CoinPostで今最も読まれています

米連邦地裁、コインベースに対する集団訴訟を却下 株価大幅高

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コインベースのユーザーによる集団訴訟

米ニューヨーク南部地区の地方裁判所は1日、暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースに対する集団訴訟を却下した。同社株価は訴訟却下を受け、前日比+24%高になっている。

この訴訟は、2022年3月にコインベースのユーザーである原告3人によって起こされたもの。コインベースが未登録の有価証券を販売していると主張し、それらのトークンの取引で被った損害などについて補償を求めていた。

関連米コインベースに集団訴訟 未登録証券を販売していると主張

裁判所のPaul Engelmayer判事は申し立てを却下した理由として、コインベースが仮想通貨の「直接の売り手である」または「その所有権を持っている」ことを原告が証明できなかったことを挙げている。

判事は、コインベースは取引に直接的な役割を果たしていないと判断。その際、ユーザー規約について言及した。

コインベースのユーザー規約には、ユーザーがコインベースで取引する際には、コインベースが買い手と売り手の間の取引を促進する仲介者として機能すると明確に書かれているところだ。また、仮想通貨の所有権はユーザーにあり、いかなる時点でもコインベースに譲渡されないとも明記されている。

判事は、こうした規約の文面は原告の申し立てと一致しないと指摘した。

原告は他に、コインベースが「意図的に仮想通貨の価値」を強調し、「エアドロップ」に参加するなど仮想通貨を宣伝していたとも主張していた。

コインベースが、自社プラットフォームで購入できる仮想通貨について、「各トークンとその目指す価値についての説明」「トークンに関するニュース記事へのリンク」などの情報を提供し、トークンの販売を促進しようとしていたと申してていた形だ。判事は、これについても却下している。

判事は、原告がニューヨーク南部地区で再び申し立てを行うことを妨げる判決をくだした。ただ、原告は州レベルの裁判所で再び訴訟を起こすことは可能だ。

エアドロップとは

仮想通貨(トークン)を無料配布すること。仮想通貨の認知度向上など、マーケティングを目的としているケースが多い。ブロックチェーンがハードフォークして、新しい仮想通貨が生まれた場合にもエアドロップを行う場合がある。

▶️仮想通貨用語集

情報開示などめぐる集団訴訟も

コインベースは、他にも集団訴訟に直面している。2022年8月に二つの訴訟が起こされたもので、いずれも「コインベースの情報開示が不適切だった」「未登録証券を扱っている」という二点を主張しているところだ。

情報開示については、もし仮にコインベースが破産した場合、「ユーザーがプラットフォームに預けている仮想通貨も破産手続きの対象となり、ユーザーは、一般無担保債権者として扱われる可能性がある」という事項を最近まで開示していなかったことを問題視している。

コインベースは2022年第1四半期(1-3月)の決算発表の際にこれを開示した。その際、Brian Armstrong CEOは、「米SECが新たに要求した開示要件により項目を追加した」と説明。「もっと早く利用規約を更新し、新しい開示情報についても積極的にユーザーに知らせるべきだった」と謝罪していた。

また、コインベースは未登録証券の取り扱いはないと明言。コインベースに上場する前に、各仮想通貨を厳格に査定しており、そのプロセスは米証券取引委員会(SEC)も確認していると話している。

関連米コインベース、2つの集団訴訟に直面

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/07 土曜日
15:00
2026年までに米国企業が最大1.5兆円のビットコインを購入か=レポート
仮想通貨ビットコインを財務資産として購入する米企業が増加中。リバー社は、企業によるビットコイン保有量は2026年までに最大94万枚になると推算。
12:30
リップル共同創業者ら88名の実業家、米大統領選でハリス氏支持を表明
米リップル社のラーセン氏、著名投資家キューバン氏など88名の実業家が米大統領選でハリス氏支持を表明した。
11:15
予測市場KalshiがCFTCに勝訴、11月米国選挙で市場立ち上げへ
米予測市場KalshiがCFTCとの裁判に勝利。11月の米国選挙に向けて新たな予測市場の開設が可能になった。
07:50
ビットコイン、米雇用統計発表後に乱高下
仮想通貨ビットコインの価格は、米雇用統計発表後に乱高下し、現在は下落基調に。米国の景気後退への懸念が根強く、株式市場も下落している。
07:10
イーサリアム財団が主要ウォレットに約900億円相当の仮想通貨を保有、財務報告書発表へ
イーサリアム財団は、財団による仮想通貨ETHの運用透明性が欠けていると指摘される中、投資家やコミュニティメンバーの懸念を解消するために近いうちに財務報告書を発表する予定としている。
06:40
バイナンスとOKX、NEIROなどのミームコインの永久先物取引提供
大手仮想通貨取引所バイナンスおよびOKXは6日、ミームコインの永久先物取引を新たに提供開始した。一部のトークンは高騰していた。
09/06 金曜日
17:22
サイバー攻撃から暗号資産を守る「NordVPN」とは|市場トップシェアVPNの活用方法を解説
NordVPNは、市場トップシェアを誇るVPNサービスです。高速の通信速度と多くのユーザーから高い評価を得ているNordVPNの特徴と活用法を詳しく解説します。
16:26
ビットバンク、ポリゴンエコシステムトークン(POL)の取扱い開始
ビットバンクは、ポリゴン(MATIC)から新トークン「ポリゴンエコシステムトークン(POL)」への移行を完了し、POLの現物取引を開始。トークンの特徴と取引方法について解説。
14:30
テレグラムCEO、逮捕後初の声明でフランス当局の対応を批判
テレグラムCEOパベル・ドゥーロフ氏が逮捕後初めて声明を発表。フランス当局の対応は「誤ったアプローチだった」と強く非難した。
14:00
「知的財産権(IP)をWeb3でどう活用すべきか」講談社、サンリオ、手塚プロダクションの有識者が討論|WebX2024
WebX 2024で講談社、サンリオ、手塚プロダクションが、Web3を知的財産(IP)にどう活用するか徹底討論。二次創作、ライセンス管理、新たなビジネスモデルなどを議論した。
13:05
米上場仮想通貨マイニング企業Riot、保有ビットコインが1万BTC突破
米マイニング企業Riotが8月の採掘状況を報告。保有するビットコインが1万枚を突破。今後の成長戦略も明らかにしている。
11:42
ポリゴン(POL)の買い方|STEPN GOユーザー向けおすすめ取引所
STEPN GOで必要なポリゴン(POL)の買い方・使い方を解説。おすすめの取引所やPOLの送金方法も詳しく紹介しています。
11:25
DMM Crypto、ミレディ・メイカーNFT発行のRemilia社と戦略的提携
DMM Cryptoは9月5日、Web3ゲームとデジタルカルチャーにおける新たな基準の確立を目指すべく著名NFTコレクション「Milady Maker」を展開するRemilia社と戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
10:50
イーサリアム、BTC建の価値が21年4月以降最低水準に
仮想通貨イーサリアムは、ビットコイン建の価値が21年4月以降最低水準になっているとCryptoQuantが指摘。その要因を分析している。
10:15
トランプ氏「米国を仮想通貨の中心地に」再選時の経済政策を演説
ドナルド・トランプ氏は再選した場合の経済政策を発表。米国を「仮想通貨の中心地」にすると述べた。イーロン・マスク氏率いる「政府効率化委員会」の設立も計画。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア