はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米国税庁、仮想通貨DeFi業者に新たな税報告義務を規定 業界から猛反発

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

DeFiフロントエンドを規制か

米国国税庁(IRS)は28日、分散型金融(DeFi)に対し、暗号資産(仮想通貨)取引に関するユーザー情報を収集し、報告することを求める新しい税規則を正式に確定させた。この規則に基づき、DeFiフロントエンド(ウェブサイト側)は従来の証券ブローカーのように機能し、取引情報を収集してIRSの1099フォームを顧客に送付する義務を負うことになる。

米国財務省は声明の中で、この規則がすべての納税者に公平なルールを提供し、正確な税申告を支援することを目的としていると説明。さらに、仮想通貨の税務報告要件を他の資産と一致させることで、納税者が負担するコストを削減し、税収ギャップを埋めることを目指しているという。

新しい規則は、顧客の名前や住所などの情報を開示することを要求しており、「フロントエンドサービスプロバイダー」が対象となるとされている。この「フロントエンドサービスプロバイダー」とは、分散型プロトコルへのアクセスを提供する主要なウェブサイトを運営するエンティティを指すと見られているが、プロトコル自体は含まれない。

ユニスワップを運営するUniswap Labsのような企業がこの規則の適用対象に含まれる可能性があると指摘されているが、DeFiの特徴から、誰がユーザーデータを収集・報告するのかが不明確な場合が多く、プライバシー問題も懸念されている。

この規則は2027年1月1日以降に施行される予定だが、2021年に成立したインフラ投資および雇用法で初めて言及されて以来、業界からの反発は続いている。IRSは2023年8月に提案した規則案で仮想通貨ブローカーの報告要件を明記し、DeFiに関する「デジタル資産仲介者」の定義を含む改訂版も発表したが、最終的な定義には至らなかった。

業界の一部では、DeFiが従来の証券ブローカーと同じ扱いを受けるべきではないとの声が上がっている。情報収集および報告体制の構築が困難であるとの主張があるが、IRSはこれに反論し、技術的な専門知識を持つ者も他の金融サービス事業者と同様にルールを遵守すべきだとしている。

この規則に関しては法廷や議会での異議申し立ての可能性も指摘されている。DeFiにおける主要ウォレット「メタマスク」を開発するConsensysの法務部門責任者であるビル・ヒューズ氏は、規則が財務省の権限を超えており、行政手続法に違反しているとして訴訟が提起される可能性を示唆した。また、来年1月から始まる共和党支配の議会でも異議が唱えられる可能性があり、業界団体であるBlockchain Associationは、この規則に対して積極的に抗議すると報じられた。

出典:X

関連金融庁、暗号資産の「金融資産」としての見直し検討について主要項目記載へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧