はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

ByteTreeレポート、ビットコイン「S2Fモデル」の欠点を指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの価値や将来性についての最新レポート

暗号資産(仮想通貨)分析を行う企業ByteTreeがビットコイン(BTC)についての最新レポートを発表した。

レポートでは、希少性からターゲット価格を算出するストック・フロー比率モデルは、現在のBTCの価値を測るには不適当だと指摘、BTCはむしろテクノロジー株に類似しているとした。

また、BTCの将来についても幾つかの点から論じている。

ストック・フロー比率(S2F)モデルに反論

ストック・フロー比率(S2F)とは、「S2F=市場に存在する量(ストック)/年間生産量(フロー)」を計算、貴金属(金や銀)などの希少性と価値を測るモデルとして利用されている。

発行上限がシステム的に決められているビットコインではこのモデルを当てはめた価格予想が盛んに行われている。今年7月には、著名アナリストPlanBが、5月に「半減期」を迎えたビットコインは、ストックに対するフローが急減しており、中・長期的に価格が上昇すると強気な価格予測を行い、話題になった。

関連:ビットコイン強気予想「S2Fモデル」提唱のPlanB 、21年の価格予想アンケート結果で示されたものは?

一方、Byte Treeはこうした議論に反論、いくつもの欠点を指摘した。

まず、S2Fモデルを基にしたビットコイン価格は、供給側だけではなく需要に基づくという点だ。ビットコインの供給は固定されているため、価格を決定するのは需要側の動きが大きいとする。S2Fモデルでは、需要側のことは組み入れられていない。

また、S2Fモデルは新しく採掘されたビットコインが唯一販売できるコインであるかのように考えられているものの、実際には、すでにBTCを所有している人は誰でも自由に売却できる点が考慮されていないと疑問を投げかけた。

その上で、市場にストック(貯蔵されている量)が多く、フロー(流通した量)が比較的少ない場合はストックが重要になる。現在のBTC市場もストックの量が多く、フローは少ない(今後も低下し続けていく)。このため、BTCに関してはS2F理論は不適当なものになっていると指摘した。

また、Byte Treeはビットコインの採用がネットワークの本質的な価値であるとして、BTCをテクノロジー株に例えた。

BTCは企業利益やCEOを持たない「一種のテクノロジー株」といえるが、セキュリティが高く、分配量と採用例が拡大している。

こうした状況でBTC価格が上下する理由は様々だが、S2Fモデルだけでは説明できないとした。

ビットコイン(BTC)の将来

Byte TreeはBTCの将来性についても言及。

WBTCなど、DeFiでビットコインを裏付けとする資産は、BTC需要を増加させて、長期的に前向きな推進力になる可能性があると論じた。

また、金融機関がBTCを代替投資対象として取り入れ始めるだろうことが、今後の予想トレンドになりつつあるとして、現在すでに退職貯蓄資金にBTCを提供しているGrayscaleや、4億2500万ドル以上をビットコイン購入に充てたと発表したMicroStrategyの事例を挙げた。

Grayscaleのサービスでは、秘密鍵を失う心配なしにBTCへのアクセスが可能となったことに革新性があると指摘。取引所のハッキングリスクなど、サードパーティリスクがないことで、安心してビットコインの将来性に資金を投じられる環境ができた点に注目した。

関連:ビットコイン投資信託に巨額の資本流入、背景に「退職金アカウント」の存在も

以前、MicroStrategy社CEOのMichael Saylorは、同社が現金で保有していた5億ドル相当の余剰資金が、利息もつかない上、資産インフレにより「氷のように溶けていく」ことに脅威を感じたことをBTC投資の理由として語っている。

様々な資産の中から、「半値になる恐れもあるが、10倍になる可能性のある資産」として、ビットコインが唯一の選択肢として残ったという。

関連:4億ドル投資のマイクロ・ストラテジーが加速させる、ビットコインと主流投資機関の接点

 

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:25
エリック・トランプ氏「仮想通貨事業参入のきっかけは不当な銀行口座閉鎖」
トランプ大統領の次男エリック氏は、大手銀行による突然の口座閉鎖が仮想通貨事業参入のきっかけとなったと明かした。同氏は、ブロックチェーン技術により今後10年で金融や銀行の在り方は大きく変わると予想している。
12:56
メタプラネット、ビットコイン追加購入で累計4,206BTCに
メタプラネットが4月2日に仮想通貨ビットコインを160BTC、約20億円分追加購入し、累計4,206BTCに保有量を伸ばした。2025年末1万BTC・2026年末2万1,000BTCを目指し、独自財務戦略を進める。
12:05
ビットバンク、村上信五さん起用の新CM放映開始へ
国内暗号資産取引所の大手ビットバンク株式会社は4月2日、バラエティ番組の司会などで活躍する村上信五さんを起用した新CM「Everybody bitbank」シリーズの放映を4月3日から開始すると発表した
11:44
米グレースケール、バスケット型仮想通貨ETF申請 XRP・ソラナ・ADA含む5銘柄で
米グレースケールがビットコイン他複数の仮想通貨に投資する「デジタル・ラージキャップ・ファンド」のETF転換をSECに申請した。承認されれば一般投資家にも開放される見込みだ。
11:00
「決済用ステーブルコインは利子提供不可」米ヒル議員が強調 コインベースらの嘆願却下
米下院金融委員長が決済用ステーブルコインの利子提供は認められない計画だと強調。コインベースなど仮想通貨業界からの要望を却下した。法案にも禁止条項が盛り込まれている。
10:30
国内上場のenish、1億円相当のビットコイン購入へ Web3事業強化で
株式会社エニッシュが1億円相当のビットコインを4月1日から4日にかけて取得すると発表。ブロックチェーンゲーム開発を手がけながら、Web3領域での事業展開強化と財務戦略の一環としてビットコインを活用へ。
10:15
バックパック、FTX EUの顧客へのユーロ返還手続きを開始
仮想通貨取引所バックパックは、FTX EUの顧客にユーロを返還するための手続きを開始。FTX自体は現金での返還をすでに開始しており、仮想通貨の買い圧につながるのではないかとの見方も上がっている。
08:20
バリュークリエーション、2度目の1億円分のビットコイン購入を実施
東証グロース上場のバリュークリエーション株式会社が3月31日、1億円で7.8BTCの追加購入を発表。3月17日の初回購入から2週間で2回目の投資を実施した。
08:15
ビットコイン一時50万円上昇、米経済指標とトランプ関税政策が影響|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは前日比で一時50万円の上昇となった。現在、市場の最大の注目材料はトランプ大統領による関税政策であり、ビットコインはリスク資産である米国株価指数との相関性が非常に高くなっている。
07:50
『ビットボンド』提案、トランプ政権のビットコイン準備金戦略、年間10兆円の財政削減効果も
ビットコイン政策研究所が「ビットボンド」提案を発表。米国債の金利負担軽減と仮想通貨ビットコイン保有増加を同時実現する戦略で、2兆ドル規模で導入した場合、年間700億ドルの節約効果と推算。
07:20
ビットコイン購入準備のゲームストップ、2200億円調達済み
米ゲーム小売大手ゲームストップが15億ドルの無利子転換社債発行を完了し、ビットコイン購入計画を進行。マイクロストラテジーの戦略に類似する企業の仮想通貨投資の新たな展開に。
06:55
三井住友FG、アバランチらとステーブルコインを共同開発
三井住友FGは、ステーブルコインの開発を行うことがわかった。仮想通貨アバランチを開発するAva Labsら3社と協業し、26年度を目処にした発行を検討している。
06:35
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、二社統合モデルでIPO計画
トランプ家支援のAmerican Data CentersとビットコインマイナーHut 8が設立した合弁会社American Bitcoinが上場計画を発表。エネルギー・インフラとマイニング事業を二社統合モデルで展開していく。
06:12
ブラックロック、英で仮想通貨事業者認可を取得、ビットコインETF提供へ
世界最大の資産運用会社ブラックロックが英国金融行動監視機構から仮想通貨事業者として認可を取得。資産12兆ドルの投資巨人が欧州向けのビットコインETFを英国拠点から運営へ。
05:50
AI関連株と仮想通貨が反発、OpenAI過去最大の6兆円調達受け
OpenAIが史上最大の400億ドル資金調達を実施し企業価値3,000億ドルを達成。週間ユーザー数は5億人に拡大し、年間売上高は127億ドルを見込む。これを受けてCoreWeaveが38%上昇、AI関連仮想通貨も5%以上上昇した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧