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「SBI R3 Japan」が始動 CordaSettler上で仮想通貨XRPを初期通貨に採用した理由も語る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「SBI R3 Japan」キックオフイベントが都内で開催
SBI R3 JapanとR3社の両CTOがミートアップで登壇。ブロックチェーンプラットフォーム「Corda」を使った海外事例について語り、XRPの統合についても言及した。

SBI R3 Japan

東京の銀座で4月1日に開催されたTokyo Fintech Meetupの「ダブル r3 CTOsトークショー SBI r3 Japanキックオフイベント」で、R3からは、CTOのRichard Gendal Brown氏が来日。日本におけるジョイントベンチャー”SBI R3 Japan”からはCTO Vazquez氏が登壇した。

撮影:CoinPost

*左から、SBI R3 JapanのCEO藤本守、SBI R3 JapanのCTO Fernando Vazquez Cao、R3のCTO Richard Brown

トークショーでは、2人のCTOが、R3の創業歴史や、事業目標、R3独自開発のブロックチェーンプラットフォーム「Corda」を使ったいくつかの海外事例やブロックチェーンの未来などについて語り合った。

SBI R3 Japanのミッション

SBI R3 Japanは、SBIホールディングスを筆頭株主とする、米R3社との合弁企業(JV)だ。

r3は、ブロックチェーンプラットフォーム「Corda」を開発する企業で、出資比率は、SBIホールディングスが60%、R3が40%となっている。

資本金5億円で、今年1月に設立されたSBI R3 Japanのミッションは、「分散台帳技術を活用し、新たな協業プラットフォームを創出する」ことだ。

提供する価値としては、以下の3点を掲げている。

  1. 安全かつ実証された“金融サービスレベル”の基盤提供
  2. ビジネスコンソーシアム全体でのTCO低減
  3. 業務プロセスの効率性、および透明性の向上

日本におけるCordaライセンス提供および導入支援、それらに関連する企画立案等を行うほか、r3の海外拠点やCordaパートナーとの連携支援も行う。

Cordaは、情報を“価値”あるデジタル資産に変えるブロックチェーン・プラットフォームであり、金融・非金融を含むビジネス全般への適用を目指している。

北尾社長の展望

SBIの北尾社長は、今年2月に公開したCoinPostインタビューで、以下のように語っている。

R3社は、「コルダ(Corda)」というDLT(分散型台帳技術)プラットフォームを持っている。

このシステムの特徴的なのは、イーサリアム(ETH)と同じようにスマートコントラクトの機能を持っているという点が挙げられる。この両社が和解し、r3社もRipple社の「XRP」を使うという形にさせたいというのが、僕がここ1年半ぐらい言ってきたことだ。

r3から招待されてスピーチをおこなった際も、「一緒にジョイントベンチャー(合弁会社)を作ろう」ということを働きかけてきたけれども。この1月に、契約手続き(サイニング)が終わっている。

今後はまず、コルダのシステム、「コルダ・セトラー」(コルダを活用したグローバル決済アプリ)の中で、XRPを使って決済をしていくようなメカニズムを作り上げたいと考えている。

Cordaの役割

ブロックチェーン・プラットフォーム「Corda」を開発する企業である、米国のr3社のDavid E. Rutter CEOは、NYウォール街のトップ金融機関を30年以上率いてきた経験を持ち、長年に渡って金融市場の開拓、およびイノベーションの創出をしてきた金融業界におけるリーダー的な知られる存在だ。

業務の現場で発生している課題を解決するためのプラットフォームとして開発された「Corda」の利用シーンは、元々は金融取引に特化したプラットフォームで金融・非金融を含むビジネス全般に向けて開発されてきたが、金融分野だけでなく、非金融分野での利用も増加しており、

  • 市場取引
  • OTCディリバティブ
  • デジタル資産取引
  • トレードファイナンス
  • 保険
  • サプライチェーンマネジメント
  • 決済
  • 石油ガス

など、その応用分野は多岐にわたる。

将来像としては、第一世代のBitcoin/Ethereum、第二世代のFabric/Quorumを経て、複数のネットワークかつ移転可能なアセット環境を構築する、第三世代「The Corda Network」の創造を目指している。

SBI r3 JapanのCTOを務めるVazquez氏、現在国際送金業界でブロックチェーン基盤のサービスを開発している米大手銀行やIT企業に対して、「競争があるのは健全なことだ」としており、「むしろ我々にとってもより高い信頼をもたらしてくれる」と、前向きなスタンスを見せている。

R3、XRPについて

CoinPost編集部もこのイベントに参加、トークショーの「Q&Aタイム」にてBrown氏へある関心度の高い質問を提起した。

昨年の12月、R3は企業向けグローバル決済の汎用型清算アプリ「Corda Settler」をローンチし、仮想通貨XRPをその最初の決済手段として統合することを発表した。

Coinpostの編集部は、CTOのBrown氏に対し、「XRPを最初の仮想通貨として、統合した理由」を聞いた。

質問に対し、Brown氏はこのように述べた。

「Corda Settler」とは、企業間決済において現金を利用しなくても、より簡単に決済ができる汎用型アプリとして構築されたものだ。

例えば「保険の契約」の決済で、受け手に確実に支払ったかを証明すること、そして仮想通貨でも、日本円のような法定通貨で支払うことが可能になるのは、Corda Settlerが解決しようとする課題だ。

よって、我々は第一号の統合対象として、銀行のように現金における決済でなく、ブロックチェーン企業ならではの発想として、XRPを統合した。そうすれば、XRPでペイメントを受け取りたい企業は、それが実現できる。

XRPレジャーとの互換性テストを以前より行なっており、決済の証明は実際証明済みだった。

なお、Brown氏によると、XRPはCorda Settlerの第一号の統合した決済手段として採用し、第二号に大手国際送金システム企業SWIFTと協業したことで、「SWIFTのGPIを統合したことによって、仮想通貨の利用も、伝統銀行の決済レールも、企業にはその選択肢はできた。」と話す。

今年の1月、SWIFTのCEOを務めるGottfried Leibbrandt氏は「Paris Fintech Forum」にて、自社開発の新たな決済システムGPI(グローバル・ペイメント・イノベーション)に、Corda Settlerを統合することを発表している。

当時、SWIFTが仮想通貨を取り入れるのではないかという声も多く浮上したが、今回Brown氏の説明で、「現金」による決済であることは明らかになった。

出典:SBI R3 Japan 資料

今後も、貿易におけるつなぎ融資を行うトレードファイナンス(貿易金融)分野など、「仮想通貨、伝統金融」も含むCordaを活用したユースケースが増えることが期待されている。

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