券性が低いと考えている模様だ。

関連eToroがSECと和解 米国でビットコインなど3銘柄のみ提供へ

関連リップルX幹部が語る日本市場の重要性、SEC裁判やIPOの可能性にも言及|WebX2024インタビュー

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/04 水曜日
19:17
パスポート1枚でビットコインを日本円に ガイアが新たな仮想通貨ATMサービス開始
暗号資産(仮想通貨)交換業者ガイアが事前登録不要の暗号資産ATM「BTM」サービスを新たに開始する。訪日外国人はパスポートのみでビットコイン・イーサリアムを日本円に両替可能。手数料10%、1日10万円上限となる。
17:06
デロイト執行役員「DeSciで日本の科学力は向上する」|独占インタビュー
デロイト執行役員がDeSciの実装課題と可能性を解説。透明性のある資金分配、グローバルな研究者確保、科研費制度の課題解決など、ブロックチェーンが日本の研究開発にもたらす革新について独占インタビュー。
16:52
バイナンス、5種類の現物取引ペアを停止へ 6月6日実施
バイナンスはFDUSD建ての5通貨ペア(XAI、THETAなど)を2025年6月6日に取扱い中止。取引停止の理由や今後の影響を解説。
14:00
8月22日開催、招待制イベント「WebX大阪」の詳細発表
8月22日、大阪万博テーマウィークで次世代フィンテック技術とネットワーキングの場を提供する「WebX FinTech EXPO」が開催決定した。SBIグループと最大手暗号資産(仮想通貨)メディアCoinPostが企画運営を担当し、金融業界リーダーを中心に約1000名が招待制で参加する。
13:40
410億円相当のイーサリアム、Galaxy Digital経由の大口取引が明らかに
Galaxy DigitalのOTCウォレットが108,278ETHの大口取引を実行。機関投資家による戦略的なイーサリアム取得が市場に与える影響が注目される。
13:10
1600億円相当の『ビットコインファースト計画』、欧州上場Vanadi Coffee
スペインのVanadi Coffeeが1600億円相当のビットコイン投資でマイクロストラテジー戦略に追随。6月株主総会で承認を求める予定だ。
11:45
「米軍の一部がビットコイン法案を支持」ルミス上院議員 国防強化の重要性を強調
米国のルミス上院議員が、米軍将官の一部も仮想通貨ビットコインを備蓄することを支持していると表明した。背景には防衛力強化がある。ルミス氏は少額決済の免税も提案した。
11:30
政府のビットコイン支払い受入れ法案、カリフォルニア下院で可決 上院審議へ
カリフォルニア州議会下院が州政府のビットコイン・デジタル通貨支払い受け入れを可能にする法案を68対0で可決。
11:02
シンガポール、未認可の仮想通貨企業の国外サービス提供を禁止へ
シンガポール金融管理局は、仮想通貨サービス企業の事業ライセンスに関するガイダンスを発表。特に、シンガポールの国外にサービスを提供している仮想通貨企業に対する措置が注目を集めている。
10:10
韓国でイ・ジェミョン新大統領が誕生 ステーブルコインや仮想通貨ETFを公約に
韓国でイ・ジェミョン氏が大統領に就任した。選挙キャンペーン中にウォン建てステーブルコインの解禁や、仮想通貨現物ETFの合法化などを公約として掲げていた。
09:40
ビットコイン価格に底堅さ、半導体関連事業と米経済が下支え|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは5月末の下落から回復しつつあり、エヌビディアの好調な半導体事業がマイナーの資金難緩和と市場の下支えに期待されている。
07:30
上場企業のビットコイン保有急増も、価格下落で清算の懸念=スタンダード・チャータード分析
60社超の上場企業が合計67万BTCを保有する中、スタンダード・チャータード銀行のアナリストは価格下落時の強制売却リスクを警告。平均購入価格から22%下落が危険水域と分析。
07:05
金持ち父さん著者キヨサキ、株式市場などの暴落を予測
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏は、株などの市場が2025年の夏にかけて暴落する可能性があると警告。金、銀、仮想通貨ビットコインには数十億ドル規模の資金が流入すると予測している。
06:45
トランプメディア、ビットコイン現物ETF申請
NYSE取引所がTruth Social Bitcoin ETFの上場・取引に関する規則変更案をSECに提出。トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの金融戦略の一環として2025年後半の発売を目指す。
06:16
6月の仮想通貨市場、トランプ関税と予算法案で大幅変動の可能性=K33分析
K33リサーチがトランプ大統領の関税政策と「大きく美しい法案」を巡る動向が6月の仮想通貨市場に大きな変動をもたらすと警告。チキン呼ばわりやマスク氏の批判も市場に影響を与える見通し。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧