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NEM(ネム)責任者らがFINSUMワークショップに登壇、CBDCについて議論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ネムがCBDCをテーマにワークショップ

金融庁と日経新聞社が主催するフィンテックカンファレンス「FINSUM」にて仮想通貨ネム(XEM)のワークショップが開かれた。

ワークショップは全体を通してCBDCをテーマに議論が行われ、国内外の現状や、ネムのCBDCへの取り組みも紹介された。

ネム、リトアニア中銀との取り組みを紹介

ワークショップの1部では、パネリストとして、NEMソフトウェアのエグゼクティブディレクター・エンタープライズを務めるAntony Welfare氏のほか、麗澤大学の中島真志氏、NTTデータ金融事業推進部デジタル戦略推進部部長の赤羽喜治氏、LayerX Labsの中村龍矢氏が登壇した。モデレータは日本経済新聞社編集員兼論説委員の西村博之氏が務めた。

Welfare氏はまず、CBDCは金融や経済のデジタル化への大きなシフトの一部だと語り、特にその動きが加速しているとした。ネムでもCBDC普及に向けた動きがあるとし、ローンチされたばかりのSymbolが世界経済に再び活力を与えると考え、携わっていく方法を模索していると言い添えた。

すでにネムはLBコインと呼ばれるコインをリトアニア銀行を提携して発行している。あくまで記念通貨ではあるものの、CBDCとしては数少ない実例だ。

また、Welfare氏は、LBコインについて、CBDCの実用性や市民の触れ方など、ユーザーの視点から学べることがあり刺激的だったと述べた。

私たちは8つほどの中央銀行に協力を行っており、それらの銀行はPoC(概念検証)の段階へ進むだけでなく、幾つかは実際の実験段階に進むと期待されています。これからが楽しみです。

ネムの次世代チェーンであるSymbolは、CBDCが次世代の経済基盤になると見込んで開発されている。SymbolをベースにしたCBDCソリューションを開発していく予定であることが語られた。

一方、NTTデータの赤羽喜治氏は「日本は(CBDC)の導入の狙いがあいまいだ」と指摘。ブロックチェーン技術を使うことの是非を含めた十分な議論を行う必要があるとした。

LayerX Labsの中村龍矢氏も、「単純な決済手段として導入するのはコストやリスクが過大」だとし、導入する理由があるとすれば、決済データの統合と利活用になると語った。

関連:リトアニア中銀、ネムブロックチェーン用いてCBDC発行 7月9日に先行予約開始

CBDCと規制について

第2部では、NEMグループCFOを務めるIain Wilson氏、SBIホールディングス執行役員 SBI R3 Japan代表取締役社長の藤本守氏、森・濱田松本法律事務所の増島雅和氏が登壇した。

Iain Wilson氏は「What is the use case for CBDCs?(CBDCのユースケースとは)」というテーマで議論をスタートさせ、プライベートセクターとパブリックセクターでは、CBDCに求めるものも異なってくるとした。

同時に、ブロックチェーン新しい技術を銀行のレガシーなシステムに重ねるのは非常に難しいとWilson氏指摘する。

私たちは、レガシーな決済システムにこの技術を重ねることで、これら全ての恩恵を受けられなくなってしまうことが無いよう、注意を払わなければならないでしょう。

また、CBDCの利点については、「貨幣をプログラムできる機能が付加され、税金の徴収や、年金・被災手当の支払いなど、リアルタイム決済で効率よく管理され配布することが可能になる」と述べた。

その後のディスカッションのコーナーでは、Wilson氏からパブリックとプライベートの線引きの問題が提起され、リトアニア中銀と開発したLBコインでは、「パブリックとプライベートのネットワーク上を行き来する」ことができると紹介された。

ほかの登壇者からもCBDCに関する線引きの難しさが挙げられ、リスクの大きさによってパブリックセクターの参入は必要になってくるなどの指摘が見られた。

また、弁護士 森・濱田松本法律事務所の増島雅和氏は今後の課題について、デジタルキャッシュはすでに存在しているため、「その中でCBDCが意味あるものとして存続するには、どのような立ち位置がいいのか」と投げかけ、特にリテールの部分でCBDC導入の意義を再検討する必要があるとした。

Wilson氏も、COVID-19が通貨のデジタル化を推進し、規制の枠組み構築などを今後の課題に挙げた。

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