CoinPostで今最も読まれています

米大統領選 クジラによるポリマーケット操作懸念、予測市場Kalshi CEOが否定

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

45億円の賭け

少数の大口ユーザーからの巨額の賭け金が、分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)でトランプ氏勝利の確率を引き上げたとして、市場操作の懸念が高まる中、米予測市場Kalshiの創設者でCEOのTarek Mansour氏は、この疑惑を真っ向から否定した。

米国大統領選挙が2週間後に迫っているが、ポリマーケットでは共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が選挙を制する確率が60.5%と、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領(39.3%)に20ポイント以上の差をつけてリードしている。

出典:Polymarket

ウォール・ストリート・ジャーナルは18日、合計3,000万ドル(約45億円)を賭けたポリマーケットの4人のユーザーが、トランプ氏勝利の確率を急上昇させた可能性があると指摘。市場操作の懸念が高まった。

6月から今月初めの間に作成されたこの4人のアカウント全てが、暗号資産(仮想通貨)取引所Krakenから資金を預け入れており、入金直後に大金を賭けるなど賭けのパターンも似ていることから、同一人物/団体であると見る向きもある。

しかし、Mansour氏は、ポリマーケットの予測は、自身が運営する予測市場Kalshiのデータとも類似していることから、人為的な操作の結果ではないと主張。また、ハリス氏への賭け金の中央値(85ドル)は、トランプ氏への賭け金の中央値(58ドル)よりも大きいと指摘した。

現在、ポリマーケットの米大統領選市場の賭け金は、19億2,700万ドル(約2,874億円)まで膨れ上がっている。

関連:米大統領選の予測市場を解説|Polymarket(ポリマーケット)とは?

米国人向けの予測市場

Kalshiは9月、米商品先物取引委員会(CFTC)とのほぼ1年に及ぶ法廷闘争に勝利し、米国人を対象とした米国選挙の予測市場を立ち上げた。Mansour氏によると、米国で選挙の予測市場が認可されたのは100年ぶりのことだという。

Kalshiプラットフォームでは、1アカウントに対し、700万ドル(約10億円)までの賭け金が許可されているが、機関投資家やファンドなどが特別の申請を行うことで、1億ドル(約150億円)まで増額可能だという。なお、それぞれの賭けの内容については同社が把握し、規制当局へ報告される。

Mansour氏は、実際にお金を賭けるユーザーは、予測結果に対して自らリスクを背負っているため「結果に嘘をつくことはない」と主張。さらに、そのようなユーザーが集まる市場で集合的に導き出された答えは、より精度が高いと強調し、次のようにまとめた。

予測市場は偏見のない新しい真実の源である

イーロン・マスク氏も、「お金が絡むと結果ははるかに正確になる」と指摘し、分散型予測市場は世論調査よりも選挙結果を予測する上で、より正確である可能性があると主張している。

しかし、ポリマーケットの米国選挙予測市場は、米国人による賭けへの参加禁止を条件に、CFTCから認可を受けていることから、このプラットフォームの予測結果の妥当性に疑問を呈する向きもある。

Mansour氏は、Kalshiとポリマーケットの違いを説明。予測の正確さや市場操作の懸念について、Kalshiは米国人のみが自国の選挙予測を行う、規制された市場であることを強調することで、優位性と安全性を示した。

関連:トランプ氏勝利でビットコインはどのくらい上がる? 米大統領選2024でETCグループ予測

その他の予測市場

現在、Kalshiにおける大統領選の予測は、トランプ氏が58%、ハリス氏が42%とトランプ氏が大きくリード。

RealClearPollingがまとめたデータによると、ポリマーケットを含む七つの予測市場における米大統領選の勝者予測の平均はトランプ氏が57.9%、ハリス氏が41%という結果となっている。

関連:ビットコイン上昇で一時66500ドルに、ポリマーケット大統領選予想のトランプ優勢も追い風か

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/21 月曜日
16:40
米大統領選 クジラによるポリマーケット操作懸念、Kalshi CEOが否定
米大統領選を2週間後に控え、ポリマーケットでのトランプ氏勝利の確率が急上昇し市場操作の懸念が高まったが、予測市場KalshiのCEOが強く反論。規制された米国人向け市場との違いと予測市場の意義について解説した。
11:57
欧中銀エコノミスト警告「ビットコイン価格が上昇し続ければ社会の分断に」
欧州中央銀行のエコノミストがビットコイン価格上昇による社会分断を懸念。仮想通貨コミュニティは批判的見解を示す。
11:48
ステーブルコイン決済市場にらむ 米Stripe、11億ドルでBridgeの巨額買収成立か=報道
決済大手Stripe関係者がステーブルコインプラットフォームBridgeを11億ドルで買収完了を示唆した。暗号資産業界最大の取引とも称され、仮想通貨決済の主流化を加速する可能性がある。
11:03
「強気の10月」ビットコイン7万ドル目前、ETFに資金純流入続く
暗号資産(仮想通貨)ビットコインが7万ドルに接近している。ETFへの20億ドル資金純流入とオプション取引承認などが後押し。強気の10月現象や米大統領選の影響など、仮想通貨市場の最新動向をまとめた。
10:54
ApeChainメインネット立ち上げ、クロスチェーンブリッジ発表  エイプコイン急騰
著名NFTコレクションBAYC関連のApeChainメインネットがローンチ、クロスチェーンブリッジも発表。仮想通貨エイプコイン価格が2倍に。
10/20 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ リップル裁判に新展開、Off The Gridでアバランチ再注目
仮想通貨ビットコインは今週、トランプ氏がきたる大統領選においてポリマーケットの予測市場でハリス氏を大幅にリードしていることや、中国政府からの大規模な追加金融緩和を背景に7月以来の高値をつけて再び69,000ドルに到達。
11:30
ビットコイン1000万円の大台に、ハッシュリボンの買いシグナルも点灯|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが2カ月半ぶりに1000万円の大台に乗せたビットコイン(BTC)相場を分析。米大統領選のトランプトレードの影響や、マイナー指標であるハッシュリボンの点灯といった買いシグナルについて解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|BTCと金価格上昇のシナリオに高い関心
今週は、JPモルガンによるビットコインと金(ゴールド)の価格上昇シナリオ分析、イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏によるステーキングに関する提案、米テスラによるビットコイン移動に関するニュースが最も関心を集めた。
10/19 土曜日
13:00
ethOS、イーサリアムOS搭載の新携帯端末「dGEN1」を発表
イーサリアムのOSを搭載し、分散型アプリに最適化されたモバイルデバイス「dGEN1」が発表された。その特徴と主な機能を解説する。
11:30
マイクロストラテジー会長「ビットコイン投資は無限のマネーグリッチではない」
マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長がビットコイン購入戦略について語る。同社株式のプレミアム価格を正当化する意見も。
08:10
ブラックロック、仮想通貨デリバティブの担保にBUIDL提供か
ブラックロックは、BUIDLを仮想通貨デリバティブ取引の担保に使用できないか探っていることがわかった。バイナンス、OKX、Deribitと話し合いを始めているという。
07:20
コインベースなどが仮想通貨関連株の上昇を牽引、ビットコイン7万ドル台接近
仮想通貨関連株高騰 暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)が再び70,000ドルの大台に向けて上昇を続ける中、仮想通貨関連株は連れ高の展開となっている。 ビットコイン価格は…
06:50
AIボットが仕掛けたミームコインGOAT、1週間で時価総額600億円突破
ソラナブロックチェーン上で誕生したミームコイン「GOAT」の時価総額が、発行からわずか1週間で500億円を突破した。この急成長の背後には、AIが生成したミームの影響がある。
06:20
米SEC、11銘柄のビットコイン現物ETFのオプション取引を許可
米証券取引委員会(SEC)は19日、複数のビットコイン現物ETFのオプション取引の上場申請を承認した。
10/18 金曜日
18:23
仮想通貨ソラナ(SOL)の将来価格予測
仮想通貨ソラナ(SOL)の将来価格予測を詳しく解説。高速処理能力と低コストが特徴のソラナの技術的優位性、VanEckなどの機関による価格シミュレーションを中心に分析します。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧