はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

SBIが独自通貨「Sコイン」を発表/リップルとの違いを詳しく解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SBIホールディングスが独自通貨「Sコイン」と決済用プラットフォームプロジェクトを発表
決済に特化した通貨である他、地方自治体や企業、金融機関がSコインプラットフォームを導入することで簡単に独自通貨を発行出来るようになる、という情報も発表されました。
BtoB(企業対企業)に特化したXRPとの違い、SBIとRipple社の関係性についての噂
Sコインは現状の情報ではBtoC(企業対消費者)通貨としての方向性を重視しているのではないかと思われます。

SBIホールディングスが独自仮想通貨である「Sコイン」を発行し、新しい決済用プラットフォーム構築プロジェクトを設立した事を発表しました。

公式ニュースページでは、政府が2027年までにキャッシュレス決済比率を40%に引き上げる計画をしている事にも触れ、地方自治体や他会社が独自通貨を発行する事も予想したSコインプラットフォームの構築を目指しているそうです。

地方自治体や事業会社、地域金融機関は本プラットフォームを導入することで大きな初期投資を必要とせず様々な地域のニーズに合ったコインを発行することが出来るようになるほか、コイン同士の交換も出来るようにする予定です。

また、スマートフォンでの決済についても触れられています。

ここまでの話の時点で技術的に高い目標を持っていることが分かりますが、SBI単独で開発する訳ではなく、独自の分散型台帳技術「Orb DLT」を開発した株式会社Orbと共同で開発を始めたようです。

SBIの子会社であるSBIインベストメント株式会社がOrbに出資していることも関係しているでしょう。

Sコインの詳しい内容についてはまだ明らかにされていませんが、日本円とのレートを安定させることによって決済手段として広く普及させたい考えだそうです。

レートを安定させることを文字通りそのまま捉えると、あくまでも予想ですが法定通貨(USD、米ドル)と一対一の価値を持つ「Tether」のような特徴を持った仮想通貨である可能性もあります。

日本の金融機関が発表した日本円と等価の仮想通貨という意味では、みずほフィナンシャルグループやゆうちょ銀行、その他多数の地銀が、日本円にペッグ(為替レートを一定に保つ、つまりは日本円と等価)した仮想通貨「Jコイン」を扱う会社設立を発表したニュースもありました。

SBIバーチャル・カレンシーズという仮想通貨取引所の設立も予定されていますので、PoloniexでのUSDT(Tether)のような基軸通貨になる可能性も考えられます。

日経新聞の、日本円とのレートを安定、といったニュアンスの文章だけでは等価であるとははっきりと言えないので、SBIからの発表がない限り確定ではありません。

予定では2018年春から社員向けにSコイン配布実験を行い、特定店舗で使えるようにするとのことです。

Ripple(XRP)との違い、Ripple社との関係性について

リップル(Ripple)について詳しくはこちら↓

なぜ、仮想通貨XRP(リップル)に関心が集まるのか|今後の将来性と重要プロジェクト
投資家の注目度の高い仮想通貨XRP(リップル)に関するSEC裁判の行方など、XRPのプロダクトや今後の将来性について、投資初心者でもわかるように解説しています。

SBIホールディングスはRipple社に約11%の比率で出資をしている、というSBI代表取締役である北尾吉孝氏の発言、更にはSBI Ripple Asia株式会社の設立等から、SBIとRippleには深い関係性があることが良く知られています。

よって今回のニュースで多くの仮想通貨トレーダーの方々が感じた事は、「SBI独自コイン発行?Rippleはどうなったの?」という事でしょう。

しかしその一方で、SBIがRipple社の株を多く保有している事は公表済みですが、XRPの保有については言及していないため、仮想通貨界隈では「SBIはXRPをそれほど保有していないのではないか?」という疑惑も囁かれています。

つまり、世界各国の主要銀行に注目されるRipple社のシステムには興味があるが、XRPという通貨にはそれ程拘りを持っていない、という意見です。

更に今回の独自通貨であるSコイン発行のニュースは、その意見を後押ししたかのようにも見えます。

しかし、それを確信するには、XRPとSコインにどのような違いがあるのかを理解しなくてはなりません。

XRPは決済に特化した通貨であることはよく知られています。今までの情報から、SBIはSコインを決済通貨として売り出そうとしていることが分かります。

ここまでは同じですが、現状ではXRPは銀行間送金等、BtoB(企業対企業)に特化した通貨を目指していると思われます。

それに比べてSコインはどうでしょうか。

<本プラットフォームで提供を目指す3つの価値>

①いつでも・どこでも安心して利用できる日常通貨

②決済コストの大幅な低減

③決済していることを意識させないフリクションレスペイメント

公式ページの解説画像、そして文章を見てみると、BtoC(企業対消費者)に特化した通貨を目指しているようにも見えます。

更にはSコインプラットフォームで地方自治体や他金融機関等が様々なトークンを発行、交換することも可能という方向性もXRPにはあまり見られないものです。

このことから、SBIはXRPの通貨としての立ち位置を理解し、重要視している、とも解釈出来ます。

まとめ

まだまだ謎に包まれるSコイン。

SBIとRippleの関係性など、これからもCoinPostでは多くのニュースを皆様にお届けしたいと考えています。

Twitterでは海外の情報を含めた最新情報を常にお届けしていますので、是非フォローして頂けると幸いです。

ブロックチェーン関連技術を活用した新たな決済用プラットフォームの開発に関するお知らせ

SBI Holdings 2017年9月28日

参考記事はこちらから

SBI、仮想通貨「Sコイン」発行へ 低コストで決済

日経新聞 2017年9月28日

参考記事はこちらから
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/02 水曜日
13:45
トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃
「大きく美しい法案」をめぐり、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の対立が再燃している。マスク氏の痛烈な法案批判に対し、トランプ氏は、マスク氏が率いる企業の政府補助金受給について政府効率化局(DOGE)で調査すべきと発言し、かつて盟友だった両氏の関係は緊迫感を増している。
13:20
アリゾナ州知事、押収仮想通貨の準備基金法案『HB2324』を拒否権行使
アリゾナのホブズ知事が犯罪捜査で押収した仮想通貨管理法案を拒否。地方自治体の協力阻害を懸念と声明。
11:45
パクソス、ステーブルコインUSDGを欧州全域でローンチ サークルとの競争激化
パクソスが米ドル建てステーブルコインUSDGをEU全域で発行開始した。MiCA規制に準拠している。合計30か国に展開しており、ステーブルコイン時価総額ランキングでは15位だ。
11:10
ナスダック上場DeFi Development Corp、1億ドル転換社債発行 ソラナ蓄積戦略を拡大
米初のソラナ準備金戦略企業DeFi Development Corpが1億ドル転換社債の私募発行を発表。調達資金でSOL購入継続、バリデータ運営による複利成長を目指す。
10:50
上場企業のビットコイン購入量24万BTC超えも、価格には反映されず その理由は?
2025年上半期に世界の上場企業が仮想通貨ビットコインを24万5510BTC購入しETF保有数の2倍超。前年同期比約5倍増でマイクロストラテジー戦略が拡散、企業準備金としての位置づけが確立された。
10:30
米SEC、仮想通貨ETFの上場基準を策定か 審査迅速化に期待
米証券取引委員会が、ビットコインなど仮想通貨ETF向けの汎用上場基準策定を検討していると伝えられる。19b-4様式省略により審査迅速化が期待される。
10:20
ETH1万ドル到達は『義務』と表明、イーサリアムに新組織誕生
仮想通貨イーサリアムに、イーサリアムコミュニティ財団という新たな組織が誕生。公式サイトで、イーサリアムの価格に特化した組織であると説明している。
07:55
NYSE上場DDCが760億円調達完了、ビットコイン準備金戦略を本格始動
アジア食品ブランド運営のDDC EnterpriseがNYSE上場企業として最大規模の仮想通貨専用資金調達を実施。Anson Fundsらから総額5億2800万ドルでビットコイン準備金構築へ。
07:25
XRP戦略推進へ、ナスダック上場のWebusが1億ドル調達合意
ナスダック上場のWebusがリップル・ストラテジー・ホールディングスと1億ドルの資金調達契約を締結。仮想通貨XRPを活用した事業戦略推進により株価が日中130%上昇も最終的には8%反落。
07:15
「ビットコインが25年に20万ドルへ到達するとの予測は維持」Bitwise
仮想通貨運用企業Bitwiseは、2025年の10の予測に対する中間評価を公開。ビットコインが20万ドルに到達するとの予測は維持することなどを記載した。
06:50
ストラテジーのビットコイン循環戦略、NAV超プレミアムを正当化か=TD Cowen分析
ストラテジーの株価は純資産価値(NAV)を大きく上回って推移。継続的な株式発行が1株あたりのBTC保有を押し上げる構造が、投資家の注目を集めている。アナリストはその持続性とリスクに着目している。
06:12
ビットコイン利確が加速 第3四半期は過去最弱の季節性=アナリスト分析
仮想通貨ビットコインの利確が進む一方、市場は方向感に欠ける展開。第3四半期は過去最弱の季節性もあり、アナリストは地政学リスクや米金融政策の不透明感に警戒を示している。
05:50
トランプ大統領の「大きく美しい法案」上院可決も、仮想通貨少額免税案は見送り
トランプ政権が推進する大型予算法案に、仮想通貨の少額免税や報酬課税見直しの修正案は含まれず。ルミス上院議員は今後の再提出を示唆し、業界団体もロビー活動を継続する構え。
05:37
米SEC、ビットコインやXRPに投資するグレースケールの仮想通貨ファンドETF化を承認
米証券取引委員会(SEC)は、グレースケールのバスケット型ファンドのETF転換を加速承認。構成資産の約8割をビットコインが占めており、今後の仮想通貨ETF全体に追い風となる可能性も。
07/01 火曜日
18:07
仮想通貨ビットコインの長期投資【初心者向け】ドルコスト平均法でかんたん積立
「投資でどのタイミングで購入すれば良いか分からない」という疑問は多い。ビットコインなど仮想通貨投資初心者でも、リスク回避をしつつリターンを見込めるドルコスト平均法とは。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧