CoinPostで今最も読まれています

投資アプリ「ロビンフッド 」の顧客資金不正流出事件、ビットコイン投資家にも被害=ブルームバーグ報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

投資アプリの資金盗難被害

株式や暗号資産(仮想通貨)の取引ができるスマートフォン投資アプリ「Robinhood(ロビンフッド)」で先月顧客の金融資産が不正に売却され、売却資金が盗み出された事件が判明。ビットコイン(BTC)の投資家も被害が確認された。ユーザーからはアプリのサポート体制の不足について不満の声が挙がっている。ブルームバーグなど複数の米メディアが報じた。

Robinhood側は10月9日に、一部のユーザーの電子メールが、同社プラットフォームの外でハッキングされたためハッカーの標的になった可能性があると声明を発表。Robinhoodのシステム自体が侵入されたものではないと主張している。

さらに、「この件で影響を受けたユーザーと協力してアカウントを保護している」と付け加えた。

不充分な顧客サポート体制

一方、Robinhoodのサポート体制は充分なものではないようだ。

ブルームバーグの報道でハッキングの影響を受けた複数のユーザーの体験を紹介した。「Robinhood」には緊急連絡用の電話番号が存在しておらず、ユーザーは資金の不正引き出しについて運営側に連絡してから正式な回答を受け取るまで数週間待たされるという。

「Robinhood」からの返信メールには「当社の詐欺調査チームに問題を上げています」、続けて「このプロセスには数週間かかる場合があり、問題に取り組んでいるチームが状況を随時お知らせすることはできません」と、対応に時間がかかる旨記されていた。

「Robinhood」はカリフォルニアを拠点としており7年前に設立された。特にミレニアル世代(主に20代前半から30代後半を指す)の間での取引普及に貢献したとされている。特に今年のパンデミック中に人気が急上昇した。

個人投資家によるデイトレードの急増により、トラフィック量が多くなっており、3月以降複数回プラットフォームが停止している。同社は、カスタマーサービスチームを今年2倍以上に増員したとするが、サポート体制はまだ不足しているようだ。

3月のシステムダウンの際には、運営側の対応に不満を持ったユーザーが、米国の証券会社から成る非政府規制機関「FINRA」に、「Robinhood」の金融サービスを停止させるよう陳情書を提出。

FINRAはこれを受けて、「Robinhood」と連絡をとり、状況を監視していたところだった。

ビットコイン投資家の被害

また、ユーザーの所有するBTCを狙って、アカウント内でハッカーが不正に売却し、得られた資金を別のフィンテックアプリ「Revolut(レボリュート)」に不正送金したことも確認されている。

具体的に、あるユーザーは、9月21日に自分のアカウントで株式とビットコインが何者かにより売却され、その5000ドルが第三者のRevolutアカウントに送金されたという通知を受け取った。このユーザーはすぐに運営側にメールしたが、今週木曜日まで「Robinhood」からの返信はなかったという。

「Revolut」はロンドンを拠点とする新興の金融アプリで、 仮想通貨取引にも対応し今年米国にも進出していた。同社広報は「Revolutはこの問題を認識しており、緊急に調査している」と述べた。

フィンテックアプリの人気は近年上昇しており、「Robinhood」のライバル企業には、ソーシャル取引プラットフォームを提供する「eToro(イートロ)」も存在する。「eToro」は2006年に設立され、欧州、オーストラリア、南アフリカ、米国で展開、登録ユーザー数は1400万人を超えるという。

昨年4月には仮想通貨とステーブルコインを取り扱う取引所「eToroX」を開設。法定通貨とペッグされたステーブルコイン、「USDEX」(米ドル)や「EURX」(ユーロ)、「JPYX」(日本円)なども取引されている。

関連:ソーシャルトレーディングのeToro、英国でデビットカード発売へ

こうした新たな金融アプリの人気が高まるにつれ、セキュリティ面も課題となりそうだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/26 金曜日
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。
07:35
ETHの証券性巡りConsensysがSECを提訴
仮想通貨イーサリアムは証券ではないとの判断などを裁判所に要請するため、 Consensysが米SECを提訴。同社は事前にウェルズ通知を受け取っていた。
07:15
米SEC、イーサリアム現物ETF申請を非承認する可能性高まる
イーサリアム現物ETFの米国での承認は不透明。SECとの一方的な会合や訴訟の影響で、2024年後半までの承認延期が予想されETH今後の価格に下落圧力がかかっている状況だ。
06:50
米Stripe、ソラナやイーサリアムでUSDC決済を導入予定
Stripeは2014年に初めて仮想通貨ビットコインの決済を導入した経緯がある。しかしその4年後の2018年にビットコインのバブル崩壊を受け同社はその取り組みを中止した。
05:50
モルガン・スタンレー、ブローカーによるビットコインETF勧誘を検討
最近の仮想通貨ビットコインETF資金流入状況に関しては昨日、ブラックロックのIBITが1月11日ローンチ以来初めて資金流入がゼロとなり、71日連続の流入記録が終了したことが確認された。
04/25 木曜日
17:42
ワールドコイン、仮想通貨WLDのトークンセールを計画
Worldcoinが個人認証に基づくベーシックインカムプロジェクトの拡大へ、機関投資家限定で暗号資産(仮想通貨)WLDのプライベートセールを計画。市場価格に近い価格で提供し、転売禁止やロックアップ措置を導入する。
15:00
ビットコイン強気相場継続の根拠、アーサー・ヘイズ氏語る
仮想通貨取引所BitMEXの創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、世界各国で法定通貨の供給量が拡大し続ける中、ビットコインをはじめとする仮想通貨の強気相場は今後も継続するとの考えを示した。
13:20
2028年の半減期に向けてビットコイン価格など5つの予測=Bitwise
Bitwiseの最高投資責任者は次の半減期までにビットコインに起こる5つのことを予想。ビットコイン価格は約3,880万円以上になるとする予測も含まれる。
10:25
ビットコインの供給インフレ率、金を下回る=レポート
Glassnodeは4回目の半減期についてレポートを発表。ビットコインの供給インフレ率がゴールドよりも低くなり、希少性が増したと述べた。
08:15
zkSync基盤のWeb3ゲーム企業Tevaera、野村などから7.7億円調達
TevaeraはzkSync上でレイヤー3のゲームチェーンを立ち上げる予定で、年内に200万人のプレイヤーと12人のゲーム開発企業をTevaeraエコシステムに参加させようとしている。
07:00
ジャック・ドーシー率いるBlock、店舗売上をビットコインに変換へ
新たに導入する予定の機能は「Bitcoin Conversions」というもので、Cash Appのアカウントを持つSquareのユーザーは、店舗収益の最大10%を仮想通貨ビットコインで受け取ることができるようになる。
06:10
米司法省、バイナンス創業者CZ氏に懲役36ヶ月求刑
仮想通貨取引所バイナンスの元CEOのCZ氏は自分の「不適切な決断」を謝罪し、自分の行動の全責任を受け入れる内容の手紙を2月に提出した判事へ提出したことが明らかになった。
04/24 水曜日
17:00
「BTCは上昇トレンドに入る可能性」SCB銀
仮想通貨ビットコインは再び上昇トレンドに入る可能性があるとスタンダードチャータード銀行が分析。今回もビットコインとイーサリアムの価格予想をしている。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
2024/04/27 10:30 ~ 20:00
東京 東京都渋谷区
重要指標
一覧
新着指標
一覧