利下げ正当化のデータか
米証券取引委員会(SEC)は水曜日、暗号資産(仮想通貨)に関する包括的な規制枠組みの策定に向け、ヘスター・パース委員を責任者とする特別タスクフォースの設立を発表した。この動きは、SECがこれまで「執行による規制」アプローチを取ってきたことへの業界からの批判を受けたものとなっている。
マーク・ウエダ委員長代行は声明で、SECがこれまで主に事後的・対応的な法執行措置に依存し、しばしば新規で未検証の法的解釈を採用してきたと指摘。登録が必要な事業者の明確化や、登録を目指す事業者への実践的な解決策が不明確であったことを認めた。
タスクフォースは、ゲーリー・ゲンスラー前委員長の退任と共和党委員多数体制への移行を受けて、仮想通貨規制の方向性を転換する。ゲンスラー氏は仮想通貨企業にSECへの登録を求め、大半の仮想通貨銘柄を証券と見なしていたが、業界からは従来型の金融機関向けの規則をデジタル資産業界に適用することは不可能だとの反発が出ていた。
ウエダ委員長はこれまでのSECの仮想通貨アプローチを「災害的」と批判し、業界向けのガイダンスの必要性を訴えている。タスクフォースの責任者となるパース委員は、これまでにイノベーターがブロックチェーンベースのデジタルプロジェクトを、特定の連邦証券法に従うことなく立ち上げることを可能にする3年間の「セーフハーバー期間」を提案するなど、柔軟な規制アプローチを支持してきた。
SECによると、タスクフォースは明確な規則の策定、「現実的な登録への道筋」の提示、開示要件の整備、および「法執行リソースの適切な配分」に焦点を当てる。また、米商品先物取引委員会(CFTC)を含む他の規制当局とも連携し、議会が定めた法的枠組みの中で活動を進めていく方針だ。
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