CoinPostで今最も読まれています

ハードフォークには4つの種類がある

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ハードフォークには4つの種類がある
通常状態での分岐、意見対立のないアップグレードによるハードフォーク、ブロックチェーンの特性を利用して派生通貨を作るハードフォーク、意見対立のあるハードフォークの4つです。それぞれの内容を解説し、実際にハードフォークが起きた通貨例も紹介します。

ビットコインやイーサリアムまた、ビットコインから派生したビットコインゴールドなど、多くのハードフォークがありました。

ビットコインキャッシュなどが大きく値段をつけ、ハードフォークがビジネスチャンスだと思う方もいれば、SegWit2xでビットコインがまずい方向に進むのではないか?と危惧したり、そもそもハードフォークが危ないと思っている方もいると思います。

日本語で記事などを読む時に、全ての種類のハードフォークを一括りにして話を進めていることが多いため、このような認識の違いが生まれます。

ブロックチェーンにおいての”ハードフォーク”とは、一つのブロックチェーンが二つの競合性を持つブロックチェーンに分岐することを指します。

これに伴う結果が違う4種類のハードフォークがあり、その内容を有名なハードフォークを含めどれに当てはまるのか解説します。

目次
  1. 通常に行われる分岐
  2. ブロックチェーン更新に伴う内容の対立が起きない、アップグレードのためのハードフォーク
  3. ブロックチェーンの特性を利用して派生通貨を作る”エアー・ドロップ”フォーク
  4. ブロックチェーン更新に伴う内容の対立が起きるハードフォーク
  5. エアードロップの仕組み

1,通常に行われる分岐

ブロックチェーンの仕組みとして一本の長いブロックが続いていますが、日常的に分岐が繰り返し行われており、一時的に分岐した後一番長く生成されているブロックチェーンが残る仕組みとなっています。

この作業は自動的に行われ、ブロックチェーン本来の仕組みとなるため、”新しい”通貨及びブロックチェーンは生成されません。

ブロックチェーンのより詳しい仕組みが知りたい方は↓をご覧ください。

通常分岐に関しては記事内の『同時にブロックが作られたらどうなるの?』に記載してあります。

仮想通貨の仕組み【初心者向け図解】暗号技術と問題点について
仮想通貨を支えるブロックチェーン技術について解説図を用いて簡単に、仮想通貨がはじめての人でもわかりやすく解説します。暗号技術・ハッシュ・P2Pなどが主要なキーワードになります。

2,ブロックチェーン更新に伴う内容の対立が起きない、アップグレードのためのハードフォーク

携帯やパソコンを利用されている方は、常日頃からOSやアプリケーションのバージョンアップアップデートが行われていることがわかると思います。

これは初期に作られたものに、多くの機能や性能の向上などを更新して、プロダクトをより良いものにする目的のもと行われます。

これはブロックチェーンを利用する仮想通貨でも同様に通貨内容の更新として行われることになりますが、これを行う際、ハードフォークが必要となります。

これは、その仮想通貨技術コミュニティがアップデート内容を発表し、それを元にコミュニティ全体で同じ内容のアップデートとして行われるため、意見の対立が発生しないのです。

一般的に、大部分のネットワークが新しいソフトウェア・バージョンにアップグレードされ、古いチェーンは機能しなくなります。新しい通貨及びブロックチェーンは作成されません。

該当ハードフォーク:イーサリアムビザンチウムやその他多くの通貨アップデート。

近日のハードフォーク:12月12日予定イーサリアムクラシックのハードフォーク

イーサリアムクラシック12月12日ハードフォークを予定/今後の価格上昇に大きな後押し
イーサリアム・クラシックは、新たな金融政策を発表し、発行数推移及び、発行数限度を定めました。ビットコインのように最大発行枚数が設定されたことで、有限資産としての価格上昇も見込めるようになります。

3,ブロックチェーンの特性を利用して派生通貨を作る”エアドロップ”フォーク

ブロックチェーンによって内容は異なりますが、ビットコインを例で話すと、ビットコインのコミュニティ自体がアップデートを望むわけではなく、ビットコインのブロックチェーンを使って他のコミュニティが特性を受け継ぐ違う通貨またはブロックチェーンを作りたい時に行われるハードフォークです。

よって既存のブロックチェーンから分岐し、新しいブロックチェーンが作成されます。

他のコミュニティが新しいブロックチェーンを利用するため、新しいチェーンは生成されますが、既存のチェーンには基本的に支障はなく維持され、ビットコイン(既存のチェーン)やビットコイン・キャッシュ(新たなチェーン)のように、二つの分岐されたチェーンは、違う名前でそれぞれ機能し続けます。

この場合、新規ブロックチェーンが作成され、新しい名の下で機能します。

この際に発生するトークン分配の仕組みはエアードロップ(後述記載)に似ています。

該当ハードフォーク:ビットコインキャッシュ、ビットコインゴールドなど

今後連続するであろうビットコインから派生するハードフォーク(情報で差をつけろ!にて予定表記載)

情報で差をつけろ!8月の仮想通貨重要な予定とニュースまとめ
2018年8月の仮想通貨市場イベントまとめページです。仮想通貨に関する、アップデートやカンファレンス、ミートアップなどの予定を通貨ごとに時系列順で詳しくまとめました。

4,ブロックチェーン更新に伴う内容の対立が起きるハードフォーク

コミュニティー内で意見の対立があり、ブロックチェーンの機能に対し合意できない場合に起こります。

一つ、または複数のコミュニティーがブロックチェーンに対し、それぞれ違う変更を希望しており、違う意見を提示するそれぞれのコミュニティが自分たちが主張するバージョンのブロックチェーンが”新しい”チェーンであるべきだと考えています。

このハードフォークは3のように違うコミュニティが介入するわけではなく、2のように同じブロックチェーンのコミュニティが、アップデートに伴い意見が対立することを意味します。よってその通貨自体に大きな影響を及ぼす事も考えられます。

この場合、ブロックチェーン上で分裂が起こり、一つ、または複数のチェーン(コミュニティの分裂数に依存)が残り機能し続ける可能性があります。

そして、それぞれのチェーンの名称に関して、市場に混乱を及ぼすことが予想されます。

最悪のケースを考えた場合ですが、この分裂したコミュニティが提唱する新たなチェーンまたは仮想通貨が市場から指示された場合、そのチェーンがメインチェーンとして認証される可能性があるという点や、コミュニティ分裂により、従来の仮想通貨から分裂したコミュニティに資金が流れ、従来の通貨の価格が下落する可能性もあります。

該当ハードフォーク:SegWit2x、DAO事件後のイーサリアムクラシック

エアードロップの仕組み

“エアー・ドロップ”は、新規トークンが既存のトークン所持者に分配される仕組みを持ちます。

新規トークンは、分岐源のチェーンからのフォーク、または、新しいブロックチェーン、全く違うブロックチェーンに分配されます。

エアー・ドロップは、一般的にはコミュニティなどの余地はなく、エアー・ドロップされたトークンを受け取るにはウォレット管理においていくつかの手順を踏む必要があります。

このエアードロップの対応は、ハードフォークに伴う分配とその通貨を有する企業がトークン分配させる方法で大きく分けて2種類あります。

ハードフォークに伴うエアードロップは、自分で既存トークンを有するウォレットのプライベートキーを管理、新規トークンをサポートするウォレットで同期させて獲得する方法や、新規トークン分配をサポートしてくれる取引所に、ハードフォーク時預けておく方法があります。

これとは別に通貨を有する企業が行うエアードロップもあります。 これには色々な意味がありますが、株式での株主優待などのように、自社トークンを保有してもらうお礼に分配する意味などもあるでしょう。

有名なのは満月の日にほぼ毎月エアードロップを行うバイトボールや、イーサリアムチェーンを利用しているOmiseGoもイーサリアム保有者にトークン分配をしました。

確認方法はそれぞれの通貨によってことなるため、公式HPを参照して行うことが必要となります。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/29 金曜日
17:08
HSBC銀行がトークン化されたゴールド商品を香港で提供開始
HSBCは香港の個人投資家に向けて、オンラインバンキングとウェブサイトを通じたトークン化されたゴールド商品のアクセスを提供開始した。トークンはHSBC Orionプラットフォームで発行され、リテール向け、HSBCオンラインバンキングおよびHSBC香港モバイルアプリを通じて提供される。
15:30
Filecoinステーキング大手、Glifがポイントプログラム開始
暗号資産(仮想通貨)ファイルコイン(FIL)の、ステーキング・プロトコルGlifがポイントプログラムを開始した。FILトークン保有者は流動性プールにFILを預けることで、Glifのネイティブ・リキッド・リース・トークンである「iFIL」を受け取り、運用できる。
14:34
イーサリアム共同創設者ブテリン氏、Dencun後の改善点を語る
仮想通貨イーサリアムの共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏は、Dencunが完了した今後の技術的な改善点を提案した。
14:11
CoinTradeがソラナ含む4銘柄の取扱い開始、ステーキングサービスにSOL追加
暗号資産(仮想通貨)販売所CoinTradeがソラナを含む4銘柄の取り扱いを開始。ステーキングサービスにSOLを追加した。条件をクリアすることでSOLをプレゼントするキャンペーンを開催中。ジパングコイン(ZPG)など三井物産デジタルコモディティーズも新規で取り扱う。
12:55
日本DAO協会4月1日に立ち上げ 府令改正も同日公布
日本DAO協会が4月1日に設立される。DAOの自主規制や健全なエコシステムづくりを推進していくもので、協会自体の運営もDAOで行う計画だ。
12:24
ビットコイン7万ドル台で高止まり、ブラックロックの新規ファンド好調でRWA関連銘柄買われる
暗号資産(仮想通貨)市場ではビットコインが7万ドル台新高値をうかがう展開。アルト相場ではブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」絶好調の影響で、ONDOなどのRWA関連銘柄が買われた。
11:30
Googleサーチ、ビットコインやArbitrumなどのアドレスで資産残高を確認可能に
全ての資産を表示するわけではなく、残高は各ネットワークのネイティブトークン(ETHやARB、OPなど)のみを表示。
10:50
5月のローンチ目指す、香港でビットコイン現物ETF申請のVSFG
仮に香港で承認された場合、アジア初の事例となり、今後日本でのビットコインETF上場や発行にも追い風になりうるとみられる。
10:00
FTXのサム前CEOに懲役25年の判決 カリフォルニアで服役へ
米国地方裁判所の判事は28日、破綻した仮想通貨取引所FTXのサム前CEOに対して懲役25年、および最大1.7兆円の資産没収という判決を言い渡した。
08:40
2.6兆円相当のBTC保有数到達、ブラックロックのビットコイン現物ETF
純流入再び加速 ブラックロックのIBIT・ビットコイン現物ETFの運用資産は初めて、250,000 BTC(2.6兆円)を超えた。1月11日の取引開始からわずか11週間で2兆円…
08:10
Wormholeの仮想通貨「W」、取得開始日明かす
Wormholeは、今月7日に、Wトークンのエアドロップアロケーションや適合対象アドレスを公開。ソラナ、EVM系、Sui、Aptos、Osmosis、Injectiveといったネットワークでのユーザーや、ソラナNo.1NFTコレクションである「Mad Lads」のホルダーを対象としている。
07:40
米投資会社、マイクロストラテジーの株はBTCより割高と指摘
マイクロストラテジーの株価から概算する仮想通貨ビットコインの価格は17万ドル超であると米ケリスデールが分析。同社の株は、ビットコインに対し正当ではないプレミアムがついて取引されているとの見方を示した。
07:20
アバランチ財団「Codebase」、最初の支援プロジェクト15社を選出
アバランチではすでに「Colony Lab」という分散型アクセラレーターが活動しているが、今回Codebaseと連携し支援対象への資金提供を拡大し、1プロジェクトにつき、100万ドルを超える金額を提供する可能性がある。
06:45
5月承認の可能性低いもBitwiseらがイーサリアム現物ETFの上場申請行う
イーサリアムETFが現在の多くの申請の最終期限となる5月に承認される見込みは、SECがイーサリアム財団を調査しているとの報道などを受け大幅に後退している。1月には70%あったが、現在は20%程度まで低下してきた模様だ。
05:50
Bybit、ソラナミームコイン「POPCAT」の永久先物提供
ソラナの仮想通貨ミームコインへの需要は未だ高い。代表的な犬系ミームコイン「WIF」は29日過去最高値を更新し、前日比で20%上昇している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
2024/04/09 14:00 ~ 16:00
その他 オンライン
2024/04/13 ~ 2024/04/14
東京 東京都港区
2024/04/13 10:00 ~ 17:00
その他 オンライン
重要指標
一覧
新着指標
一覧