はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

中銀デジタル通貨(CBDC)発行せず、ブロックチェーン技術を活用──独中銀が可能性探る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CBDCに関するスピーチ

ドイツ連邦銀行(中央銀行)理事会のメンバーであるBurkhard Balz氏が、中銀発行のデジタル通貨(CBDC)に代わる手段として、ブロックチェーンをベースしたソリューションの可能性を探っていることを明かした。

現在の決済システムと連結する形で、スマートコントラクト(自動履行)の技術を決済に活用する新たな仕組みを模索する。CBDCを発行しなくても、現在のインフラをトークン化された経済圏で利用できるというメリットがあると見ている。

Balz氏は20日、オンラインで行われた中国と欧州の金融サミットでCBDCについてスピーチを行った。その中で、ブロックチェーンを含む分散型台帳技術(DLT)のような新技術によって、低コストで決済を行うことが可能になったと論じ、銀行や消費者の間で、新しいデジタル通貨である「プログラムできるお金」の需要が高まる可能性があると発言した。

今回のスピーチでは、暗号資産(仮想通貨)ステーブルコインにも言及した。グローバルに普及する可能性を持つステーブルコインのような新しい決済手段は、適切に規制・監督される場合のみ提供されるべきだと考えているとした上で、このことについては、世界中の中央銀行が関心を持っているとした。

ドイツが加盟する欧州連合(EU)は先月24日、仮想通貨に関する規制案を正式に発表。その中で、一般的な仮想通貨市場は規模が大きくないことから、現時点では金融の安定に影響はないが、グローバルに利用されるステーブルコインは状況が異なるとして、明確な規制案を作成している。

関連欧州連合(EU)、仮想通貨規制案を正式に発表

CBDCについて

上述したようにBalz氏は、CBDCの導入は決済の問題点を解決するための1つ選択肢であると主張している。また、他にもっと実行が容易な方法もあるとする一方で、法定通貨であるユーロの信頼を維持するため、技術が発展するスピードに遅れないように、迅速かつ的確に対応を行う必要があるとして、CBDCの研究を行う必要性も強調した。

今回のスピーチでBalzは1つ目の結論として、CBDCの発行は技術の問題ではなく、政治判断になると説明。そのため、CBDCをいう概念を包括的に分析・評価することが必要だとした。特に中銀の権限や社会への影響を注視すべきと考えているという。

次に2つ目の結論として、CBDCについては国際的な対話や協力の必要性を挙げた。グローバルな決済を迅速に大きく発展させるためにも必要であるとしている。

3つ目に語った結論が、上述したステーブルコインに関する発言で、これでスピーチを結んでいる。

欧州中央銀行(ECB)は今月、「デジタルユーロ」に関する意見の募集を開始した。CBDCのメリット等を解説した上で、どのような機能を重視するのか等について一般から広く意見を募っている。

関連欧州中銀、デジタルユーロの実装を見据えたパブリックコメント募集へ

VISAやMastercardなど、米国企業がグローバルな決済市場において存在感を示す中、他国のサービスに頼らない決済基盤を構築することもデジタルユーロの狙いの1つとなっている。

参考資料 : スピーチ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
16:00
UXLINKが実現目指すWeb3の大衆化、CEOが語る成長戦略|WebXスポンサーインタビュー
5500万人のユーザーを擁するWeb3成長支援プラットフォーム「UXLINK」。WebX 2025への参加を控え、同社CEOが日本市場への期待を述べた。
14:49
日本初の仮想通貨建てクレジットカード「Slash Card」が登場 β版の事前登録開始へ
日本初の暗号資産建てクレジットカード「Slash Card」がβ版の事前登録を開始する。米ドル連動型ステーブルコインUSDC担保サービスで物理・バーチャル両対応。ソラナやイーサリアムなどマルチチェーン互換性とトークン還元リワードを特徴とし、Web3技術を現実世界の決済に橋渡しする。
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧