- 近日、米ドル対応のUSDTトークンを発行したTether社は賛否両論の注目の話題となっています。
- 同社は取引所や投資家に対してのトークン発行を成功させましたが、多くの批判者はUSDTは法定通貨に対応していないと懸念を表します。その一方で同社は、ERC20標準の互換性を持ち、ユーロに対応した新Tether、『EURT』を発表しました。
Tether、電子法定通貨発行
Tether(USDT)はOmniレイヤープロトコルを利用し、Bitcoinブロックチェーン上に発行されるデジタルアセットです。
USDTを開発した企業はTether Limited社であり、同社のプラットフォームを利用すれば米ドル1:1の割合でTetherトークンを得ることができます。
Tetherトークンが流通してから数年が経ち、数々の幅広い仮想通貨の成功とともにTetherトークンも大きな成長を遂げました。
一部の批判者は、その成長は不自然であり、デジタルアセット市場に『パンピング(信用を得るために真実ではない情報を報告すること)』をしたのではないかと疑いを問われています。
これらの批判者らは、USDTシステムには米ドルが存在しないのではないかと疑問に思っています。
EURT発表
一方で、Tether Limited社はERC20標準の互換性を持ち合わせた『euro thether(EURT)』をイーサリアムブロックチェーン上でローンチしました。
同社は、
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『Tetherは、ブロックチェーン上で仮想通貨に由来する変動性や複雑性なく法定通貨対応の取引を促進した史上初のプラットフォームとして成功を修めました。Omniレイヤープロトコルを通しUSDTは普及に成功したTether社は、本日より米ドルだけでなくユーロに対応した新しいTetherの提供を始めます。この通貨はイーサリアムを基盤とし、ERC20標準機能を持ちます。』
と説明します。
Tether Limited社のパートナー取引所は、EURT上場準備開始
同社の新しいシステムは米ドルとユーロの両通貨の取引を可能にします。
さらに、このプロトコルはイーサリアムアプリケーションの相互運用が可能です。
ERC20の互換性があるということは、取引の手数料が下がり認証時間が短縮されることを意味します。
これによりTether Limited社は流動性向上や取引所間の鞘取り取引(アービトラージ)を可能にすると考えます。
既に、
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『複数のパートナー取引所が新しいトークン上場の準備を始めている』
と公表しました。
EURTコントラクトは二つのコードベース監査を完了
同社はコードベースおよびコントラクトの監査を第三者監査役のZeppelin Audits社とPhil Daian社を通して完了させたと発表しました。
検査の結果、大きなな問題は見つからず、中程度の解決策の推薦があっただけでした。
Zeppelin社は、
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『Tetherチームは我々の推薦を受け入れ、トークンコントラクトをアップデートさせました』
と報告しました。
Phi Daian社の検査結果では、
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『もし企業が我々の推薦を受け入れれば、ERC20 Tetherコントラクトは安定した状態で始動するでしょう』
と記述されていました。
After The Rise of its Controversial ”Digital USD” Tether Releases EURTs
1/08/2017 Jamie Redman
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