S&P500が史上最高値を更新
米主要株指数のS&P500は6日に史上最高値を更新し、6,090ポイントを記録した。一方、ビットコイン(BTC)は5日に10万ドルの大台を突破。6日にはフラッシュクラッシュが発生したものの、7日には再び10万ドル台を回復した。一部では割高相場への警戒感も広がっている。
最近の株式市場と暗号資産(仮想通貨)市場の急激な上昇に対し、バンク・オブ・アメリカの投資戦略最高責任者マイケル・ハートネット氏は市場の過大評価の可能性を指摘。特に、S&P500指数が6,666ポイントに接近した場合、現在の水準から約10%上昇することになり、2025年初頭にはバブル形成のリスクが高まると警告している。
2024年の株式市場は大幅に上昇しており、S&P500は年初来で28%以上の上昇を記録。これは2019年以来の最高パフォーマンスとなった。この急騰を支えたのは、エヌビディアを中心とした人工知能(AI)投資ブームと、ドナルド・トランプ次期大統領の「アメリカ第一」政策への期待だ。いわゆる「トランプ・トレード」の影響下で、ビットコインの時価総額は300兆円に接近し、世界で7番目に大きな資産クラスと並ぶ規模に成長している。
ビットコインの10万ドル突破を受け、Cryptonewsによると、YouHodlerの市場責任者ルスラン・リエンカ氏は、この動きが市場のユーフォリア(幸福段階)と「取り残される恐怖(FOMO)」によって支えられていると分析している。外的要因がなければ、ビットコインの価格は11万ドルから15万ドルまで上昇する可能性があると予測している。
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現在の市場の楽観的な雰囲気の中、ビットコインと米国株式指数の相関性は非常に強い。したがって、株式市場の調整が仮想通貨市場にもリスクオフの影響を与える可能性が指摘されている。
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リエンカ氏は、2025年に向けて米国経済の動向や株式市場の調整がビットコインの強気相場を阻害する可能性を指摘。さらに、レバレッジ取引を多用する個人投資家の存在が市場の変動性を高める要因になり得るとしている。
6日に発生したBTCフラッシュクラッシュでは、レバレッジ取引における約10億ドル(1,500億円)規模の強制清算が観測された。
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