- オントロジー、ステーブルコインPAX発行へ
- オントロジーは米ドルステーブルコインプロジェクトPaxos Standardと提携、近日ONTメインネットでPAXを発行と予定する。
仮想通貨オントロジー、ステーブルコインPAX発行へ
昨今、法的規制外の米ドルにペッグされる仮想通貨ステーブルコインの裏付け資産を巡る問題で多くの投資家は不信感を抱いている。しかし実際金融規制当局から認可を得た上で発行するステーブルコインは市場リスクをヘッジするために多く利用されている。
CoinPostがブロックチェーンプロジェクト「オントロジー(ONT)」から取得した独占プレスリリースによると、米ドルステーブルコインプロジェクトPaxos Standardはオントロジーと提携し、ONTチェーン上でPAXトークを5月に発行する予定をしている。昨年6月にメインネット移行を行なったオントロジーはOEP-4のトークン規格でPAXトークンを発行し、引き続きティッカーシンボルPAXを使うとする。なお、PAXトークンはオントロジーのメインチャーンとそのネットワーク間のアトミックスワップ(取引所を介さないトークン交換)を可能にするという。
Paxos Standardとは、初めて米NY州の仮想通貨関連業者許認可「Bitlicense」を取得した取引所「itBit」の手がけるステーブルコインプロジェクトで、Paxos Standard自体も昨年9月に同州の金融サービス局から金融トラスト認可を得た。なお、PAXはユーザーから入金された米ドルに紐づけられ、1 PAX=1 USDとのレートで発行されている。
今回オントロジーとの提携について、Paxosのアジア責任者であるRich Teo氏は、「オントロジー財団にステーブルコインのプロジェクトとして選ばれて非常に喜ばしい。Paxosは今後オントロジー側に様々なビジネスアプリケーションを提供していきたい。」と心境を伝えている。
なお、オントロジーの共同創設者Andy Ji氏は「Paxosとの協業およびPAXのローンチは、今後企業パートナーや機関投資家に向けて、規制下の信頼されるデジタルアセットを提供することができる」とビジネスシーンに関する展望を表している。
オントロジーの動向
今年2月にオントロジーのスマートコントラクト開発プラットフォームがグーグルクラウド上からアクセス可能となったことが発表された。
ont_dev_platformと称されたこのサービスは「クラウドサービス上で提供されるONTologyの開発プラットフォームを活用することで、ローカル環境を構築しなくてもスマートコントラクトを試用することができる。」と説明。「ont_dev_platform」はパブリックチェーンであるオントロジーのブロックチェーン上でスマートコントラクトの開発を可能にするIDE(統合開発環境)が含まれている。
同開発プラットフォームは昨年12月末には「AWS」と「マイクロソフトAzure」上でも取り扱いが公開されており、今回グーグルでも取り扱いが開始されたことで、「主要なクラウドプロバイダーで提供される数少ないパプリックチェーンになった」としていた。