
NFT活用で取引の信頼性向上
株式会社Gincoは4月30日、「東京都カーボンクレジットマーケット」の開発・運営を受託するe-dash株式会社に対し、ブロックチェーン領域における技術提供を実施したと発表した。同マーケットは2030年までに都内CO2排出量を2000年比で半減する目標実現に向けて東京都が2025年3月にローンチした事業者向けカーボンクレジット取引プラットフォームで、オンラインでいつでもどこでもカーボンクレジットの売買が可能な次世代型システムとして注目を集めている。
同サービスの特徴として、カーボンクレジットの転々流通性と信頼性向上を目的としたNFT化が実施されており、Gincoはブロックチェーン技術に関する高い専門性とカーボンクレジットのトークン化に関する豊富な実績を活かし、スマートコントラクト開発、ブロックチェーンノード構築、Ginco Enterprise Wallet提供などの技術支援を行った。
東京都カーボンクレジットマーケットでは、J-クレジット(省エネルギー機器の導入や森林経営などの取組によるCO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量を国が認証したもの)やボランタリークレジット(世界中で実施されているプロジェクトによるGHG排出削減量や吸収・除去量を民間の認証機関によってクレジット化したもの)が取引される。これらのクレジットは企業等が自発的にカーボンオフセットを実施するために購入でき、気候変動対策を支援し、カーボンニュートラルに貢献するものだ。
Gincoは今後も企業のブロックチェーン活用を支えるWeb3インフラとして、カーボンクレジットなど様々な次世代デジタルアセットの社会実装を後押ししていく方針を示している。同社のブロックチェーン技術が環境問題解決に向けた取り組みを支援することで、持続可能な社会の実現に貢献することが期待される。