*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。
仮想通貨マーケットレポート(1/17 AM7時)
暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)がほぼ横ばいの動きを見せる一方、アルトコイン市場はXRPがSECの控訴をめぐる報道により乱高下し、ライトコインは現物ETF化の観測を受け急騰する展開となった。
1月16〜17日相場状況
ビットコインは値動きが乏しい中、アルトコイン市場ではトランプ新政権下での政策や報道が価格変動の要因となった。
XRP は、米証券取引委員会(SEC)がリップル社を控訴しないとの報道がロイター通信を通じて伝えられたことを受けて急騰し、心理的節目である500円を突破した。しかしその後、SECが正式に控訴を提出したことが判明し、価格は反落した。これに対し、リップル社の代表弁護士であるスチュアート・アルデロティ氏は「SECの控訴趣意書は既に破綻した議論の繰り返しにすぎず、次期政権により撤回される可能性が高い」とコメント。これが市場に安心感を与えた結果、XRPは再び上昇し、一時528円と過去最高値を更新した。
ライトコインは、キャナリー・キャピタル社が15日にSECへライトコイン現物ETFのS-1登録書類の修正を提出したことを受け、現物ETF化の期待が高まった。これを背景に買いが集中し、一時2万円を超える急騰を見せ、2日連続での大幅上昇となった。
一方で、現物ETF化が取り沙汰されているソラナ(SOL)については、ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、ジェームズ・セイファート氏が16日のBlockworksポッドキャストにおいて「仮想通貨に好意的なホワイトハウスの下でも、米国でソラナ現物ETFが上場するのは2026年以降になる可能性がある」と発言。この見解が失望を招き、ソラナは売りに押される展開となった。
現状分析(1/17日AM7時)
これまで暗号資産市場に逆風となっていた長期金利の上昇は、米消費者物価指数(CPI)の結果や米連邦準備理事会(FRB)高官からの金融緩和に前向きな発言を受け、やや低下している。この影響でビットコインのオプション市場ではプットコールレシオが大きく低下し、投資家心理が好転している(下画像黄色矢印)。
ただし、トランプ大統領の就任式を控え、新政権の政策や関連報道が価格に影響を与える可能性が高まっており、これまで非常に高かった株価指数との相関は若干弱まっている(S&P+0.71、下画像赤枠)。
今後の重要な日程
- 1/20日 トランプ大統領就任式
- 1/24日 日銀政策決定会合
- 1/24日 米購買担当者景気指数(PMI指数)
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