*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(12/21 AM7時)
暗号資産(仮想通貨)市場は米機関投資家のクリスマス休暇前のポジション調整とみられる動きにより乱高下する展開を見せた。ビットコイン(BTC)は、24時間で円ベースにして1,550万円付近から一時1,450万円を割り込み、下落幅が100万円を超える場面があったものの、その後急反発して再び1,550万円付近まで戻す動きとなった。このような「行って来い」の相場は、上昇局面においてクリスマス前の週末に発生することが過去にも見られ、2017年、2020年に続き3回目となる。
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12月20〜21日相場状況
20日はビットコインは現物市場の成行注文で売りが大優勢となり、インプライド・ボラティリティ(IV)が24時間の下限値を下回る展開(画像参照:黄色枠)となった。これにより、売られすぎと判断したデリバティブ市場の投資家が主導する形で急速に値を戻した(画像参照:青枠)。さらに、米国個人消費支出(PCE)が市場予測を下回り、インフレ懸念が和らいだことが市場のリスク選好を後押しした。
20日23時頃のデリバティブ市場では、先物価格が現物価格を大幅に下回る状況が続いており、売られすぎの状態であった。この過熱感が是正される形で相場は短期間で急反発した。
現状分析(12/21日AM7時)
デリバティブ市場では直近の売られすぎの状態がやや落ち着き、ニュートラルな状況に近づいている。これらの要因から、市場全体として極端な方向性が見られず、一定の安定性を取り戻しつつあると考えられる。
一方でオプション市場では、プットコールレシオ(PCR)の上昇が確認され、市場参加者の心理が強気からやや弱気へと変化している兆候が見られる。
今後の重要な日程
クリスマス休暇中は流動性低下が予想されるため、突発的なニュースにより乱高下することがあり、注意が必要である。
- 12/24 米コンファレンスボード消費者信頼感指数 11月
- 12/25 クリスマス(キリスト降誕祭)
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