はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

利益があるほど含み損は年末までに損切りした方が節税効果も高い?納税売りのメリットとデメリットを税理士が解説|Aerial Partners寄稿

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

利益が多いときは年内に損切りすべき?年末の納税売りの効果

確定した利益がある程度存在する状態で、年末に保有している株や外貨、仮想通貨(暗号資産)を売却して日本円に変え、納税に備える「納税売り」という風潮が一部にはあるとされていますが、ただ単純にすべてを売却するだけでは何もメリットが無く、かえってデメリットが生じてしまいます。

確定申告と税金のことを考えると、「含み損を確定させて、実現利益(=所得)をゼロに近づける」というのが年末におけるベストな状態になります。実現利益が小さくなれば、それだけ支払う税金も少なくなり、金額次第では確定申告も不要になります。

このように利益を小さくするために損切りする手法を「損益圧縮」といい、高い節税効果が期待できます。年末までにある程度売却して整理したいという場合には、含み益や含み損を気にせずにすべて売り払うのではなく、現在の実現利益の額を上手く相殺できるように調整することを心がけてください。

では、損益圧縮を目的とした仮想通貨の納税売りのメリット・デメリットを詳しくみていきましょう。

納税売りのメリット

先にも述べた通り、実現利益を小さくすることを目的とした納税売りは節税につながります。もし売却した仮想通貨を翌年も保有したいという場合は、売却してすぐに買い戻すことで、実現利益は小さいままで、保有している数はほぼ変わらないという状況にすることが可能です。

ほかにも、すでに動きが無い通貨の整理ができる丁度良いタイミングになることもメリットのひとつでしょう。多少損をして売ってでも別の通貨に買い替えたい通貨があったり、完全に赤字となっているが塩漬けとなっているものがあったりするのであれば、これを機に年末までのうちに損切りして整理してしまいましょう。

納税売りのデメリット

すでにある利益を含み損を確定させて相殺していく場合には、大きなデメリットはありません。しかし、利益を大きく上回るほどに損切りしてしまうと、仮想通貨取引で生じた損失は翌年に持ち越すことができないため、もったいない状況となってしまいます。

すべての含み損を確定させるのではなく、あくまで利益と丁度相殺される程度まで確定し、それでも残る含み損は翌年に確定させた利益の状況を見て相殺していくというように、持ち越すことも考えると良いでしょう。

納税売りするときの注意点

納税売りをするときの注意点として、まず正確な損益を算出しておくことをおすすめします。仮想通貨取引で生じた所得は「移動平均法」と「総平均法」の2種類の計算方法どちらかを用いる必要があり、計算方法によって最終的な損益は同じになるものの、年度ごとの所得額は変わります。

ここで算出した損益に対して、年末に含み益・含み損をどれだけ確定させるかを判断することになるため、なるべく正しい確定損益を計算する必要があります。

実際どれだけの節税効果がある?納税売りのケーススタディ

例として次のシチュエーションで考えてみましょう。

12月末までで全体で200万円の利益がある。しかし、2月に100万円で購入して放置していたAコインが年末時点で30万円になっていることに気づいた。ここでAコインをすべて売却して「損出し」した場合、全体の利益額はいくらになる?

このとき、最終的な利益は「130万円」となり、仮に他の所得・経費等が無いとすると、この金額が所得として課税対象になります。

税金計算をシンプルにするための全額円転はあり?

確定申告の際の利益の計算をシンプルにしたいという理由で、年末に保有している仮想通貨をすべて売却して円に変える方がSNSを中心によく見受けられます。

確かに、すべての仮想通貨を売却することで利益の計算はシンプルになります。しかし、今年のような上げ相場だと売却時にすべての仮想通貨で利益が確定し、結果的に支払う税金が大幅に増える可能性が高いでしょう。

年末までの売却は利益と損失のバランスを考えて

年末までに含み益だけを確定させてしまうと、それだけ所得も増え、かえって支払う税金が高くなってしまいます。

そのため、年内に売却して問題ないのは「実現させた利益と同じ程度の赤字分」となり、それを超えてしまう含み損と含み益については翌年に持ち越した方が良いと考えられます。含み損・含み益の状態であれば、税金もかかりません。

仮想通貨の税金計算ツール「Gtax」にて総額10万円のBTCが当たるキャンペーン中

仮想通貨の税金計算ツール「Gtax」では、節税のためにトレードの利益をどれだけ小さくできるかを1クリックで診断できる節税シミュレーション機能を提供しています。12/31までの限定でGtaxの有料プランを10%OFF&節税クイズに正解で、総額10万円のビットコインをプレゼントするキャンペーンを実施中!

キャンペーン概要

仮想通貨の税金計算ツール「Gtax」の10%割引クーポンを全員にプレゼント!お得にGtaxを利用して、節税シミュレーションをお試しください。

クーポンコード:TAXCUT2024

※Gtaxの有料プラン購入画面でご利用ください。

※Gtaxの登録はこちら

有効期限:2024年12月20日(金)12時00分 ~ 2024年12月31日(火) 23時59分

さらに、Gtaxの公式Xアカウントをフォロー&節税クイズに正解した方のうち、抽選で10名様に1万円相当のビットコインをプレゼントいたします。

ビットコインプレゼントキャンペーンの参加方法は下記となります。

①GtaxのXアカウントをフォロー

②以下のポストの節税クイズに引用リポストで回答

参加期限:2024年12月20日(金)12時00分 ~ 2024年12月31日(火) 23時59分

キャンペーン詳細:https://crypto-city.net/media/simulation-campaign-2024

関連:ビットコインの買い方|初心者が知るべき投資メリット、リスク、最適な取引所選び

関連:おすすめ国内仮想通貨取引所 投資家のクチコミ比較ランキング

仮想通貨の損益計算サービス「Gtax」の詳細はこちら

https://crypto-city.net

寄稿者:藤村 大生

公認会計士・税理士

株式会社Aerial partners ビジネス開発部長

監査法人でデューデリジェンス、原価計算導入コンサルなどの業務を中心に従事。 また、証券会社の監査チームの主査として、分別管理に関する検証業務も行う。暗号資産事業者に対する経理支援を行っており、暗号資産会計・税務の知見に明るい。

CoinPost App DL
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10:30
通信大手ノキア、デジタル資産暗号化で特許申請
フィンランドの通信大手ノキアが、デジタル資産の暗号化技術に関する特許を中国で申請した。Web3事業への取り組みを進めている。
10:19
ビットコイン年末相場の展望をクリプトアナリストが解説|WebX STUDIO朝ニュース
WebX STUDIOの仮想通貨朝ニュース。ビットコイン年末相場の展望について、CoinPost各務氏と仮想NISHIが徹底解説します。
10:10
ナスダック上場の不動産企業ラ・ローザ、仮想通貨決済を導入へ
ナスダック上場の不動産企業ラ・ローザは、仲介業者の決済手段の1つにビットコインや他の仮想通貨を採用すると発表。仮想通貨決済導入のメリットについて説明している。
08:45
DMMビットコイン流出事件、北朝鮮ラザルスグループの犯行を特定
仮想通貨取引所DMMビットコインから約480億円相当のビットコインが流出した事件について、警察庁と警視庁は北朝鮮のハッキンググループ「ラザルス」の一部門である「トレーダートレイター」が関与したと特定したと発表した。
08:35
波乱の仮想通貨市場 クリスマス休暇中の流動性低下とビットコインの行方|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは24日、一時9万2千ドル付近まで下落したものの、その後9万5千ドル付近まで値を戻し、24時間前とほぼ同水準で推移した。
08:05
ハイパーリキッド、北朝鮮ハッカーの標的となっている可能性が浮上 HYPE価格一時25%安
人気急上昇中の仮想通貨DeFi「HyperLiquid(ハイパーリキッド)」が北朝鮮のハッキンググループの標的となっている可能性があるとの憶測が広がっている。HYPEの価格は憶測を受け22〜23日にかけて最大で25%下落。
07:15
トランプ氏、就任初日に仮想通貨の大統領令に署名か
米国の仮想通貨業界は、トランプ次期政権が大統領令で仮想通貨政策を実行できるように働きかけていることがわかった。特にビットコイン準備金創設など3項目を要望している。
06:40
仮想通貨推進に本腰、トランプ次期大統領が主要ポストの人事を発表
トランプ次期大統領が相次いで仮想通貨・デジタル資産分野推進に関連する人事を発表している。
06:15
イーサリアム価格の強気シグナル、CryptoQuantトレーダー分析
仮想通貨イーサリアムのデリバティブ指標がETH価格の強気な見通しを示しているようだ。オンチェーンデータが短期的な上昇余地を示す。
05:45
マイクロストラテジー、7週連続でビットコイン追加購入
米マイクロストラテジーは23日、880億円相当の仮想通貨ビットコインを追加購入したと発表。11月11日より7週目連続の追加購入となった。
12/23 月曜日
17:30
国税庁の「仮想通貨FAQ」改訂について、専門家の税理士が解説|寄稿:泉 絢也
国税庁が暗号資産(仮想通貨)FAQを改訂した点について専門家の税理士が解説。改訂版ではDEX取引やステーキング、特定譲渡制限付暗号資産の税務上の取扱いなど、実務に即した新たな指針を提示している。
17:07
利益があるほど含み損は年末までに損切りした方が節税効果も高い?納税売りのメリットとデメリットを税理士が解説|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の年末納税売り、単純な全額売却は要注意。含み損を活用した損益圧縮で節税効果を最大化する方法を仮想通貨の税金計算ツール「Gtax」を開発するエアリアルパートナーズの税理士が解説。確定利益と同程度の損失確定がベストバランスに。
15:32
UAE(アラブ首長国連邦)によるビットコイン保有額6兆円の真相は 専門家は懐疑的な見方も
アラブ首長国連邦(UAE)が6兆円相当のビットコインを保有しているという噂が浮上した。バイナンス元CEOのCZ氏の投稿で注目を集めるも、専門家からは証拠不足を指摘する声が上がっている。
14:32
グローバル大手Gate.io、国内暗号資産取引所を買収し日本市場再参入へ
大手暗号資産取引所Gate.ioが日本市場に再参入。シンガポール法人を通じてCoin Master社を買収し、Gate Japan社として新たなスタートする。日本の規制に準拠した専用取引プラットフォームの展開を予定。
14:00
メタプラネット、95億円でビットコイン追加購入 平均取得単価を開示
メタプラネットが保有ビットコインの平均取得単価を初めて詳細開示。4月の約1,022万円から12月は1,185万円まで推移。保有量は1,761.98BTCに拡大し、時価263億円、含み益54億円を計上。95億円の社債調達による追加購入も実施。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
重要指標
一覧
新着指標
一覧