CoinPostで今最も読まれています

マスターカードCEO「金融包摂は仮想通貨よりも中銀デジタル通貨の方が相応しい」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マスターカードCEOの見解

大手金融機関マスターカードのCEOは、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)を金融包摂の適切な手段と見ていることがわかった。

マスターカードのCEOを務めるAjay Banga氏は、フォーチュン誌が主催するオンラインカンファレンス「FORTUNE Global Forum」に登壇。CBDCがボラティリティ面で仮想通貨よりも優れていると指摘し、金融包摂の実現を促進できるとの見解を示した。

金融包摂とは、Swellのバーチャルカンファレンスに登壇した世界銀行グループのMahesh Uttamchandani氏によれば、「世界中の誰もが、すべての基礎的な金融サービスにアクセスできること」。その実現のため、『極度の貧困の撲滅』と『繁栄の共有促進』が必要不可欠な条件とされる。

関連リップル社開催のSWELL2020、世界銀行責任者が語る「金融包摂」の重要性

Banga氏は、「マスターカードは、CBDC分野について最も特許を保有している企業だ」と述べており、中央銀行に対するピッチングと見る意見も見られる。

今年9月にはCBDCをテスト出来るプラットフォームを発表。すでにいくつかの中央銀行と協働していることを明かし、銀行からテック企業まで、様々な企業にプラットフォームへの参加を呼びかけているとした。

関連マスターカード、CBDCの実証プラットフォームを提供へ

仮想通貨とCBDC

仮想通貨セクターを代表するビットコイン(BTC)が「金融包摂」の手段となり得るかの質問に対して、Banga氏は「アンバンク」という銀行口座を持たない人々にとって不十分であると指摘する。

私は市場のボラティリティの大きさを好む人ではない。CBDCはボラティリティが極めて低く、中央銀行が発行するものだ。マスターカード社は、その信者と言い換えることもできる。

ビットコインのボラティリティについて、このようにコカコーラの価格を例に説明した。

想像して見てほしい。今まで金融サービスへのアクセスができなかった人が、ビットコインを使うとする。ビットコインを今日は2本コカ・コーラの価格で買えるが、明日はコカ・コーラ21本分価格で買うことになる。このようなボラティリティがある通貨では、金融包摂にはならないだろう。

また、Banga氏は多くの仮想通貨プロジェクトに直接関与している人物や団体に関しては透明性が低いとして問題視。以前にも仮想通貨の不透明な要素について指摘していた。2017年には、政府が認定するデジタル通貨以外の仮想通貨は「使えないもの」と批判し、2018年には、仮想通貨を交換手段として見なさないとするなど、懐疑論を述べてきた。

2019年には、フェイスブックが主導するリブラ協会に参画したが、同年10月に脱退。その理由について、「金融包摂を唱えるリブラの理念と独自のウォレットを利用することについて矛盾を感じていた点にある」とした。

注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
06:05
ブラックロックとInvesco、ビットコインETFの上場申請でSECと再び面談
米SECは現物型ビットコインETFの上場申請について、今週28日に申請側のブラックロック(2度目)・Invescoと会議を行ったことが判明した。ゲンスラー委員長は別のイベントでETF申請についてコメントをした。
05:30
米で13番目のビットコインETF上場申請に、スイスPando
スイスの資産管理会社Pando Assetは米国で、現物型仮想通貨ビットコイン(BTC)ETFの上場申請を行っていることが判明。
11/29 水曜日
21:01
IOTA財団がUAEアブダビ当局と提携、エコシステム成長を促進
仮想通貨IOTAの研究・開発を行うIOTA財団は、UAEアブダビで、金融センターADGMと協力し、プロジェクトを成長させていくと発表した。
18:00
預けるだけで仮想通貨が増える?|CoinTradeのステーキングを解説
出典元:CoinTrade 2023年11月、ビットコイン(BTC)が年初来高値を更新したことをうけ、仮想通貨(暗号資産)業界は盛り上がりを見せています。 一方で「仮想通貨には…
16:28
米財務省 仮想通貨業界への調査権限拡大を議会に要請
米財務省がハマス制裁の一環として仮想通貨業界への調査権限を拡大へ。過激派組織のデジタル資産利用に対抗するための新たな法案を議会に要請し、アンチマネーロンダリング規制を強化する動きを加速。テロ資金の流れを追跡し、国際的な安全保障を高める目指す。
15:33
Coinbase顧客にBybit関連の「召喚状」通知、CFTCの動きに焦点
仮想通貨取引所Coinbaseが規制当局の召喚状について顧客に通知。Bybitの利用歴のあるCoinbase顧客に関する情報提供をCFTCが求める。Bybitは米国サービスを否定もVPNアクセスの可能性あり。Bybitは仮想通貨取引量トップ3で2,000万ユーザーを達成。
14:54
「中国の信用拡大はビットコインへの資本流入を促す可能性がある」ヘイズ氏
仮想通貨取引所BitMEXの共同創業者で元CEOのアーサー・ヘイズ氏は、中国における信用拡大が世界市場に波及し、結果的にビットコインなどのリスク資産全般への資本流入を促進するとの見解を披露した。
14:00
SNS連携のWeb3ウォレット「TIPWAVE」公開
NextmergeがX(旧Twitter)やDiscordユーザーに便利なWeb3ウォレット「TIPWAVE」を発表。SNSとの連携で暗号資産(仮想通貨)とNFTの利用が簡単に。ソーシャルメディアアカウントに対するNFT配布も可能になる。
12:40
ビットコイン投資商品9週連続の純流入、21年11月の「強気相場」以来最大規模に
暗号資産(仮想通貨)市場では、CME(米シカゴ・マーカンタイル取引所)の先物OIがバイナンスを上回る規模を拡大。CoinSharesのデータではビットコインETPなどの投資商品に21年11月以来最大の資金流入を観測した。
11:30
Jドーシー氏、ビットコイン採掘分散化推進の「OCEAN」に投資
ムーモリン社のビットコインマイニングプロジェクト「OCEAN」が620万ドル調達。ジャック・ドーシーも支援し、ブロック報酬をマイナーに直接分配する革新的なアプローチを採用。暗号資産(仮想通貨)ビットコインの分散化と発展に寄与。
10:45
香港行政長官、Hounax詐欺事件について発言
香港の行政長官や規制当局責任者は、仮想通貨取引所Hounaxの詐欺事件について発言し今後の姿勢を示した。また香港警察が事件概要を説明している。
09:50
チェーンリンク、ステーキング機能をアップグレード
チェーンリンクは、ステーキングの新バージョンを仮想通貨イーサリアムのメインネットにローンチしたことを発表。特化する目標や移行スケジュールを説明している。
08:30
ドル円一時147.3円 コインベース株大幅高、米FOMC理事ハト派転換か
コインベースやビットコイン採掘関連株などはFOMC理事のハト派的な発言を受けて大幅に上昇した。今夜は米7-9月期四半期実質GDP改定値が発表される。
07:45
アニモカブランズ、TONネットワーク最大のバリデータに
香港のWeb3大手アニモカブランズは28日、TONのエコシステムに投資し、L1ブロックチェーン「TON」の最大のバリデータになったと発表した。
06:50
CZ氏、バイナンスUSの取締役会会長を退任
仮想通貨取引所バイナンスの米国部門バイナンスUSは、CZ氏が同社の取締役会の会長を退任すると発表。退任はCZ氏が決断したという。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア