大手仮想通貨企業初の配当実施へ
イーサリアム(ETH)最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズは21日、2025年8月期通期決算を発表し、純利益3億2,816万ドル、完全希薄化後の1株当たり利益(EPS)13.39ドルを計上したと明らかにした。
同社は1株当たり0.01ドルの年間配当を実施すると発表し、大手仮想通貨企業として初めて配当を支払う企業となる。配当基準日は12月8日、支払日は12月29日となる。
ビットマインのトーマス・リー会長は「同社は引き続き最高水準で事業を実行している。2026年に向けて良好なポジションにあり、2026年初頭にMAVAN(メイド・イン・アメリカ・バリデーター・ネットワーク)でイーサリアムステーキングを開始することを楽しみにしている」と述べた。同社は複数のステーキングプロバイダーから3社を選定し、自社専用のステーキングインフラであるMAVANの構築を進めている。
リー氏はイーサリアム価格の下落について「10月10日以降、仮想通貨の歴史で最大の1日清算イベントが発生し、市場流動性が低下した。2022年のFTX破綻後の流動性ショックは解消に8週間を要したが、同様の下落局面の後に仮想通貨価格は急速に回復した」と述べた。
同氏は「歴史的に仮想通貨価格は長期的な下落の後にV字回復を見せており、今回も同様のパターンになると予想している」と見通しを示した。
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6250億円超の含み損
ビットマインは世界最大のイーサリアム保有企業で、1.5兆円以上のETHを保有している。イーサリアム価格は8月のピークから45%下落しており、ビットマインは保有資産で6250億円超の未実現損失を抱えていると推定されている。
また、同社株価は7月初旬につけた年初来高値の135ドルから大幅に下落している。過去1カ月で同社株価は50%と大幅にし、イーサリアム価格の低迷により打撃を受けている。
同社は7月に株式買い戻しプログラムを承認し、イーサリアム購入と並行して株主価値の還元を図る仮想通貨財務戦略企業の先駆けとなっていた。今回の配当実施は、従来の株式エンジニアリング手法を通じて株主価値を還元する最新の試みとなる。
ビットマインは2026年1月15日にラスベガスのウィンホテルで年次株主総会を開催する予定だ。同社はキャシー・ウッド氏率いるARK、ファウンダーズファンド、ビル・ミラー3世氏、パンテラ、クラーケン、DCG、ギャラクシー・デジタルなどの機関投資家に支えられており、イーサリアム総供給量の5%獲得を目標としている。
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