
保有イーサリアムは720億円に到達
暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)のトレジャリー企業ETHZilla(イーサジラ)は25日、取締役会が発行済み普通株式を最大2億5,000万ドル(約370億円)買い戻すプログラムを承認したと発表した。
さらに、25日時点でイーサリアムを合計102,237枚保有しており、その価値は約4億8,900万ドル(約720億円)に達したとしている。平均取得価格は約3,949ドル(約58万円)だ。イーサジラは約2億1,500万ドル(約320億円)の米ドル現金同等物も保有している。
同社のマクアンドリュー・ルディシル会長は、「イーサリアム財務戦略を加速させるために資本を投入し続けている」として、次のようにコメントした。
イーサリアム準備金の規模を拡大し、独自の利回り機会を追求し続ける中で、現在の株価での積極的な自社株買いプログラムは、株主価値の最大化に向けた当社のコミットメントを表すものだ。
一般的には自社株買いにより、残った株主の持ち分(1株当たりの利益・価値)が相対的に高まる効果があるとされている。22日時点での発行済み株式総数は1億6,547万8,655株だ。
最近購入したイーサリアムについては、イーサジラの資金調達に参加したエレクトリック・キャピタルの「Electric Asset Protocol」でステーキングして利回りを得る予定だとしている。
億万長者ピーター・ティール氏の企業がイーサジラの株式7.5%を取得したことが判明し、同社株式は8月12日に3倍以上急騰した。
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ステーキングとは
特定の仮想通貨を保有することで、その通貨のブロックチェーンネットワークを管理することに貢献し、対価として報酬を得る仕組み。厳密には、仮想通貨を保有するだけでなく、ネットワーク上に預け入れておく必要がある。銀行口座に法定通貨を貯金し、一定期間後に利子を受け取る仕組みに類似しているといえる。なお、ステーキングは、PoS(Proof of Stake)のコンセンサスアルゴリズムを採用している通貨で行うことができる。
取締役会の裁量により延長される可能性はあるものの、今回の自社株買いプログラムは、①2026年6月30日、②最大2億5,000万ドル分の普通株式が買い戻された時点、③取締役会が同プログラムを中止した時点――のいずれか早い時点で終了する予定だ。
自社株買いは、同社の運転資金および「アット・ザ・マーケット」オファリングやその他の将来の資金調達による資金によって賄われる見込みである。
イーサジラは、もともと180ライフサイエンシズという社名でバイオテック事業として創設され、ソフトウェアを活用したゲーム・エンタメ分野にも進出していた。今年7月に、イーサリアム財務戦略開始を発表し、社名をイーサジラに変更している。
今後は、イーサリアム財務戦略を進めるとともに、既存のバイオテクノロジー資産を収益化し、ゲーム事業の展開と開発を継続していく予定だ。
22日には、最大規模のイーサリアム・トレジャリー企業シャープリンクが最大15億ドル(約2,200億円)の自社株買いプログラムを発表。保有するイーサリアムの純資産価値以下で株価が取引された場合に自社株を買い戻す体制を整えた形だ。
その他、ビットマインも先月に10億ドル(約1,500億円)の自社株買いを発表している。
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