- 政治家への仮想通貨献金問題
- 政府は18日の閣議で、政治資金規正法が禁じる政治家への個人献金についての答弁書を閣議決定した。政治資金規正法で定める「金銭及び有価証券」に、暗号資産は該当しないとの姿勢を明確にした。
政治家への仮想通貨献金問題
政府は18日の閣議で、政治資金規正法が禁じる政治家への個人献金について、仮想通貨(暗号資産)の法解釈に関する答弁書を閣議決定した。
政治資金規正法で定める「金銭及び有価証券」に、暗号資産(仮想通貨)は該当しない(財産上の利益に該当)との姿勢を明確にした格好だ。寄附についての制約も現行法に準ずるとの判断が働いた。
現行法の解釈と法改正の必要性
政治資金規正法では、政治家に対する個人や企業による献金は原則禁止されており、企業献金は政党のみに限定される。現在の政治資金規制法では、政治家に対して個人で献金する場合、金銭を通じた献金は違法。物品を通じた献金は「合法」という法律上の解釈にある。
今回、仮想通貨を通じた献金で焦点となったのは、仮想通貨の法律上の規定が、現在の政治資金規制法で禁じられている「金銭」や「有価証券」に該当するかだ。
金銭とは法定通貨(日本円や米ドルなど)と同義であるとされ、有価証券とは財産権を表示する証券で、その権利の移転、行使に証券を必要とする私法上の有価証券であると解されているため、暗号資産(仮想通貨)は「金銭等」には該当しないとされる。
したがって、暗号資産による寄附を、政治資金規正法第21条の規定により禁止されている金銭等による寄附と同様に禁止するためには、法令上の措置が必要とみなされる。
これについて、閣議決定された政府の答弁書では、以下のように記載された。
この件については、新聞などマスメディアでも報じられたことで、日本の政治や仮想通貨税制への不信感を根底とした「政治家優遇ではないか?」との批判が殺到したほか、企業との癒着リスクやアングラマネーの資金洗浄リスクなど、政治家への仮想通貨献金を悪用した不透明な資金の動きを懸念する声が強まった。
政治資金規正法における法改正を含め、国会で早急に議論を進める必要がある。
発端は総務省見解
今月7日には、総務省が、「政治家個人への献金で仮想通貨を通じた献金は違法にならない」との見解を示した内容について、暗号資産取扱古物商協会設立を目指す岡部典孝氏が、合法になった経緯とその理由を解説した。なんだってー!仮想通貨で政治家個人への献金が合法 !?
— 印鑑から国民を守る党 岡部典孝 (@noritaka_okabe) October 7, 2019
元のソースが見れなくて疑っている人がいるので、一次情報を公開します。
メディアからも複数問い合わせ来ているので。
何故私がこれを持っているかというと、私が照会して情報公開請求して開示されたからです。
↓https://t.co/07lB8D8m4J pic.twitter.com/Yk6h8drlHb
順調!
— 印鑑から国民を守る党 岡部典孝 (@noritaka_okabe) October 18, 2019
照会→回答→情報公開請求→全面開示→読売報道→大臣記者会見質問→国勢調査→政府答弁書
まで来ました!
皆様もっと拡散して下さい!
政治家個人への献金「仮想通貨は規制対象外」 政府答弁書 – 毎日新聞 https://t.co/fXMjf8LyP9
仮想通貨・政治献金の税務上の取扱いは?
仮想通貨(暗号資産)による政治献金の税務上の取扱いについては、Aerial Partnersの藤村 大生氏が、「政治家・政治団体が献金として仮想通貨を受け取った場合、納税義務が生じるかどうか」に関して、コインポストの寄稿記事で詳しく解説している。