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ビットコイン続落、米国債利回りやドル指数が上昇

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比-2.6%の1BTC=94,300ドルと続落した。

BTC/USD日足

一時サポートライン(下値支持線)の92,500ドルまで下落し、その後反発したものの、売り優勢の局面が続く。

デリバティブ(金融派生商品)の先物市場では、2日間で9億ドル(1400億円)相当のロングポジションがロスカット(強制清算)された。

CoinPostに寄稿するクリプトアナリストの仮想NISHI氏は、急落後の反発について「現物およびデリバティブ市場ともに売りが優勢であったが、FOMCの議事録公開後には現物を中心に買いが入っている。」と指摘した。

一方、明日に米雇用統計発表が控える中、「その結果次第では金利見通しが変化し、再び暗号資産市場に波及する可能性が高い。」と、慎重にならざるを得ない局面であるとの見立てを示している。

関連:ビットコイン一時70万円幅続落、背景と今後の見通し|仮想NISHI

米金融市場では、米国債利回りが上昇し、株やビットコイン(BTC)などのリスク性資産に悪影響が生じている。

また、米ドル指数(DXY)は23年10月の107.3を上回り、108.9に達しており、ビットコインや株式市場に下落圧力をかける可能性がある。

ドル指数 週足

米国債利回りの上昇が続くなか、ビットコインをはじめとするリスク資産への影響が懸念されている。金利上昇により、より安全な米国債への投資妙味が高まり、株式市場や暗号資産からの資金流出を招く可能性がある。

企業にとっても、資金調達コストの上昇は設備投資や事業拡大の抑制要因となり、収益性の低下懸念から株価に下押し圧力がかかりやすい。暗号資産市場においても、投機的資金の引き上げやレバレッジ取引の縮小、新規参入者の投資意欲減退などが予想される。

なお、ドル指数の上昇は他の主要通貨に対するドルの強さを示し、投資家のリスク回避姿勢の強まりを反映している。ドル高環境下では、米国企業の輸出競争力低下や新興国市場の債務負担増加などが懸念され、やはり株式市場には売り圧力がかかりやすい。

ビットコインについても、ドル建て価格の下落要因となりやすく、投機的な資金が引き上げられる傾向にある。ただし、2024年以降は米SEC(証券取引委員会)によるビットコインETFの承認など、独自の価格形成要因も増えており、米国債やドル指数との逆相関関係は以前ほど強くない可能性もある。

1月20日のトランプ政権発足後は、ドル指数が調整し、暗号資産(仮想通貨)に強気となると見る向きもある。

アナリストのJamie1 Coutts氏は、ドル高が深刻な問題となりつつあるにもかかわらず、ビットコインが予想以上の強さを見せていると指摘。マクロ経済環境の逆風にもかかわらず、ビットコイン市場の構造的な強さを強調した。

同氏によれば、現在の相場環境では本来ビットコインは8万ドル付近まで下落していてもおかしくない。しかし、実際には10万ドル近辺で推移しており、この強さは基盤となる買い需要の強さと、FRB(米連邦準備制度理事会)の対応を見込む市場の期待感を反映していると分析している。

さらに、今後の見通しについても楽観的な見方を示しており、イベントの順序に関係なく、市場の流動性は増加傾向にあると指摘。これにより、少なくとも半年後にはビットコインの価格が現在よりもさらに上昇するとの見方を示している。

なお、db (@tier10k) 氏によれば、米司法省(DOJ)が「シルクロード」事件で押収して保有する約69,000BTC(65億ドル相当)の売却許可を連邦裁判所から取得した可能性がある。

Battle Born Investmentsが売却延期を求めていた訴えが却下されたことで、DOJによる売却手続きが可能となったという。Battle Born Investmentsの弁護士は、今回の決定について「民事資産没収プロセスの乱用の典型例」と批判している。

DOJの報道官は、ビットコインの価格変動性を売却の理由として挙げ、「本件の判決に従って今後の手続きを進める」と述べているとされるが、DBニュースの不確実性には留意したい。

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