はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

次世代ビットコイントレジャリー企業への進化 リミックスポイント田代新社長 独占インタビュー

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

2025年7月、リミックスポイントが総額315億円の資金調達を発表し、全額ビットコイン購入に充てる戦略を打ち出した。さらに、代表取締役社長CEOの田代卓氏が役員報酬の全額をビットコインで受け取ることを決定。国内上場企業として初の試みとなった。

リミックスポイントの代表取締役社長CEO・田代卓氏にインタビューを実施。「次世代のビットコイントレジャリーマネジメント企業」への転換を掲げ、ビットコインを企業戦略の中核に据える同社の狙いと、日本のビットコインエコシステムへの貢献について話を伺った。

インタビュイー紹介

リミックスポイント 代表取締役社長 田代 卓氏

田代卓(たしろ・たかし)氏は、2016年12月にリミックスポイント入社後、株式会社ビットポイントジャパンでマーケティング部長、経営企画部長、取締役CSO(最高戦略責任者)を経て、同社代表取締役社長に就任。その後、現在は取締役会長を務める。

現在はSBIクリプトアセットホールディングス株式会社代表取締役社長、株式会社HashHub取締役なども兼任。2025年6月26日にリミックスポイントの代表取締役社長CEOに就任。「次世代のビットコイントレジャリー企業」への進化を掲げ、ビットコインを財務戦略の中核に据えることで企業価値の向上を目指している。

目次
  1. 「次世代ビットコイントレジャリー企業」への転換と315億円調達
  2. エネルギー事業との相乗効果と競争優位性
  3. 株主との利害一致を実現する経営方針
  4. ビットコイン投資戦略とリスク管理
  5. 日本のビットコインエコシステムへの貢献
  6. ビットコインへの思いと今後の展望
  7. 総括

「次世代ビットコイントレジャリー企業」への転換と315億円調達

新社長としてのビジョンについて、「次世代のビットコイントレジャリー企業」という概念を掲げていらっしゃいますが、その戦略と手応えについてお聞かせください

リミックスポイントは、「次世代のビットコイントレジャリー企業」への進化を掲げ、ビットコインを企業戦略の中核に据えるという転換を進めています。ビットコイントレジャリー企業として、短期的には国内でナンバーワンになり、その後は世界でナンバーワンを目指していくことが目標です。ビットコインの未来を信じており、今後も可能な限りその取得を継続していきたいと考えています。

私たちは、ビットコイントレジャリー企業として明確に舵を切ることで、業界全体の発展に寄与すると同時に、当社自身の持続的な成長を実現できると考えています。

今回発表された315億円規模の資金調達スキームについて、その狙いと背景を教えてください

ビットコインは、希少性・信頼性・透明性を備えた「無国籍資産」であり、インフレや通貨下落に対するヘッジ手段として、グローバルな財務戦略の中核を担う存在だと認識しています。今回の資金調達は、そうしたビットコインを企業の財務基盤に本格的に組み込むための取り組みでもあります。

6月にビットコインの購入ペースを加速させたところ、それに連動するように株価も好調に推移しました。新株を発行して資金を調達し、それでビットコインを購入したことについて、株主の皆様やマーケットから一定の評価を得ていたと理解しています。この評価を受けて、さらに自信を持って購入を進めているというのが現状です。それがこの315億円の資金調達につながりました。

私たちにとってビットコインの取得はそれ自体が目的ではなく、あくまで手段です。その取得を通じて財務基盤と企業としての競争力を強化することこそが、企業価値の最大化、ひいては株主価値の向上につながると考えています。

関連:リミックスポイント、ビットコイン買い増し目的で新たに315億円の資金調達

エネルギー事業との相乗効果と競争優位性

他の競合他社と比較して、リミックスポイントの優位性について教えてください

最も大きな特徴は、既存事業があることです。我々はエネルギー事業とレジリエンス事業を展開しており、これらが安定したキャッシュフローを生んでいます。

この安定した収益基盤があることで、新たに調達した資金についてその全てをビットコインの購入に充てることが出来ます。他社では調達資金の一部を運転資金等に充てるケースが見られますが、我々は既存事業の収益で運営費用を賄えるため、調達資金の大部分でビットコインを購入することが可能です。今後の315億円についても、全額ビットコインの購入に充てる方針です。

エネルギー事業とビットコイン戦略の関連性について詳しく教えてください

ビットコインとエネルギーは、本質的に密接な関係にあります。マイニングは電力なくして成立せず、その裏側には安定的かつ持続可能な電力供給が不可欠です。

マイニングとは

ビットコインなどの取引を検証し、ブロックチェーンに記録する作業。電力を使用した計算処理で、成功時に報酬として暗号資産を得る。

将来的には、マイニングをはじめとした、ビットコインの基盤を支えるインフラ領域においても、当社として貢献できる余地があると考えています。

当社は電力事業を営む企業として、単にビットコインを保有するだけでなく、そのエコシステム全体を支える存在でありたいと考えています。これは、リミックスポイントの事業特性を活かしたアプローチです。

エネルギー事業は安定性のある事業として、ビットコイン価格の変動時にも安定的な収益を確保できます。価格下落時にも電力事業で安定的に収益を上げることができるため、長期的な視点でビットコイン戦略を推進できる特徴があります。

株主との利害一致を実現する経営方針

役員報酬を全額ビットコインで受け取るという決定の背景と狙いを教えてください

株主総会において、「経営陣が株式を保有し、株主と同じ目線で経営にあたるべき」という建設的なご意見を複数の株主様からいただきました。この意見は非常に重要な指摘だと受け止めています。

私は就任前、当社株式を保有しておりませんでしたが、就任後は株主としての立場から会社と向き合いたいと考えておりました。ただし、上場企業においてはインサイダー取引規制の観点から、役員による株式の取得には多くの制約があり、自由に購入できるわけではありません。

そこで、どうすれば株主の皆様のご意向に応え、同じ経済的インセンティブを共有できるかを検討した結果、当社株価がビットコイン価格と連動する傾向があることに着目し、役員報酬の全額をビットコインで受け取ることにしました。

この新しい報酬形態によって、株主の皆様と経済的なリスクとリターンをダイレクトに共有する「株主本位の経営」を実現していきたいと考えています。ビットコインへの信頼を、私自身の行動により証明することで企業としての覚悟と決意を明確化したいと考え、役員と議論を重ねて決定しました。

関連:リミックスポイント、代表取締役の報酬を全額ビットコイン相当で支給へ

リミックスポイントの株価とビットコイン価格の相関性についてはどのように見ていらっしゃいますか

当社の株価がビットコイン価格と一定の連動性を示す傾向があることは、私たちも認識しています。ただし、新株発行などの資本政策が短期的に株価に影響を及ぼすケースもあるため、単純な相関関係で説明できるものではありません。

一方で、ビットコイン取得に関する取り組みや戦略が注目されるたびに、株価に反応が見られることからも、投資家の皆様に当社を「ビットコイン関連銘柄」として捉えていただいている側面はあると感じています。

今後、当社の資産に占めるビットコインの割合がさらに高まることで、この相関性はより明確になっていくと考えています。

ビットコイン投資戦略とリスク管理

ビットコインの価格変動に対するリスクマネジメントについて、どのような方針をお持ちですか

現在のグローバルな経済環境を踏まえると、インフレや通貨価値の変動といった不確実性への備えとして、ビットコインを保有することは、むしろリスクヘッジの観点から合理的であると考えています。

取得したビットコインについては中長期的に保有する方針であり、売却(イグジット)は考えていません。ビットコインを保有し続けることこそが、当社の戦略の根幹をなすものです。

当初のマルチコイン戦略からビットコイン集中投資への転換理由を教えてください

当初は、ビットコイン価格が急騰する局面ではアルトコインがより大きな上昇を見せることが多いという過去の傾向を踏まえ、アルトコインも一定割合保有していました。

しかし、マーケット構造が大きく変化しています。現在の資金流入の主体はETFとなっており、ETFは金融商品として設計されているため、利益が他のアルトコインに流れることは構造的に起こりにくくなっています。また、機関投資家はアルトコインへの投資に慎重な姿勢を示しています。

ETF(上場投資信託)とは

株式市場で取引される投資信託。特定の資産(例: ビットコイン)の価格に連動し、投資家が直接保有せずに価格変動の恩恵を受けられる。

従来は、ビットコインで得た利益をイーサリアムなど他の暗号資産に振り替えるという資金循環がありましたが、現在はETF経由の資金が主流となり、この循環が起こりにくい状況です。

このようなマーケット構造の変化を踏まえ、当社はビットコインに集中投資する戦略に転換しました。

日本のビットコインエコシステムへの貢献

長期的なビジョンとして世界No.1のビットコイントレジャリー企業を目指すとのことですが、その概要を教えてください

私は2016年12月にリミックスポイントに入社し、ビットポイントジャパンで暗号資産交換業に従事してきました。当時、世界の取引量の大部分が中国で、日本のシェアは非常に小さいものでした。その後、日本で暗号資産ブームが到来し、一時は世界の主要な市場の一つとなるまでに成長しました。

私はこの成長期を経験しましたが、その後、各国の規制環境の違いにより資金が流出し、日本のプレゼンスは低下してしまいました。

国益を守るという観点から、日本のビットコインプレゼンスを再び高める必要があると考えています。現在、ビットコインによる富が海外に流出している状況を改善し、日本に取り戻していくことが重要です。

国や銀行がビットコインを保有する前に、企業として先行することの意義についてどうお考えですか

理想的には銀行や政府機関がビットコインを保有することですが、現在の規制環境下では実現に相当な時間がかかると予想されます。一方で、米国などでは戦略的備蓄の検討が始まっており、日本の対応の遅れが懸念されます。ビットコインは発行上限があるため、この遅れは将来的に大きな影響を与える可能性があります。

そのため、企業として可能な限りビットコインを保有し、日本の資産を守っていくことが重要だと考えています。5年後、10年後にはこの取り組みの意義が広く理解されることを期待しています。

現在、中国が米国債を減らしてゴールドを購入するなど、世界中で資産の多様化が進んでいます。いずれ世界がゴールドよりもビットコインの優位性に気づいた時、限られた供給量を世界中が取り合うことになり、価格が高騰して取得が困難になる可能性があります。

その時には、既にビットコインを保有している企業の価値が再評価されることになるでしょう。形はどうあれ、これは国益に資する取り組みだと考えています。

「ビットコインを直接買えばいい」という声に対して、どのようにお考えですか

まず、日本国内においてはビットコインETFがまだ存在しません。そのため、ビットコインへの投資を希望する場合、現物を直接購入するか、ビットコイン関連株を購入するかの選択となります。

現物のビットコインを購入してハードウェアウォレットに保管することは、技術的な知識と経験が必要です。わずかなミスで資産を失うリスクがあり、これは従来の金融商品にはない特徴です。口座開設、セキュリティ対策、不正アクセス防止など、多くの技術的なハードルが存在します。

当社の株式を保有いただくことで、ビットコインの価格上昇によるリターンを享受しながら、技術的なリスクや自己管理の負担から解放されます。これは投資家にとって一つの選択肢となると考えています。

特に、ITリテラシーに不安がある方や、セキュリティ管理に自信がない方にとって、当社株式を通じたビットコイン投資は、一つの選択肢となります。

ビットコインへの思いと今後の展望

田代さんにとってのビットコインとは?

リスクとリターンのバランスを踏まえたとき、現在の金融資産の中でも特に重要なアセットであると考えています。

私はビットコインをゴールドの上位互換として捉えています。リミックスポイントが保有する資産を守り、成長させていくという観点から、ビットコインは重要な選択肢です。

ビットコインは歴史が浅いにもかかわらず、既にシルバーの時価総額を超え、ゴールドに迫る規模まで成長しています。これは世界中の投資家が資産としての価値を認めている証拠です。

最近では、市場が不安定な時期でもビットコインが底堅く推移し、一部では安全資産としての地位を確立しつつあると見ています。

最後に、読者へのメッセージをお願いします

リミックスポイントは、単なるトレンドに乗った企業ではありません。我々は、ビットコインを信じ、そのエコシステムを支え、共に成長させていきたいと考えるクリプトネイティブな企業です。この業界の発展のために貢献していきます。

ビットコインの未来を信じ、株主の皆様の資産を守り、さらには日本国民の資産を守り、成長させていくことが重要だと考えています。現在の経済環境において、ビットコインの戦略的な保有は、資産防衛と成長の両立を可能にする選択の一つだと考えています。

多くの方に当社株式を保有いただき、共にこの資産を守り、成長させていければと思っております。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
02/03 火曜日
22:00
Nansen、BTC・ETH・SOLなど8銘柄のインデックス商品「NX8」発表 手数料無料で分散投資可能に
オンチェーン分析大手Nansenが、BTC・ETH・SOLなど8銘柄に分散投資できるトークン化インデックス「NX8」を発表。手数料無料でSolana上のDEXで取引可能。新戦略JVPの第1弾プロダクトとして2026年から本格展開。構成銘柄・特徴・関係組織を詳しく解説。
18:00
『日本はDAT先進国になれるかもしれない』アライドアーキテクツCCO大木氏が展望語る
アライドアーキテクツの新CCOに就任した大木悠氏にインタビュー。DAT事業の展望、「デジタルキャピタル」と「デジタルファイナンス」を組み合わせたポートフォリオ戦略、日本企業のブロックチェーン実装を支援するイネーブラー事業について聞いた。
17:18
イーロン氏のxAI、仮想通貨専門家の採用開始
イーロン・マスク氏のxAIが2月3日、仮想通貨取引の専門知識をAIモデルに教える「仮想通貨金融専門家」の採用を開始。時給45〜100ドル、完全リモート勤務。オンチェーン分析やDeFi、デリバティブ取引などの高度な戦略をAIに教育する役割。
16:51
アークインベスト、仮想通貨株下落でも買い増し
アークインベストが2月2日、仮想通貨関連株を2200万ドル超買い増し。サークル、ビットマイン、ブリッシュなどに投資。ウッド氏は2026年に高成長・低インフレの理想的環境を予測し、長期的な成長に確信を示す。
15:32
富裕層ファミリーオフィス、89%が仮想通貨を未保有=JPモルガン調査
JPモルガンの2026年版グローバルファミリーオフィスレポートによると、89%のファミリーオフィスが仮想通貨に投資しておらず、配分は平均0.4%にとどまる。地政学リスクやインフレの懸念のほか、AI投資への注目傾向も明らかにされた。
14:50
JOCコイン、2月12日に国内取引所Zaifに上場へ
JOCコインが2月12日にZaifへ上場。BitTradeでのIEO後、システム障害により制限されていた取引環境の改善が期待される国内2例目の上場。
14:50
暗号資産の金商法移行、金融審議会が答申承認 法案作成へ
金融審議会は3日、総会・分科会の合同会合で暗号資産の金商法移行に関する答申を正式承認した。分離課税導入の前提条件となる法案作成が本格化する。
14:21
SMBC日興証券、DeFi技術部を新設 Web3領域の事業化に向けた体制整備
SMBC日興証券が2月1日付でDeFiテクノロジー部を新設。磯野太佑氏が部長に就任し、証券会社のリソースを活用したWeb3エコシステム構築を推進。分散型金融と伝統的金融の融合による「日本の価値の最大化」を目指す。
13:45
ドイツ証券大手ING、仮想通貨ETNの投資を可能に
ドイツの大手ブローカーINGが仮想通貨ETN投資を開放。ビットコインやイーサリアム、ソラナなど約50銘柄が証券口座で直接取引可能になった。
13:00
ロシア最大のビットコイン採掘企業ビットリバー、破産の危機に直面か
ロシア最大のビットコインマイニング企業ビットリバーが破産手続きに直面している。機器未納による債務不履行などで口座凍結。米国制裁も背景に経営悪化が深刻化している。
12:03
CZ氏、複数の疑惑に反論 「バイナンスは10億ドルのビットコイン売却せず」
バイナンス創業者のCZ氏は3日、同社を巡る複数の疑惑に反論。10億ドルのビットコイン売却説やポリマーケットの偽投稿を否定した。背景には2025年10月の190億ドル規模の強制清算事件以降、高まる批判がある。
11:20
テザー、ビットコインマイニング用OSをオープンソース化
テザーはビットコインマイニング用のオペレーティングシステム「MOS」をオープンソース化した。小規模なマイニングから大規模な産業用施設まで対応可能で、業界のオープン化を目標としている。
10:50
トランプ大統領、UAE王族による仮想通貨企業投資に関する質問を回避
トランプ大統領が2日、アブダビ王族によるWorld Liberty Financial投資について記者の質問を回避。WSJ紙は就任直前の5億ドル投資とAI半導体チップ供給承認の関連性を指摘。
10:20
ビットコイン年初来最安値から反発、現物主導の買い戻しが進行|仮想NISHI
*本レポートは、X-Bankクリプトアナリストである仮想NISHI(
10:05
ヴィタリックがイーサリアム売却継続、過去8時間で1.8億円分
イーサリアムの共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏が継続的に保有する仮想通貨イーサリアムを売却している。先週の大規模な出金と発言から、その目的や今後の動きが注目される。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧