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老舗P2P仮想通貨取引所LocalBitcoins、10年超続けたサービスを終了へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコイン取引サービスを終了へ

暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)のP2P取引所LocalBitcoinsは9日、サービス提供を終了することを発表した。

ビットコインをあらゆる場所に提供し、金融包摂を推進するというミッションを掲げて10年以上運営を継続してきたが、仮想通貨の冬の時代を乗り越えられなかったと、サービス終了の理由を説明している。

新規登録の受付は9日に終了。16日にはトレードのサービスを終了する。その後は出金だけを受け付け、出金可能期間は12カ月間だとした。

LocalBitcoinsは2012年創設の取引所。拠点にしているフィンランドで規制認可を得て、事業を行ってきた。

取引所としての特徴は、様々な国の人々が、ユーザー同士で直接取引が行えること。取引サービス以外にも、ビットコインの送受信ができるウォレットサービスを提供してきた。LocalBitcoinsは、トルコやベネズエラ、アルゼンチン、ロシアや中国など幅広い国で利用されていた。

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以下は「Coin Dance」が提供するデータで、LocalBitcoinsにおける1週間ごとの取引ボリュームのチャート。2月4日の週の取引ボリュームは8.5億円(650万ドル)超で、2017年の仮想通貨バブル以降は、減少傾向にあった。2021年のビットコイン最高値更新時にも取引ボリュームは戻っていない。

出典:Coin Dance

米規制当局の指摘

LocalBitcoinsを巡っては先月、米財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)が、仮想通貨取引所Bitzlatoとの関係を指摘していた。米規制当局は、不正資金の移動事業を行い、マネーロンダリング防止要件に準拠していなかった疑いで、Bitzlatoのロシア国籍の創業者を先月18日に起訴している。

FinCENとは

「Financial Crimes Enforcement Network」の略。金融情報の収集・解析を行い、金融システムの不正利用やマネーロンダリングを防いだり、国家安全保障を推進したりすることをミッションにしている。

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Bitzlatoは、「自撮りもパスポートも必要ない」として、身分証明書をユーザーにほとんど要求しないことを宣伝。顧客身元確認(KYC)が十分に行われておらず、Bitzlatoは犯罪資金の温床になっていたという。

FinCENは、2018年5月から2022年9月の間、Bitzlatoの送受金のやりとりが多かった主体の1つにLocalBitcoinsが含まれていたと指摘。一方で、LocalBitcoinsの最高マーケティング責任者はブロックチェーンメディア「Cointelegraph」に対し、Bitzlatoへ協力していたとの見方を否定していた。

今回の突然のサービス終了はFinCENの指摘の直後だが、あくまで現在の市況が、サービス終了の理由だとしている。

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