はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Bitcoin革命、ZK技術で実現するBitcoinOSのアプローチ ビットコインの新たな可能性を解放するプロジェクト「BitcoinOS」とは

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの誕生から16年以上が経過し、世界最大の暗号資産としての地位を確立する一方で、スマートコントラクト機能やスケーラビリティの制限により、実用面での課題も指摘されてきました。特にDeFi(分散型金融)分野では、ビットコインの利用は他のブロックチェーンに比べて限定的です。この状況を打開するために開発されたのが「BitcoinOS(BOS)」です。

BitcoinOSは、ゼロ知識証明(ZK)技術を活用し、ビットコインのコアプロトコルを一切変更することなく、プログラマビリティ、相互運用性、スケーラビリティを実現する先進的なオペレーティングシステム(OS)です。その目標は「すべてのブロックチェーン活動がビットコインのセキュリティで保護される世界」の実現です。

この記事では、ビットコインブロックチェーン上で史上初のゼロ知識証明検証に成功したBitcoinOSが解決する課題、主要プロダクト、エコシステムの拡大、プレセール概要、そして今後の展望を詳しく解説します。

ゼロ知識証明(ZK証明)とは

秘密情報を明かさずに、その情報が正しいことを証明する技術。例えば、「私は18歳以上である」ことを証明する際に、生年月日を公開せずに検証が可能でプライバシーを保護しながら信頼性を確保できる。

BitcoinOSのプレセールは現在進行中です。詳しくはこちらから確認できます。

目次
  1. BitcoinOSが解決する3つの課題
  2. 主要プロダクト
  3. 拡大するエコシステム
  4. BOSトークンの概要
  5. プレセール概要
  6. 2025-2026年ロードマップ
  7. まとめ

BitcoinOSが解決する3つの課題

ビットコインと暗号資産市場が直面する3つの主要課題に対し、BitcoinOSは以下の解決策を提供しています。

1. 分断された市場の統合

現在の暗号資産市場は、Ethereum、Solana、Cardanoなど複数のブロックチェーンに分断されています。これによりアプリケーションの互換性が失われ、資産移動も複雑になっています。BitcoinOSはビットコインを中心に据えた統合プラットフォームを構築し、チェーン間のシームレスな相互運用性を実現しています。

2. セキュリティの強化

従来のクロスチェーンブリッジは、第三者への信頼や中央集権的な管理が必要なため、ハッキングリスクが常に付きまとっていました。BitcoinOSの「Grailブリッジ」は「1/n信頼モデル」を採用し、多数の検証者のうち一人でも誠実であれば不正を防止できる仕組みを実装。これにより、セキュリティが向上しています。

3. プログラマビリティの拡張

ビットコインは高いセキュリティを持つ一方、スマートコントラクトなどのプログラマビリティが限られていました。BitcoinOSは、ビットコインのコードを変更せずに、プログラム可能な機能を提供します。これにより、DeFiや分散型アプリケーション(dApps)がビットコイン上で開発できるようになります。

主要プロダクト

BitcoinOSは3つの革新的なプロダクトを通じて、前述の課題解決に取り組んでいます。

BitSNARK

BitSNARKは、ビットコイン上でゼロ知識証明を検証するために特別に設計された技術です。わずか3つの基本命令(加算・ビット演算・比較)で構成され、従来のBitVMと比較して大幅に効率化されています。

簡単に言えば、BitSNARKは「複雑な計算が正しく行われたことをビットコイン上で少ないデータで証明する技術」です。

2025年3月には第二バージョンのBitSNARK v0.2がオープンソース化されました。ビットコイン上で「あらゆる計算を検証できる柔軟なフレームワーク」を提供し、開発者は実質的にどのようなブロックチェーンアプリケーションでも構築し、その実行をビットコイン上で直接検証できるようアップグレードされています。

主な特徴

  • 計算の検証
    あらゆる種類の計算結果を、ビットコイン上で検証可能に
  • 効率的なデータサイズ
    検証に必要なデータが100キロバイト未満と小さく、通常のブロックに容易に含められる
  • 処理効率の向上
    必要な通信回数が52回から6回に削減され、経済性と効率性が大幅に改善

この技術により、ビットコインの基本的な仕組みを変えることなく、複雑な計算結果をビットコイン上で効率的に検証できるようになりました。例えば、大量の取引をまとめて検証したり、別のブロックチェーン上での活動をビットコイン上で確認したりすることが可能になります。

Grailブリッジ

Grailブリッジは、ビットコインと他のブロックチェーン間で資産を安全に移転する技術です。

従来のブリッジが第三者への信頼を必要としていたのに対し、Grailは「1/n」セキュリティモデルを採用。多数の検証者のうち一人が誠実であれば不正を防止できるという画期的なセキュリティを実現しました。これによって、従来のブリッジが抱えていたハッキングリスクを解決しています。

Grailの基本的な仕組み

  1. ビットコイン上の特殊なアドレスにBTCを送金
  2. 預け入れが確実に行われたことを証明する電子証明書を作成
  3. 証明書が検証されると、他のブロックチェーン上で同等額のトークンが発行
  4. 元のビットコインに戻したい場合は、トークンを焼却(バーン)すれば、証明書を使って元のBTCを取り戻せる

この一連の流れは、異なるブロックチェーン間で資産を安全かつ簡単に移動できることを示しています。これによって、ビットコインの活用範囲が今後、大きく広がる可能性があります。

xBTC

xBTCは、BitcoinOSが開発したビットコインのメインネット上で動作するプログラマブルトークンであり、2025年5月4日にBitcoinOSが成功させたビットコインとカルダノのメインネット間でのブリッジレス転送と直接的に関連しています。

このブリッジレス転送は、信頼できる第三者(カストディアンやブリッジ)を介さず、ゼロ知識暗号技術を活用してセキュアかつ効率的に資産を移動させる技術であり、xBTCの基盤となる重要な技術革新です。具体的には、プログラム可能な資産やアプリケーションがビットコイン、カルダノ、その他を問わず、任意のUTXOチェーン上または間で機能できることを示しています。また、スマートコントラクトを念頭に設計されていなかったブロックチェーンでも機能します。

これにより、xBTCはビットコインのネイティブな特性を維持しつつ、DeFiやスマートコントラクトなどの高度な金融アプリケーションをビットコイン上で実現するための架け橋となります。つまり、ブリッジレス転送技術はxBTCがクロスチェーン環境で機能し、プログラマビリティを発揮するための核心的な仕組みです。

イーサリアム上のwETHがETHにプログラマビリティをもたらしたように、xBTCはビットコイン上でプログラマビリティを実現する革命的なプロダクトです。

拡大するエコシステム

BitcoinOSは複数のブロックチェーンとの相互運用性を高めるエコシステムを構築しており、主要なブロックチェーンプロジェクトとの連携を進めています。現在の主要パートナーは以下の通りです。

  • カルダノ(ADA)
    時価総額約300億ドル(約4.3兆円)を誇り、1,370以上のプロジェクトを持つ大手ブロックチェーン
  • アービトラム(ARB)
    時価総額約20億ドル(約3,000億円)、1秒当たり4万件の処理能力を持つイーサリアムL2
  • Merlin Chain(MERL)
    時価総額約6,000万ドル(約90億円)のビットコイン特化型L2

カルダノとの技術連携は特に注目されており、両ブロックチェーンの相互運用性向上に貢献しています。

BOSトークンの概要

基本情報

BitcoinOSは、Sovrynとの協力により、$BOSトークンを開発しました。このトークンはBitcoinOSエコシステム全体の経済基盤として機能し、複数の重要な役割を担います。

項目 詳細
名称 BitcoinOS
ティッカー $BOS
総供給量 210億トークン
発行期間 12年間(時間とともに発行量が徐々に減る仕組み)
トークン規格 ビットコイン上のプログラム可能なトークン

トークンアロケーション

配分 用途 詳細
35%
創設チームとパートナー
(4〜5年かけて少しずつ使用可能)
• Sovrynへの10%割当
• プロジェクトの長期運営資金
エコシステム構築への貢献に対する報酬と、プロジェクトの持続的な発展を支える長期的な資金として確保
32%
エコシステム開発用
(最大12年かけて使用、徐々に減少)
• ノードオペレーターへの報酬
• パートナープロジェクトの支援資金
• 取引の流動性確保
• 開発者支援や貢献者への報酬
ネットワークの維持と拡大、技術開発の促進、エコシステムの活性化のための資金として活用
33%
一般販売
• プレセールと公開販売
• 機関投資家や一般ユーザー向け販売
• トークン生成イベント時の流動性確保
幅広い参加者にトークンを分配し、コミュニティの形成と市場の流動性を促進

BOSトークンの3つの役割

$BOSトークンには3つの主要な機能があります。

1. SLAMノード運営のための担保

SLAMノードはBitcoinOSネットワークの基盤となるコンピュータで、ノード運営者はBOSトークンを担保として預けることでネットワークの安全性と安定性の維持や、異なるブロックチェーン間の通信仲介、ZK証明の検証などの役割を担います。これらの活動に対して、各ノードが処理する取引量と預けているBOSトークンの量に基づいて報酬が配分されます。

2. ネットワーク利用料の支払い手段

BitcoinOSのサービスを利用する際、ブロックチェーン間の送金手数料やZK証明の作成・検証費用、大量取引処理の費用などの支払いにBOSトークンが使用されます。BTCなど他の暗号資産も支払いに使えますが、$BOSを使うとさまざまな特典や割引が受けられる仕組みになっています。

3. エコシステム全体の調整

検証者や開発者への報酬提供、複数のブロックチェーン間の連携促進、システム運営への投票権分配、エコシステム拡大のための資金調達など、様々な面でBitcoinOSの成長をサポートします。$BOSトークンの価値は、ネットワーク全体の成長と利用拡大に連動し、様々なブロックチェーンでの活動から生まれる手数料収入がトークン保有者に還元される設計になっています。

プレセール概要

BitcoinOSエコシステムを支える$BOSトークンの先行販売(プレセール)が現在実施中です。このプレセールは、メインネットローンチやトークン生成イベント(TGE)に先立つ貴重な参加機会となります。

プレセールの概要
TGE予定時期 2025年第2四半期(4月〜6月頃)
総供給量 210億トークン
受付通貨 BTC、ADA、ETH、USDT、USDCなど主要な暗号資産
最低購入額 50ドル相当から参加可能
特典 BTCとADAでの購入で5%のボーナストークン付与
※ボーナスの合計は10%が上限となります
投資家向けの特徴
段階的価格設定 早期参加者ほど有利な価格設定
TGEでの流動性 TGE時に10%のトークンが即時流動化
透明な配布スケジュール TGE後、90%が6回の均等な月次配分(各15%)で解放される
BOSトークンプレセール参加はこちら
BitcoinOSプロジェクトの詳細情報やトークンセールについては、公式サイトで確認できます。現在実施中のプレセールでは、BTCとADAでの参加に対して追加のボーナスが提供されているとのことです。

2025-2026年ロードマップ

BitcoinOSの開発は計画的に進められており、以下のようなロードマップが示されています。

2025年Q1-Q2

  • BitSNARKの監査と統合の完了
  • Grailのメインネット導入
  • プログラマブルトークン標準の公開
  • BOSトークンの正式ローンチ(Q2)

2025年Q3-Q4

  • 統合をEVMチェーンからUTXO系、Solana、MoveVMなどに拡大
  • システムの大規模テストとスケーラビリティの向上
  • 主要ブロックチェーンとの堅固な統合
  • BOSテクノロジーの大部分をオープンソース化

このロードマップを着実に進めることで、BitcoinOSは2025年末までにビットコインの機能を大幅に拡張するシステムとして確立され、Web3全体に新たな可能性をもたらすことを目指しています。

まとめ

BitcoinOSは、ゼロ知識証明という先進技術を活用して、ビットコインの可能性を大きく広げようとするプロジェクトです。特筆すべきは、ビットコインの基本設計を変えることなく、その機能を拡張するというアプローチです。これにより、ビットコインの根幹にある安全性を損なわずに、新しい応用可能性を開拓しています。

BitSNARK v0.2の開発とビットコインとCardano間のブリッジレス転送の成功は、この構想が実現に向けて着実に進んでいることを示しています。

BitcoinOSの詳細や最新情報については、公式ウェブサイトをご覧ください。プロジェクトの進展や技術の詳細解説、ロードマップの最新情報などが掲載されています。

プレセールに今すぐ参加: https://origins.sovryn.app/bos/ref/K9GNJXX5MAF
Discord またはTelegramで $BOS についての会話に参加したり、サポートを受けたりできます。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/07 日曜日
20:40
「ビットコインを価値の橋渡し役に」Bitcoin Japan CEO、繊維業からの大転換とAI戦略を語る
東証上場の堀田丸正から「ビットコインジャパン」へ大胆に転換したフィリップ・ロード(Phillip Lord)CEOが、CoinPost独占インタビューでビットコイン準備金戦略とAIインフラ投資の詳細を明かした。「日本の品質×米国の規模」で2030年までに500MW規模のデータセンター投資を目指す。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、イーサリアム「フサカ」実装完了やソラナスマホの独自通貨発行計画など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:00
週刊ニュース|JPモルガンによるストラテジーのBTC売却回避能力の評価に高い関心
今週は、FRBの量的引き締め終了、チャールズ・シュワブの仮想通貨取引開始、JPモルガンによるストラテジーのビットコイン売却回避能力の評価に関する記事が関心を集めた。
12/06 土曜日
13:46
仮想通貨市場構造を定める「クラリティ法案」を遅滞させる3つの争点とは? 専門家見解
仮想通貨に詳しい弁護士が、ビットコインなどについて米国の規制を明確化する「クラリティ法案」の年内進捗は期待薄だと見解。3つの争点が議論のハードルだと指摘する、
11:15
メタマスク、予測市場取引機能を導入 ポリマーケットと連携しウォレット内で完結
メタマスクが12月4日、トラストウォレットが12月2日に予測市場機能を相次いで発表した。ユーザーは自己管理型ウォレット内で実世界のイベント結果を予測し仮想通貨で取引できるようになる。
10:45
SBI VCトレードとサッポロビール、黒ラベルTHE BARリニューアル記念でNFT配布キャンペーン開始
仮想通貨取引所SBI VCトレードとサッポロビールがWeb3技術を活用した実証実験を12月5日に開始した。黒ラベルTHE BARのリニューアルを記念し、応募者全員にNFTを配布。保有者は店舗で特別なビール体験が受けられる。
10:10
ブラックロックのビットコイン現物ETF「IBIT」、5週連続で資金流出 4200億円規模に
ブラックロックの仮想通貨ビットコイン現物ETF「IBIT」から5週連続で約4200億円が流出した。上場以来最長の流出超過を記録。同社の事業開発ディレクターは「正常な動き」と述べた。
09:30
米SEC、仮想通貨プライバシー円卓会議を来週開催 ジーキャッシュ創設者も参加
米証券取引委員会が金融監視とプライバシーをテーマにした円卓会議を12月15日に開催予定。ジーキャッシュ創設者ゾーコ・ウィルコックス氏を含む専門家がパネリストとして参加し、仮想通貨の匿名技術と監視措置について議論を行う。
08:35
トム・リーのビットマイン、今週約9.8万ETHを追加購入 総保有額1.8兆円相当
ビットマインは今週もETHの押し目買いを実施し9万7650イーサリアムを追加購入した。アーカムのデータによると、同社の総保有額は1.8兆円に達しETH総供給量の3.16%を占めている。
08:00
KLab、ビットコインと金を組み合わせた財務戦略を発表
KLabは、仮想通貨ビットコインと金を財務資産に組み込むデュアル・ゴールド・トレジャリー戦略を実施すると発表。同日発表した資金調達で得る約51億円のうち36億円を充当する。
07:35
ウィズダムツリー、欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場
ウィズダムツリーが4日、Lidoプロトコル経由でミントされたstETHのみを保有する欧州初の完全ステーキング型イーサリアムETPを上場した。運用資産約5000万ドルでドイツ、スイス、フランス、オランダの取引所で取引が開始された。
06:30
ビットコイン保有企業の指数除外方針に反対、ストライブ社がMSCIに書簡
米ナスダック上場企業ストライブがMSCIに対し、ビットコイン保有企業を株式指数から除外する提案に反対する書簡を送付した。同社は7500BTC以上を保有する企業として、50%基準は不公平で実行不可能だと主張。
05:55
仮想通貨評価損不計上でフィスコとクシムに課徴金勧告 金融庁監視委が虚偽報告を指摘
証券取引等監視委員会が5日、フィスコとクシムに対し、仮想通貨の評価損を適切に計上せず有価証券報告書に虚偽記載を行ったとして、それぞれ1500万円と1200万円の課徴金納付を勧告した。
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧