はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

閑散相場を襲った「為替のクラッシュ」がビットコイン価格にも影響、イーサリアムの高騰要因など直近材料をピックアップ|仮想通貨モーニングレポート

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「世界同時リスクオフ」為替大暴落がビットコイン価格にも影響
朝方発生した為替(ドル円)暴落で、ビットコイン価格と相関性が確認された。そんな中、仮想通貨イーサリアムは前日比+6%と強さを見せており、大幅アップグレードの情報やeToroの著名アナリストの相場観にも注目。

マーケット情報

BTC価格データ(9:30時点)
価格 前日比
現在値 41.8万円 +2.44%
日中高値 42.5万円
日中安値 41万円
出来高 5700億円 31%

1月3日の仮想通貨マーケット情報

ビットコイン市場

ビットコインは3日、日本時間7:30に約1万円幅ほど急落を見せた。同時間帯の世界金融市場を確認すると、年始で薄商いの中、為替レート109円台から一時104円85銭まで大暴落(その後反発)しており、同タイミングでビットコイン価格も急落している(下図参照)ことから、価格推移には相関性が認められる。

TradingViewのBTCJPYチャート(上側のチャートがBTC価格)

発端となった米Apple社の2019年第1四半期決算における「売上高予想」下方修正を嫌気して、「日本円」が急激に買われた上、年始の薄商いの中で投資家のストップロスを巻き込んでフラッシュクラッシュ(値が飛ぶような急落)したとされる。これを受けて、ユーロ円なども一時急落した。

米Appleのティム・クックCEOは、投資家へのレターの中で、2018年後半の中国経済の減速が想像以上だったと言及しており、貿易戦争の悪影響が、早くも実経済に大きな不確実性をもたらしていることが伺える。

現在は、欧州政情不安や米中貿易摩擦などの影響で世界的な「景気減速懸念」が台頭しており、リスクオフムードがより強まっていることから、ビットコイン投資を行う際には、仮想通貨市場のみならず、金融マーケット全体の値動きにも注視する必要があると言えるだろう。

アルトコイン:イーサリアムが時価総額2位に復帰

出典:CoinMarketCap

アルトコインの中で、特に顕著な値動きを見せているのは、長らく低迷していた仮想通貨イーサリアム(ETH)の反転上昇だ。リップル(XRP)を抜き返し、時価総額2位に返り咲いた。

先日、イーサリアムの分裂しないハードフォークを伴う大型アップグレードである「コンスタンティノープル」の実施予定日が、1月16日(水)前前後になることが合意されており、投資家の注目を集めている。

コンスタンティノープルの実施は、元々2018年11月に予定されていたものだが、10月19日に行われたLivestream上の会議でテストリリースにおける”予期せぬ問題”が発生したことを理由に、延期を余儀なくされていた。

コンスタンティノープルは、開発ロードマップで「4段階のハードフォークの内、3段階目」を構成するもので、今回のアップデートに関して、ASICマイナーによるマイニング寡占を減らす施策「ProgPow」が導入されるかどうかも注目すべき点の一つと言えよう。

イーサリアムハードフォークの計画は、以下の通り。

第1段階:Frontier

(2015年7月)

バグ修正、スマートコントラクト試験

第2段階:Homestead

(2016年2月)

マイニング難易度調整、トランザクション処理速度改善

第3段階:Metropolis

ByzantiumとConstantinopleの2部構成
3-1:Byzantium

(2017年10月):

Proof of WorkからProof of Stakeへの変更準備

3-2:Constantinople

(2019年1月予定)

データ保存のコストについてスマートコントラクト開発者有利にする変更、オフチェーンでの取引記録によりスケーリング問題を解決する等の変更等に加え、ASICマイナーによる寡占防止策なども今回の延期により盛り込まれる可能性がある。

第4段階:Serenity

(時期未定)

Proof of WorkからProof of Stakeへの変更完了

本日のマーケット関連材料

ここからは、マーケット関連材料をピックアップ。

ブルームバーグ:「買い圧力」が顕著に

米有力誌ブルームバーグ によれば、2つのインジケータから、ビットコインの「買い」が強まっていると見ている。

まず1つ目は、下図『GTI Vera Convergence Divergence』とのインジケータで、ブルームバーグは、ビットコインが過去6ヶ月の中で「買い」の表示が最も長く、「仮に買い圧力を過去13日のように続けて入れば、ビットコインの相場は上昇して行く可能性が高い」と分析。

出典:Bloomberg

さらに、大手オンライン投資プラットフォームeToroの著名アナリストMati Greenspan氏は、「テクニカル分析だと、現在の相場は天井よりも底に近いだろう。」と予測した。

2つ目の指標となる、「Bloomberg Galaxy Crypto Index」でも、同じように買い圧力を示している。

出典:Bloomberg

緑の部分が「買いシグナル」で、ビットコインの9月の反発以来の圧力を見せており、特にイーサリアム(底から+80%の上昇)が現在の反発相場を牽引している、とブルームバーグは説明。

なお、ブルームバーグ・インテレジェンスのアナリストを務めるMike McGlone氏は、仮想通貨の税金関係による売りが一段落ついたことが今回の反発にも繋がっている可能性が高く、これからは、反発の耐久性にかかるだろうと見ている。

dAppsゲームの人気化

そのほか、今後着目すべき要素として、一部dAppsゲームの人気化も挙げられる。

国産ブロックチェーンゲームとして初めてCMを打った「マイクリプトヒーローズ」が、1月1日に新たなヒーロー販売を実施し、わずか2000ほどのアクティブユーザーで日商410ETH(約700万円、1週間で約900ETH)を売り上げており、同市場の伸び代を感じさせる。ゲーム中最高ランクの性能を持つレジェンダリのヒーローが登場したため、購入資金としてゲーム内通貨の「GUM」を確保しようとイーサリアムが買われたようだ。

ゲーム内のレアアイテム採掘やイーサリアムやゲーム内通貨で購入できるゲーム内のデジタルアセット価格は、ローンチ1ヶ月あまりの短期間で、買値の十倍以上に高騰するようなケースも珍しくなく、新たな投資先として注目度が上がっている。

出典:blockchain game info

また、2019年に最大賞金1億7000万円とされるesports大会を告知している、ブロックチェーンカードゲーム「Gods Unchained」のローンチなども控えている。

現時点では、仮想通貨業界の趨勢やイーサリアム価格の大局に影響を及ぼすほどではないと思われるが、追い風となるのは確実だ。

仮想通貨の下落相場と逆行高のような勢いを見せつつある「ブロックチェーンゲーム」業界において、全体のユーザー数が今後「数十〜数百倍規模」まで膨れ上がった場合、市場として無視できないファクターとなる可能性も十分考えられる。

Gods Unchained 公式PV
▶️本日の速報をチェック

CoinPostの関連記事

国産ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」が業界初となるテレビCMを放送|仮想通貨ETHのDAUではdApps世界一位に
日本発のブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes」が業界初となるテレビCMを放送することが公式プレスリリースより明らかになった。地上波での放送のほか、インターネットユーザーを抱えるAbema TV上でのCM放送を予定している。
仮想通貨市場に影響を及ぼす「重要ファンダ」一覧表|ビットコイン、リップルなど【3/7更新】
ビットコイン(BTC)やリップル(XRP)など、仮想通貨市場に影響を与え得る重要ファンダ一覧はこちら。あらかじめイベントをチェックしておくことで、トレードの投資判断に役立てることができる。

マイクリプトヒーローズ

CoinPostのLINE@

スマートフォンへの「プッシュ通知」で、相場に影響を及ぼす重要ニュースをいち早く知らせてくれる「LINE@」の登録はこちら。大好評につき、登録者9,000名突破。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/24 土曜日
13:50
コミュニティ投票を提案 Sui上DEX「Cetus」の230億円盗難資金返還に向けて
Sui上のDEX Cetusが2.2億ドル仮想通貨盗難で6000万ドル回収に国際捜査連携、1億6200万ドル凍結資金の返還についてSuiコミュニティ投票を提案。
13:20
ステーブルコインが2兆ドル規模の米国債需要を創出可能=米財務長官
ベッセント米財務長官がステーブルコイン推進により2兆ドルの米国債需要が創出されると予測した。また、トランプ政権の関税交渉の行方についても見解を示している。
11:35
ビットコイン下落でストラテジー株が7.5%安、メタプラネットは一時ストップ安
トランプ大統領の関税発言を受けビットコインし関連企業の株価にも飛び火。一方、安全資産の金は大幅反発。
10:25
ビットコイン、史上最高値更新も大口売り圧力は限定的か=アナリスト
仮想通貨ビットコイン史上最高値更新中、Cryptoquantアナリストが大口投資家動向を分析。取引所流入3億ドルと低水準維持。MVRV比率の乖離現象で市場構造変化を指摘。
09:45
今回のビットコイン強気相場は機関投資家主導、個人からクジラへ移行=Matrixport
仮想通貨ビットコイン上昇を主導する層が個人投資家から機関投資家に移行しているとMatrixportが分析した。企業のビットコイン財務戦略採用で市場構造が変化していると述べる。
09:15
CZ、トランプ一族のWLFIとの関係に関するWSJ報道に反論
トランプ家の仮想通貨プロジェクトWLFIのフィクサーではないと、バイナンス前CEOのCZ氏がWSJの報道内容に反論した。これまでの経緯も明かしている。
08:20
ハイパーリキッドのHYPEトークン最高値更新、OIが90億ドル突破
仮想通貨分散型取引所HyperliquidのHYPEトークンが史上最高値37.24ドルを記録。オープンインタレスト93億ドル突破と大口10億ドルロングポジション構築が価格急騰を後押し。
07:32
スウェーデンのH100グループ、同国上場企業初のビットコイン戦略開始
スウェーデンのH100 Group ABが50万ドルで4.39ビットコインを購入し、同国初の上場企業による仮想通貨準備金戦略を開始。議会の国家ビットコイン準備金提案と同時期の動向として注目。
06:35
米セムラー、455ビットコインを追加購入
米ナスダック上場の医療技術企業セムラー・サイエンティフィックが仮想通貨ビットコインを455BTC追加購入し総保有数4264BTCに。一方で株主代表訴訟の可能性も浮上。
06:15
ビットコイン・イーサリアム・XRP反落、トランプのEU・アップル関税発言を受け
トランプ大統領がEU輸入品50%関税とアップル25%関税を発表後、仮想通貨ビットコインが11万ドルから10万8400ドルに急落。仮想通貨市場で2億ドル超の清算発生。
05/23 金曜日
18:05
ビットコインは今後どうなる?2025年の価格展望・注目材料
2025年5月、仮想通貨ビットコインは11万ドルに到達。今後どうなるのか?価格上昇を支える5つの注目材料と専門家の予測を解説します。
13:50
セイラー率いるストラテジー社のビットコイン戦略を徹底分析=VanEck
資産運用大手VanEckがストラテジー社(MSTR)のビットコイン戦略を分析。レバレッジをかけたBTC投資商品として評価し、プレミアム発生理由と主要リスクを解説した。
13:25
政府・日銀、デジタル円に関する第2次中間整理を公表 プライバシー保護と民間決済との共存策を検討
政府・日銀、CBDC第2次中間整理を発表。日銀が個人情報を扱わない「二層構造」でプライバシー保護を。民間決済手段との共存や相互運用性向上に向けた具体的検討結果をまとめた。
13:00
『ビットコインピザの日』15周年 ATH更新も長期保有者の利益確定は減少=データ
仮想通貨ビットコインは初取引を記念するピザ・デー15周年を迎え史上最高値を記録した。一方で、長期保有者の利益確定は昨年12月比で大幅減少している。
12:08
ビットコイン11万ドル台で推移、個人投資家の出遅れシグナルは持続性を示唆
ビットコインは11万ドル超の最高値圏で推移。ムーディーズによる米国債格下げを受け、ヘッジ手段としてのBTC需要が急増した。一方、SECはXRP・ライトコインETFの承認判断を8月に延期している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧