はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米トランプ大統領、DeFiの税務報告義務を廃止する法案に署名

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

新ブローカー規則を廃止に

米国のドナルド・トランプ大統領は10日、分散型金融(DeFi)に税務報告要件を課す規則を廃止する法案に署名した。DeFiプロジェクトの負担になるとの懸念が払拭された格好だ。

この法案を提出したマイク・ケアリー下院議員(共和党)は、次のように述べている。

DeFiブローカー規則は、アメリカのイノベーションを不必要に阻害し、一般国民のプライバシーを侵害するものだ。また、納税シーズン中に大量の追加申告書類を処理させるもので、IRSの業務にも大きな負担になることが予想されていた。

この誤った規則を廃止することは、IRSが新たな官僚主義的なハードルを生み出すのではなく、納税者に対して負っている義務と責任に集中する機会となる。

内国歳入庁(IRS)による新規則は、顧客と直接やり取りする「フロントエンドサービスプロバイダー」に対して、証券ブローカーと同様に、すべての顧客やトレーダーに関する取引情報を収集し報告することを義務付けるものだった。

これに対して業界からは、分散型であるというDeFiの性質により、ユーザー情報の収集が困難であることや、プライバシー侵害にもなるという批判が上がっていたところだ。

DeFi(分散型金融)とは

ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。

マイク・ケアリー議員は、テッド・クルーズ上院議員(共和党)と共同で、この規則に反対する決議案を提出。これは、議員が「特定の連邦機関の行動を覆す」ために使用できる議会審査法(CRA)に基づいて起草されている。

関連:DeFiのTVL、12月から30%下落 世界経済不安とトランプ関税政策の影響鮮明に

DeFiブローカー規則に関して、ブロックチェーン協会らと共同で米財務省を提訴していたDeFi教育基金は、規則を覆す決議案の成立を「業界にとっての勝利」だと表明した。

また、今回の動きは、法の支配を守り、ユーザーが仲介者なしで取引を行い資産を自己管理する権利を保護することだと述べている。税務コンプライアンスの議論では、技術の性質を見据える必要があるとして、次のように続けた。

政策立案者には、DeFiの技術的および実践的な現実を考慮することを勧める。当面の課題は、DeFi技術が従来の金融システムとどのように異なるかを認識しながら、(DeFiのような)ソフトウェアツールと、真の金融仲介機関を区別できる法律を整備することに力を入れることだ。

同基金は、新規則は、明らかにブローカーではない特定の参加者をブローカーとして誤って分類するものだったと問題点を指摘している。

分散型プロトコルのフロントエンドウェブサイトの開発と保守は、ユーザーが自ら金融取引を行うためのアクセスツールを提供することであり、証券ブローカーのように取引を仲介している訳ではないと述べた。

IRSによる、バイデン政権退陣直前の規則制定は、「ブローカー」の定義を過度に広範に再定義しており、実際には存在しないブローカーを作り出すものだったとしている。

関連:トランプ関税下のビットコインのメリットと投資家が注視すべき指標、VanEck幹部が指摘

関連:ステーブルコイン「USDC」の買い方、DeFi運用・使い方を徹底解説

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/18 金曜日
06:00
ピーター・ティール出資のビットマイン、ETH保有額が1500億円超に
米上場のビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが7月17日、仮想通貨イーサリアム保有量30万ETH突破を発表。10億ドル超の評価額でシャープリンクとともに上場企業最大。
05:35
仮想通貨規制に歴史的進展 米下院が3法案を可決
米下院はGENIUS法案、CLARITY法案、反CBDC法案の仮想通貨規制3法案を可決。ステーブルコイン規制と市場透明化で包括的枠組み構築を実現。
07/17 木曜日
17:30
WebX 2025完全ガイド|日本最大Web3カンファレンスのチケット料金・見どころ・参加方法まとめ
国内最大手仮想通貨メディアCoinPostによる「WebX 2025」の特集ページ(公式ガイド)。SBIの北尾会長、平 将明デジタル大臣、小池都知事、ホリエモン、オードリー・タン、アーサー・ヘイズなど豪華な注目スピーカーをはじめ、お得な割引情報を含むチケット料金、会場アクセス、サイドイベント情報を詳しく解説。
14:15
億万長者投資家ピーター・ティール、ビットマイン株9.1%取得でETH財務戦略を支援
著名投資家ピーター・ティール氏が、米上場企業ビットマイン社の株式の9.1%を取得したことが、米証券取引委員会への提出書類から明らかになった。ティール氏の投資は、イーサリアム財務戦略に対する支持の表明と受け止められ、同社の株価は一時30%急騰した。
13:45
フランス、余剰原発電力活用のビットコイン採掘法案提出
フランス議会が7月11日、余剰原発電力を活用したビットコインのマイニング5年試験運用法案を提出。年間1億〜1.5億ドルの収益見込み。
12:55
コインベース、次世代アプリ「Base App」を発表 ソーシャル・決済・NFT機能統合へ
仮想通貨取引所コインベースがCoinbase Walletを多機能アプリ「Base App」にリブランドした。SNS投稿による収益獲得やUSDC報酬など様々な機能を搭載している。
12:24
アルトシーズンの兆候、イーサリアム大幅上昇でビットコインドミナンスに変化の兆し
イーサリアムが週間23.3%上昇でビットコインを上回るパフォーマンスに。ETH/BTC比率回復とアルトコイン市場への資金流入加速で、待望のアルトシーズン開始の可能性が高まる。米仮想通貨法案審議の混乱も市場に影響。
10:55
クジラ投資家や企業がイーサリアムを大量購入、ETH価格1週間で22%上昇の背景
大口投資家が仮想通貨イーサリアムを連日大量購入し、ETH価格が過去1週間で22.3%上昇。シャープリンクやピーター・ティール投資の上場企業も大量投資を継続。
09:50
「ビットコイン・ジーザス」ロジャー・バー、スペイン当局を提訴 脱税容疑めぐり
ビットコイン初期投資家のロジャー・バー氏が米国への身柄引き渡し阻止のためスペイン当局を提訴した。4,800万ドルの脱税容疑で懲役109年の刑に直面しており、恩赦を求める声もある。
09:35
ナスダック上場企業SRM、社名を「Tron Inc.」に変更完了
仮想通貨トロン保有のナスダック上場企業SRM Entertainmentは、企業名を正式にTron Inc.に変更。株のティッカーシンボルもTRONに変わる。
09:15
ビットコイン乱高下、米下院「仮想通貨週間」への造反議員出現で法案審議が二転三転|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは、7月14日より米下院で開始された「仮想通貨週間」において、関連法案の採決が二転三転している影響を受け、相場が乱高下する展開が続いている。
08:50
トランプ一族関連のWLFIトークン、取引解禁承認 99.94%の賛成票で
トランプ大統領と関連するWorld Liberty FinancialのWLFIトークンが公開市場で取引可能になる予定だ。7月9日の提案が99.94%の支持で承認され、投機取引と価格発見の道が開かれる。
08:30
コインベースとストラテジーの時価総額、史上最高値更新
コインベースが16日に株価405.88ドルで再び史上最高値を記録し、ストラテジーの時価総額も1,284億ドルに達した。今週のビットコイン12万ドル突破を背景に仮想通貨関連株が軒並み上昇している。
07:35
ステラ(XLM)価格、過去2週間で約2倍高騰の背景は?
仮想通貨ステラは、PayPalでステーブルコインを主導したホセ・フェルナンデス・ダ・ポンテ氏がステラ開発財団に加わったことを発表。ステラの価格は前年比300%超上昇している。
07:15
米下院の仮想通貨法案審議手続きが再び停滞、保守派議員がCBDC条項で反発
米下院で仮想通貨関連3法案の手続き投票が膠着状態に。保守派共和党議員が中央銀行デジタル通貨禁止条項の強化を求め、「クリプト・ウィーク(仮想通貨週間)」の成果が不透明となっている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧