はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン研究者らが検証論文を公開 欧州中銀エコノミストの批判に反論 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨コミュニティから反対論文

経済学者マレー・A・ラッド氏らは、欧州中央銀行(ECB)によるビットコイン批判に対する反論として論文を公開した。ラッド氏は、ビットコインの研究を行う非営利組織「Satoshi Action Education」のアドバイザーも務めている。

背景として、先日、ECBのマーケットインフラ・決済部門ディレクターのルリッヒ・ビンドザイル氏らが論文を発表。暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)の価格が上昇し続けるシナリオでは、初期保有者のみが利益を得るが、後から参入する投資家や保有していない人々は経済的に損失を被ると論じた。

関連欧中銀エコノミスト警告「ビットコイン価格が上昇し続ければ社会の分断に」

ラッド氏は、アレン・ファリントン氏、フレディ・ニュー氏、デニス・ポーター氏との共著論文でこの主張に反論。

ラッド氏らは、まず「ビットコインの富は少数の保有者にいちじるしく集中しており、分散性を弱めている」との主張に異論を唱えた。

機関投資家や個人投資家も市場への参加を強化していると指摘し、こう続けた。

最大のビットコインウォレットの多くは、コインベースやバイナンスなどの取引所、またはブラックロックやフィデリティなどのETF(投資信託)発行会社に属しており、数百万人のユーザーに代わってビットコインを保有している。

これらのウォレットは単一の保有者の資産を表すものではなく、多様な投資家のビットコイン保有を示しているが、ビンドザイル氏らはあたかも富が一部に集中しているかのように見せかけていると述べた。

関連ブラックロック「仮想通貨の普及速度はインターネットや携帯電話を凌駕している」

関連ビットコインETFは日本で買える?現物BTCとのメリット比較や関連銘柄の買い方も紹介

ビットコインの経済的有用性

さらにラッド氏らは、ビットコインが富の移転のメカニズムとしてのみ機能し、イノベーションを促進したり、経済発展を推進したりするツールではないとの見解にも反論した。

ビットコインは、特に分散型金融(DeFi)や国際送金の分野で金融イノベーションと効率性を推進。ライトニングネットワークやその他のレイヤー2ソリューションは、銀行などの仲介者を減らし、取引コストを下げて経済効率を向上させると指摘した。

特に発展途上国では、従来型の金融機関による高額な手数料や処理時間の遅延が送金の障害となっており、ビットコインがこの問題に対応できるとも述べた。

関連ブロック社、アフリカのビットコイン採掘企業に出資

関連初心者でもわかる「ライトニングネットワーク」とは|特徴と仕組みを解説

「法定通貨システムの再分配にも注目が必要」

次にラッド氏らは、「ビットコインはゼロサムゲームであり、早期投資家の利益は他者の犠牲によってもたらされ、少数の人々の手に富が集中する」との主張にも反論した。

この議論は、参加者が資産のポテンシャルを評価し自由に参入できるというビットコイン市場の自発的な性質を無視している。

株式やベンチャーキャピタルの初期投資家と同様に、ビットコインの早期採用者は、潜在的に高いリターンと引き換えに大きなリスクを負った。これは新興技術の市場に固有の特徴だ。

また、後発者が不利になるという考えは、ビットコインがまだ初期段階にあり、将来の成長余地が大きいという事実を見落としている。

さらにラッド氏らは、問題の論文はビットコイン内の富の再分配にのみ焦点を当て、法定通貨システムの広範な再分配効果や、ビットコインがインフレヘッジとしてどう機能するかを見落としているとも指摘。

法定通貨制度では、インフレ政策により貯蓄者から債務保有者へ富が再分配され、貯蓄の価値が継続的に減少するが、ビットコインは供給上限があるため、長期的な価値の保存手段になるとの意見を示した。

関連金持ち父さん著者キヨサキ氏「米利下げで金・銀・ビットコインの価格は上昇へ」

さらにラッド氏らは、ビンドザイル氏らの論文がビットコインの代わりに中央銀行デジタル通貨(CBDC)を推奨している点に言及。彼らはECBでCBDCを推進することに既得権益を持っており、利益相反の可能性があると指摘した。

関連米下院、CBDCによる監視国家に反対する法案を可決

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨。「Central Bank Digital Currency」の略。仮想通貨との大きな違いは、CBDCが法定通貨である点。通貨の管理や決済におけるコスト削減や効率性向上が期待される一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など多くの課題も存在する。

▶️仮想通貨用語集

関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
04/04 土曜日
13:30
量子コンピュータ時代の仮想通貨、グーグルが主要チェーンの対応度を分析
グーグルによる主要仮想通貨の耐量子計算機暗号(PQC)への移行ステータスおよび脆弱性評価を解明。ブロック生成時間が長いビットコイン特有のリスクや、1500億ドル規模に及び現実資産市場に対する潜在的な被害が、同社の最新研究データとともに定量化されている。
11:20
「AIエージェントを狙う6つの罠」、グーグルが敵対的コンテンツの脅威を分析
グーグルの人工知能研究チームが、自律型AIエージェントを不正操作する「敵対的コンテンツ」の脅威を6種類に分類した。攻撃手法と防御策を解説している。
10:15
MARAが従業員15%削減を実施か、AI・インフラ企業への戦略転換へ
米ナスダック上場の大手ビットコインマイナーMARAが従業員の約15%を削減したと報じられた。11億ドル規模のビットコイン売却と転換社債の圧縮に続く今回の決断は、純粋なマイニング事業からAI・デジタルインフラ企業への転換を加速させるものだ。
09:20
マイケル・セイラー、ビットコイン追加購入を示唆 優先株回復で買い増し再開か
マイクロストラテジーのマイケル・セイラー会長は4日、ビットコインの購入を示唆するメッセージを投稿した。独自の資金調達手段であるSTRC優先株が額面を回復したことで、一時停止していた13週連続の大量取得プロセスが再始動した可能性が高まってきた。
07:50
仮想通貨を主たる資産として保有する企業、TOPIXへの新規追加見送りへ
日本取引所グループは、仮想通貨を主たる資産として保有する企業の株式をTOPIXなどの指数に新規で追加することを当分の間見送る方針を示した。まずは意見を募集してからルールを適用する。
07:10
米大手証券チャールズ・シュワブ、仮想通貨現物取引に本格参入 コインベースに競争圧力
米大手証券チャールズ・シュワブが2026年前半にビットコインとイーサリアムの現物取引サービス開始予定が確認された。約12兆ドルの顧客資産を抱える同社の参入は、コインベースなど既存の仮想通貨取引所に直接的な競争圧力をかけることになる。
06:30
金融庁、仮想通貨交換業者へのサイバーセキュリティ強化方針を公表 投資家保護に向けた3本柱を提示
金融庁は3日、仮想通貨交換業者等を対象とした「サイバーセキュリティ強化に向けた取組方針」を公表。巧妙化するソーシャルエンジニアリングやサプライチェーン攻撃への対策として、業者の自助、業界の共助、当局の公助の「3本柱」を軸としたセキュリティ強化の道筋を示した。
05:55
仮想通貨の資金流入、約3分の1に大幅減速 投資家需要が鈍化=JPモルガン
JPモルガンが推計する2026年第1四半期の仮想通貨流入総額は約110億ドルにとどまり、2025年通年の記録的な1300億ドルから大幅に後退した。個人・機関投資家の流入はほぼ消失しストラテジーのビットコイン購入とベンチャー資本がかろうじて市場を下支えしている構図が浮き彫りになった。
05:00
グーグルの量子論文でアルゴランド(ALGO)高騰、量子耐性の先駆けとして再注目か
グーグルの量子コンピュータ関連ホワイトペーパーがアルゴランドを耐量子暗号の実装事例として名指したことを受け、仮想通貨ALGOは週間40%超の急騰を記録。量子セキュリティが新たな市場テーマとして浮上。
04/03 金曜日
17:54
イーサリアム財団、約148億円分のETHを追加ステーキング=Lookonchain
イーサリアム財団が7万ETH規模のステーキング計画の一環として、約148億円相当の45,034ETHを追加ステーキング。ETH売却から脱却した新財務戦略を加速させている。
16:32
金融庁、トークン化預金とステーブルコインを活用した銀行間決済の実証実験を支援決定
金融庁が2026年4月、トークン化預金とステーブルコインを活用した銀行間決済の実証実験を新たに支援決定。ディーカレットDCP・GMOあおぞらネット銀行・アビームコンサルティングの3社が参画する。
15:52
グーグルやマイクロソフトなど大手テック企業、AIエージェント決済標準「x402財団」の設立メンバーに参加
グーグル・マイクロソフトら大手テック企業が参加する「x402財団」がリナックス財団傘下で発足。AIエージェントによる自律決済の標準化を目指すオープンプロトコルの推進体制が整備された。
14:47
IMF「トークン化は金融を根本から再構築する」、メリットとリスクを分析
IMFのエイドリアン金融資本市場局長は、金融トークン化を単なる効率化ではなく「金融アーキテクチャの構造的変革」と位置づけている。即時決済によるコスト削減、仲介の簡素化、自動化による効率向上など、金融市場に大きなメリットをもたらす一方で、スピードと自動化、集中化は、新たな形態のリスクをもたらす可能性もあると警告した。
14:25
MoneyX フィールドノート:日本はいかにして「実用的なステーブルコイン経済」を構築しているのか|Four Pillars寄稿
JPYCや三大メガバンク、Circle、SWIFTらが集結したMoneyXの全セッションを現地レポート。CBDC・トークン化預金・ステーブルコインの共存モデルなど、日本発の「実用的なオンチェーン金融」の現在地をFour Pillarsが分析。
13:48
トランプ政権の新司法長官代行、ビットコイン・イーサリアムなどの仮想通貨を保有歴
トランプ大統領が司法長官代行に指名したトッド・ブランチ副司法長官が、ビットコインやイーサリアムなど複数の仮想通貨を過去に保有していたことが政府倫理開示書類で判明した。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧