- 日中のビットコイン検索数がトレンド入り
- 仮想通貨高騰を受け、世界中のGoogleトレンド上でビットコインの検索数が急上昇したことがわかった。日本では最大で通常時の6.6倍の検索数がみられたほか、中国のバイドゥではTOP掲載のトレンドに入るなど、水面下で多くの投資家がいることが判明した。
日中のビットコイン検索数がトレンド入り
ユーザーの関心度を示す指標であるGoogleトレンドにて海外のビットコインの検索数が3倍まで急上昇したことが確認された。これは、最近の仮想通貨市場の高騰を受け投資家の関心度が上昇したことが影響したと見られている。
今回の相場上昇によって関心が最も高まった国には、検索数基準ではナイジェリアや南アフリカといったアフリカ圏の国が最も高い傾向が見られたほか、オランダやオーストラリア、スイスなどの国がそれに続くという。
また、米国や日本におけるビットコイン検索数でも高い上昇率が見られており、急騰前水準にあたる「15」から急騰後の「100」まで、相場の上昇に比例してGoogleトレンドの数値が上昇、一時およそ6.6倍にまで跳ね上がった。日本の地域別では、沖縄県と岐阜県からの検索が最も多かったほか、東京や大阪といった大都市からの検索数も多く見られている。
なお、急上昇関連ワードから、仮想通貨の高騰理由を探す動きが確認できたほか、市場ニュースを疑ってかエイプリルフールと合わせて検索する動きも確認された。なお、ビットコイン購入など、急騰に乗り遅れまいと検索する動きも500%高を記録している。
これまでも価格との高い相関性が指摘されていたGoogleトレンド、今回の傾向をまとめると以下の様な点が挙げられる。
- 価格との高い相関性(相場を後追いするため先行指標にはならず)
- アフリカ圏など発展途上国での検索数増加が顕著に
- 短期的な関心高傾向
アフリカ圏など発展途上国での検索数増加に関しては、仮想通貨市場を見る上で指摘される発展途上国圏の関心高が高いことが明らかになったのは重要な参考資料となり得る。
ビットコインが資産の避難先として利用される例は過去にも幾度も確認されているが、特に有名な2013年に起きたキプロス危機では、キプロスを(租税回避地)として利用していた資産家が、資産をビットコインに避難させた為、ビットコインの価格急騰が起こっている。
また、最近ではイギリスのEU離脱に当たるブレグジットが難航しており、イギリス圏における経済不安などを不安視する動きも見られている。仮に合意なき離脱が起きれば、移行の準備期間もないまま離脱することになることで、経済的にも大きな混乱を見せることが危惧されている。投資家が資産の避難先としてビットコインを利用している可能性を示すデータは、今後の相場を見る上でも重要となりそうだ。
なお日本や米国などで突発的に増加した検索数は、すでに下落前水準まで落ち込んでおり、投資家の関心を引き止める状況には至っていない。
そのため、今後市場が顕著な推移を継続できるかが注目点となりそうだ。
中国でもビットコインがトレンド入り
また、中国国内で利用されるバイドゥ上でもビットコイン検索数が増加、トップページに表示されるなどトレンド入りしたことが明らかになった。中国の仮想通貨情報を配信するcnLedger(@cnLedger)が画像入りで情報を公開した。
Due to the recent price surge, #bitcoin tops today's Baidu hottest emerging keywords. (Baidu is like China's Google) pic.twitter.com/AWtVw9aOzw
— cnLedger (@cnLedger) April 4, 2019
バイドゥは、「中国のGoogle」とも呼ばれる中国最大手の検索エンジンで、政府が定めるインターネット検閲体制の中で勢力を拡大して来た企業だ。中国のインターネット検閲は厳しく統制されており、その影響は取引が禁止されている仮想通貨にも及ぶ。
昨年8月にもコミュニケーションアプリWeChat内の仮想通貨コミュニティが突然アカウントを停止させられるなど、情報による統制も確認されていた。
今回の注目点としては、取引が禁止されている中でも中国人の仮想通貨への関心は以前高い水準にあることがわかった点だ。未だマイニング工場などは多く存在する中国ではあるが、検索数から投資家層などが水面下で残っていたことが示された。
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