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ソラナのリキッドステーキング大手Jito、開発者が収益のユーザー還元など議論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

収益を有効活用する方法を提案

ソラナ(SOL)のリキッドステーキング大手Jitoの開発者アンドリュー・サーマン氏は7日、Jito DAOがその収益を最も効果的に使う方法について提案を行った。

プロトコルの成長に再投資したり、ユーザーに報酬を与えたりすることを考案しており、その一環としてJTOトークンを買い戻すことも挙げている。これは正式なガバナンス提案ではないものの、コミュニティ内で注目されているところだ。

JTOトークンはJitoのガバナンスやネットワークセキュリティに使われているJitoの独自トークンである。

サーマン氏は、Jitoはソラナで最大のリキッドステーキングプロトコルで市場シェアは40%を超えており、ステーキング報酬の4%がJito DAOに手数料として還元されていると指摘した。

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リキッドステーキングとは

仮想通貨のステーキング金利を受け取りながら、その代替資産(ステーキング証明トークン)を運用できるDeFi(分散型金融)の仕組み。

従来はロックアップされてきた資産の流動性(Liquidity)を解放できる利点がある。最大のサービスプロバイダーLido Financeでは、ETHをステークして債権トークンstETHを受け取り、レンディングの担保としたりDEX(分散型取引所)等で運用できる。

DeFi(分散型金融)で、最も収益性の高いDAOの一つであり、この収益をどのように活用するかを考える必要があるとしている。ネットワークの成長を促進しつつ、エコシステム参加者に価値を還元し、JTOトークンの有用性を高めることが目的だ。

JTOトークン買い戻しのアイデア

その上で、サーマン氏はユーザーに価値を還元する方法として「買い戻し」や「手数料スイッチ」を挙げた。

まず、手数料スイッチとは、手数料をトークン保有者に直接分配することだが、他のDeFiプロジェクトを見ると成功例は少ないとしている。

一方で、JTOトークンの買い戻しは、従来型市場での慣行をモデルにしたもので、エコシステムの参加者に報酬を与えるために、DeFiでも採用されやすい方法になっていると述べた。

買い戻しについては、MakerDAO、Raydium、Jupiter、Hyperliquidなどの成功例もみられると指摘する。一般的に、買い戻しについては、トークン供給量を削減することで、その価格を上昇させる後押しになるとされる。

「物々交換モデル」や「リアルイールドゲージ」を提案

サーマン氏は、買い戻しについて新たな「物々交換モデル」を提案した。これは、Jito DAOが獲得した手数料の一定割合でJTOトークンを買い戻し、そのトークンを別のDeFiプロジェクトとの「barter(物々交換)」に使うというものだ。欠点はカウンターパーティ・リスクであると同氏は指摘した。

JTOトークンをサードパーティのプロジェクトのDAOの資金に預けるような形となり、相手からは何らかの優遇措置を交換にもらうというアイデアだ。トークンを公開市場から削除することで流通供給量を減らす効果もある。

また、預け先のプロジェクトとJitoが長期的に連携できる可能性もあると述べた。ただ、交換相手の競合的な脆弱性など、カウンターパーティリスクもあると指摘している。

サーマン氏は、「買い戻し」以外の収益利用方法として「リアルイールドゲージ」も提案した。

これは、DAOの手数料収益(リアルイールド)を原資として、どの流動性プールにインセンティブを分配するかをユーザーが投票で決定する仕組みだ。JTOやJitoSOLペアのプールが対象となる。

これにより、JTOトークンに新しい用途を付与して価値を上げることにもなると述べた。

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