はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

国際通貨基金(IMF)が再掲載、基礎金融用語として「仮想通貨」を解説

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨も基礎的な金融用語の一つに

国際通貨基金(IMF)は24日、公式Twitterで仮想通貨(暗号資産)についての動画とブログ記事へのリンクを投稿、ビットコインなどの仮想通貨のもたらす利点とリスクについて説明した。

コンテンツは2018年に作成されたものだが、仮想通貨への注目が改めて高まる中での再紹介となった。

この動画と記事は、金融分野の用語について基礎的な事項を説明するIMFの「Back to Basics」シリーズの一環。他には「インフレーション」「失業」などのベーシックな事柄が説明される回があり、IMFが「仮想通貨」についても現代の金融において基礎的な用語とみなしていることが窺える。

分散型台帳技術を用いる仮想通貨の利点としては、次のことが紹介されている。

  • 送金を含む国際送金のコストを削減する。
  • 金融包摂を促進することができる。
  • 海外送金を数日ではなく数時間で処理できるようになる。
  • 病歴や地代などの重要な記録を安全に保存するために活用するなど、金融システムを超えたメリットを提供できる。

一方で、次のようなリスクについても指摘した。

  • 多くの仮想通貨には匿名性があり、仲介者が取引の正当性やユーザーの身元確認を行わなければ、マネーロンダリングやテロ資金調達に使用されかねない。
  • もし仮想通貨がマネーサプライの管理、ひいては金融政策の実施について影響を及ぼすことになれば、中央銀行にとっては問題となる。

動画は、こうしたリスクに対処することが出来れば、仮想通貨やそれと類似したものは、「私たちが売り買いし、貯金し、投資する方法を完璧に変える。これが貨幣の進化における新たなステップになるかもしれない」と期待を抱かせる言葉で締めくくられている。

IMFの元チーフエコノミスト、仮想通貨への見解を語る

元IMFのチーフエコノミストで、インド準備銀行の元総裁でもあるRaghuram Rajanは、過去に金融メディアCNBCのポッドキャストに出演し、ビットコインや、Facebookが主導する「リブラ」について語っている。

Rajanによると、ビットコインは「投機的資産」で、ゴールドに似た部分もあるが、ゴールドと異なり宝石のような装飾品としての価値もないため、他の人が価値があると考えているためにのみ、価値があると論じている。

一方、ステーブルコイン「リブラ」は、大規模な取引向けに設計されている点がビットコインとは違うとして、「リブラ」の最終的な価値の裏付けは中央銀行で、「リブラ」はそれ自身の価値よりも、「リブラ」と交換される法定通貨の価値を保存するものとなると持論を述べていた。

IMFレポートが提案する「sCBDC」

今年7月に発表されたIMFのデジタルマネーを主題とするレポートでも、電子マネーのもたらすリスクを解決する手段として、決済サービスを中央銀行が電子マネー事業者に提供する「合成中央銀行デジタル通貨=sCBDC」という仕組みが提案された。

法定通貨に裏付けされたデジタルマネーという点では、「リブラ」などの民間ステーブルコイン構想とも類似したところがある。

急速な電子マネーの普及についてIMFは、プライバシー、債務不履行のリスク、国際資本フローなど貴重なデータが失われた場合の政策決定に及ぼすリスクなどが生じる可能性を挙げている。

そこで電子マネー提供者が中央銀行の準備金を保有できるようにすることで、こうしたリスクを抑えながら、イノベーションの促進、ブロックチェーンベースの資産取引、国境を越えた支払いの円滑化など、さまざまな利点が考えられるとした。

関連:国際通貨基(IMF)、デジタル通貨が現金や銀行預金を凌駕する可能性を指摘

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
09:45
著名投資家レイ・ダリオ、総資産の1%をビットコインで保有 量子リスクを懸念
著名投資家レイ・ダリオ氏が総資産の1%を仮想通貨ビットコインで保有していると表明した。量子コンピューターのリスクや金と比較した価値保存手段としての課題を解説している。
08:50
ビットコイン売り圧力は中期保有者が主因、長期大口は保有継続=VanEckレポート
バンエックが19日に公表したレポートで、ビットコインの売り圧力が長期大口投資家ではなく保有期間3〜5年の中期保有者に集中していると分析した。5年以上保有のビットコインは増加傾向を続けている。
08:25
メタプラネット、ビットコイン戦略のための新たな増資を発表
メタプラネットは、B種永久優先株式の発行を開示。調達した資金は主に仮想通貨ビットコインの財務戦略を推進するために使用すると説明した。
08:00
HashPort Wallet、1inchのスワップ技術を統合
HashPort Walletが1inchのスワップ技術を統合。ブリッジ不要でクロスチェーンスワップが可能に。JPYCを含む暗号資産を複数のブロックチェーン間で効率的に取引できる環境が整った。
07:55
21シェアーズ、ドージコイン2倍レバレッジETFをナスダック上場
仮想通貨ETF大手の21シェアーズが20日、ドージコインに2倍のレバレッジをかけた新ETF「TXXD」をナスダックに上場した。ドージコイン財団の公式組織との独占パートナーシップに基づく商品となる。
07:30
ストラテジー社に指数除外リスクか、最大1.3兆円流出の可能性=JPモルガン警告
マイケル・セイラー氏のストラテジー社が主要株価指数から除外される可能性が浮上し、最大88億ドルの資金流出が懸念されている。JPモルガンが警告を発表し、2026年1月15日にMSCIが最終判断を下す予定だ。
06:45
米上場FGネクサス、50億円相当イーサリアムを売却し自社株買いに充当
FGネクサスが1万以上ETHのイーサリアムを売却し自社株買いに充当した。発行済み株式の8%を純資産価値を下回る価格で買い戻し、現在4万5イーサリアムと3700万ドルの現金を保有している。
06:20
ビットコインが8.6万ドル台に急落、古参クジラのBTC大量売却や利下げ見送り懸念などで
仮想通貨ビットコインが6カ月以上ぶりの安値86593ドルまで下落した。予想を上回る米雇用統計で12月の利下げ確率が40%に低下しBTC初期保有者ガンデン氏が13億ドル相当を売却したことが要因に。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧