ETH2.0移行に向けたテストネット
合意形成アルゴリズム「PoS」への移行を控えるイーサリアム(ETH)は14日、ETH2.0移行に向けたテストネット「Pithos」のローンチに成功した。開発者以外の一般ユーザーも参加可能できる、初の公開テストネットとなった。
10月下旬に実装が予定されるAltair(アルタイル)とは異なり、ETH1(PoWチェーン)とETH2(PoSチェーン)の統合を迎える大型アップグレード「The Merge」のテストネット「Pithos」では、ETH2.0への移行プロセス実装を試す。
従来のPoW(プルーフオブワーク)からPoS(プルーフオブステーク)などに移行することで、現行のマイニング(採掘)が段階的に廃止されることになるほか、価格高騰で問題視される送金コスト削減や環境面への負荷削減などがメリットとして期待される。
日本時間14日夜に稼働を開始したPithosには、バリデータとしてすでに40,100人が参加。イーサリアムのステーキング額は128万ETHにのぼる(執筆時点)。
ETH2.0
ETH2.0は、PoSを実装した後の次世代イーサリアムを指す総称だ。PoS移行の時期は度々延期となってきたが、今年8月に大型アップグレード「ロンドン」の実装を完了したため、次なる開発ステップはETH2.0への移行となっている。(2021年後半から2022年前半ごろを予定)
ETH2.0とは
イーサリアム2.0の略称。
昨年12月にローンチされたPoWからPoSへ変更するための次世代ブロックチェーン。現在フェーズ0段階にあり、ネットワークを保全するためのステーキングコントラクトが稼働している。ステーキングでは、1つのノードで最低32ETHが必要となっている。
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6月にイーサリアム財団が公表したレポートでは、PoS移行後は現在より消費電力を99%削減できるとする調査結果も出していた。
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