- NHKスペシャル「欲望の貨幣論2019」が放送予定
- NHK「欲望の貨幣論2019」が7月14日に放送予定。「貨幣とは何か」、「その価値の根拠は」など貨幣の本質を、仮想通貨やキャッシュレス化の流れから探る異色のドキュメントとなっている。
変化の中で問われる貨幣の本質
NHKの人気ドキュメンタリーシリーズの続編「欲望の資本主義 特別編 欲望の貨幣論2019」が、7月14日22時から、BS1で放送される。仮想通貨の誕生やキャッシュレス化が進む現象から、貨幣とは何かを探っていく、正統的な近代経済学の枠組みに留まらない前衛的な内容となっている。
今世の中では、「貨幣」は大きな変化の渦中にあるといえるだろう。貨幣がゴールドに裏づけされていた金本位制から、不換紙幣へ。そして現在はデジタル化へ急速に舵を切っている。
そしてその変化の中で浮き彫りになるのは、「お金とは何か」という根本的な問いではないだろうか。ビットコインに象徴される発行体の存在しない仮想通貨など、新たなマネーが誕生する中で、我々はこれまでになくその問いを意識させられているだろう。
またお金が変化するに伴い、金融システムも変革を求められる。今話題のフェイスブックの独自通貨発行プロジェクトが、金融業界に与える影響は大きく、各国が協議を重ねている状況だ。
既存の資本主義が限界を迎えつつあるとも言われる時代の節目において、仮想通貨やGAFAといった新たな潮流からみる「貨幣論」というテーマは非常に示唆に富んだものである。これからの世界の行き先を一考するにあたり、見逃せない内容となるだろう。